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2006年06月11日

●「死のグループ」初戦 (アルゼンチン×コートジボワール)

朝、NHK-BSでW杯グループC。アルゼンチン 2-1 コートジボワール。リケルメの優れた個人技で2点を先行したアルゼンチンが、身体能力で上回るコートジボワールの猛反撃を受けながらも何とか逃げ切って白星スタート。両チームの特徴らしきものがよく見えた、実に面白い試合だった。

コートジボワールは下馬評通り強力なチームだった。身体能力が高い上に戦術的にも統制がとれていて、ドログバが中心なんだけど決して彼だけに頼っているわけでもない。立ち上がりからアルゼンチンの選手が一対一ではね返される姿を見て、「これはヤバいかも」という印象。粗いがムチャクチャ速い攻めにアルゼンチンDFがタジタジになる場面も。

しかし、そこで立ちはだかったのがアルゼンチンの王様リケルメ。まずは24分、絶妙のFKをゴール前に送り、DFが潰れたところをクレスポが押し込んで先制。さらに38分には2点目をアシスト。これは凄かった。防御網が完全に揃って攻撃が行き詰まるかと思えた場面、左サイドを浮遊してDFの足を止め、走り込むサヴィオラにズバッとスルーパスを通す。これが、DFの間を抜け、GKも出られず、しかもサヴィオラの足下に入るまさに必殺のピンポイントパス。いや、参りました、という感じであった。

後半になると、アルゼンチンは明らかに「このまま2-0で終わればオッケー」ってな感じでダラダラモード。自陣に多くの選手を残し、攻撃は基本的にリケルメ+2トップ任せ。逆にコートジボワールは前がかりになって次々シュートを放つも、老練なアジャラらの前にななかなか決定機まで至らない。ようやく37分に左右の厚く速い攻めからドログバが決めたが、時既に遅し。そのままアルゼンチンが逃げ切りに成功した。

まあ、なんつーか、さすがは「死のグループ」、とでも言うべき試合だった。どちらも見るからに強いチームで、しかも互いに特徴をしっかり出してのガチンコ勝負。テクニカルなパス回しと、剛健な個人能力の激突。実に面白かったし、これにオランダとセルビア・モンテネグロを加えたうちの2チームしかノックアウト・ラウンドに上がれないというのだから、やはり不合理な話ではある(ドイツの組と比べればなおさら)。

テレビで見たところスタンドの大半は水色で、アルゼンチンサポーター(笑顔でユニフォームを振り回していたマラドーナ含む(笑))の熱心さには相変わらず感心させられた。またトヨタカップの時みたいに「家売って来ちゃったヨ~!後のことは帰ってから考えるヨ~!」みたいな愛すべきおバカさんたちが大勢いるのだろうか?ボカのユニとリーベルの旗を持った人たちが肩を組んで応援している姿は、まさに「呉越同舟」ってやつだね。

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