●中田英寿引退
“人生とは旅であり、旅とは人生である” (nakata.net)
残念である。極めて残念。もちろん、彼自身の進退は彼自身で決めるべきであって、他人がとやかく言う類の事ではないとは思うのだけれど…。
どうも、僕は、彼が、彼のサッカー選手としてのポテンシャルを100%出し尽くしたとはどうしても思えないのだ。
もしかしたら、選手としてのピークは過ぎているのかもしれない。ペルージャの頃の、あるいはローマの頃の輝きはもう戻らないのかもしれない。でもね。
「まだやり残している事があるんじゃないの?」。どうしても、そう思ってしまうのである。
先日のW杯を持ち出すまでもなく、日本代表のためによく頑張ってくれた。海外での活躍で僕たち日本のサッカーファンに誇りと夢を与えてくれた。最後まで走り、痛くとも泥まみれになろうとも戦い続ける彼の姿には感動した。「ありがとう」なんて彼に言われる前に、僕たちの方から感謝せねばならないだのだ、きっと。
それでも、なお。僕は、スタイリッシュでクールな「NAKATA」の殻を破って(捨て去って)、カッコワルイ姿をさらしてでも、サッカーにこだわる中田英寿の姿が見てみたかった。4度目のW杯を目指してほしかった。若い後輩たちに教え諭してほしかった。そして引退前には、日本に帰還して最後の勇姿を見せてほしかった。
とにかく、残念である。