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2006年04月19日

●何年たっても、変わらないもの

昨日書いたアルベルティーニ引退記念試合。原さんの、前半の「94年組」ミラン×バルサに対する反応は実に面白く、共感できるものだった。

「姿勢とかボールの蹴り方とか、いいですよね~」「だけど…やっぱり…うまいなぁ~」「この辺りは、昔とおんなじだなぁ~~」って、まああの口調で言われたらだいたい何でも面白くなるのだが(笑)、実際のところ、確かにどの選手もいささかスローモーになってはいたけれども、テクニックの高さや、何よりプレーの「型」が昔と一緒で、原さんの発言はいちいち「うんうん」と頷けるものだった。
 

プレーの「型」ということでいつも思い出すのは、もう6~7年前になるのかな?TBSあたりのテレビ特番で、Jリーガーを中心とするサッカー選手に3人ずつでチームを組ませ、PK戦でトーナメントをやらせる企画の事。ジュビロやらマリノスやらの選手たちに混じって「往年の名選手」みたいなチームがあって、その中に釜本邦茂さんがいたんだよね。

釜本さんは当時既に50代も半ばを過ぎていて、その番組でも結局PKを決める事はできなかったんだけど、スローで映し出されるシュートフォームの美しさにびっくりしたのを覚えている。体に巻き付くように振られる腕、まっすぐに保たれた背中、そしてピシッと伸びた右足のフォロースルー。ああ、あれで「右45度」から何度も何度も決めたのね、と、観てもいない弾丸シュート炸裂の光景が頭に浮かんだ。


そういや、02年に東京の練習を見学した際、全体練習の後で新人GK近藤君に対しコーチングスタッフが束になってシュートを浴びせるというシゴキ特訓が行われていて、もちろん原さんは原さんらしくシュートを決めてはガッツポーズで喜んでたんだけど(笑)、彼のシュートモーションがまた印象的だった。両腕をやや脇から浮かし、ボールをゆったりと足先で転がして、短いテイクバックから速い振りでシュート!で、それが結構入るのよ。さすがに「アジアの核弾頭」は自分の「型」を持っているんだな、と妙に感心したのを覚えている。

ひるがえって今の東京の選手、特に個性的な「型」を持っている選手たちは、十数年先にどんなフォーム、どんなスタイルでサッカーをすることになるのだろう。憂太は相変わらずキビキビと鋭いパッサーなんだろうか。梶山はノラリクラリとボールをとらせないのだろうか。吉朗は予測不可能なゴールゲッターなんだろうか。茂庭は今のように猫背で粘り強く相手にくらいついていくのだろうか。戸田はずっとずっと走っているのだろうか。

ちょっと、頭の中で想像してニヤついてみた。

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