●茂庭の快足が世界を驚かす、ぞ!!
このニュースを読んで、昨日のエントリーで僕は「複雑な気持ち」だと書いた。田中誠のW杯出場は、おそらく本人にとっては長年ずっと抱いていた願いだろうし、僕も一ファンとして個人的にそういう思いであった。今回の離脱は気の毒でもあり、本当に残念でならないのである。
ただ、だからといって、代役が茂庭になったことはもちろん嬉しいに決まっている。02年に東京に来て間もない頃の、愛嬌はあるけど不安定で頼りなく、「しっかりせい!」と叫びたくなるようなプレーぶり。磐田に1-6で叩き伏せられた時の涙。そしてその後の人が変わったかのような成長ぶり。この5年間チームと共に歩んできた姿を思い起こせば、「あのモニがねえ……遠くへ来た(行く)もんだなあ」という感慨を禁じ得ないのである。
この選出で茂庭はこれまでにない世間の注目にさらされるわけだが、仮に出場機会があった場合、何よりそのプレースタイルが一般のファンを驚かせるのでは、と思われて楽しみである。つまり、「快足カバーリングDF」としての茂庭。なんか、風貌(ゴツい髭面)のせいもあって、世間的に彼はいわゆる「クラッシュ型」だと誤解されている気がするんだよね。本当はヘディングとか当たりはそんなに強くなくて、読みと高速カバーが持ち味なのに。
すげー大きな括りとしてDFを「コントローラー型」と「フィジカル型」に分けるとすれば、田中誠は「コントローラー型」で茂庭は「フィジカル型」。だから「マコちゃんの代わりがモニ?」という気もしてしまうのだけれど、これまた大ざっぱに「クラッシュ型」と「カバーリング型」に分ければ、両者とも当てはまるのは「カバーリング型」だ。まあ、そこら辺は関係なくジーコ的には「序列」で決まってるみたいだけど(笑)、ともあれ茂庭は田中に近い読みの能力を持っていて、しかも足ははるかに速い。
今のところ、茂庭の立場は「DFの控え」に過ぎない。のだけれど、本番では意外と出場の、いや活躍のチャンスもあるのではなかろうか。W杯は累積警告2枚で出場停止だから、豪州・クロアチアと連戦すればDF1人くらいは停止になるかもしれない。そこで3バックならばストッパー…いや、真ん中だったりして(笑)。しかもブラジル戦ですよ奥さん!三都主をぶち抜いたロビーニョにサッと追いついてスパッと止めたりしたら、世界中が「誰だアイツは!」と驚くぞきっと。ああ、楽しみだ。
しかし、「ハワイに傷心旅行」って、大学生やOLかアンタは……(笑)。
コメント
茂庭選手が以前にTV番組でインタビューに答えていたのを見たことがあります。「代表に行って勉強になったことや、自分のプレーにとって参考になる選手は?」との問いに「田中さんの読みとカバーリングセンスがすごく参考になるし目標にしている」と答えていました。記憶に頼ってなので細部に自信はありませんがこのような内容でした。今回の代表メンバー交代に際して思い出したので記しておきます。
茂庭選手の健闘を祈る。
Posted by: 潤 | 2006年06月01日 21:10
なんか、その後のマスコミ報道を見ていても、茂庭は確かにずいぶん田中誠のことをリスペクトしているみたいですね。茂庭の最近の守備における、単なる身体能力だけではない安定感や試合全体を読む力なんかはそういうことなのかな、と思いました。
その、田中誠から学んだ事を本番の代表でもぜひぜひ生かしてほしいものです。
Posted by: murata | 2006年06月03日 11:23