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2006年03月14日

●フランス×イングランド ('06シックスネイションズ)

JSPORTSの録画で6カ国対抗ラグビー。フランス 31-6 イングランド。けっこう驚いたぞ、この結果には。こんなに強いフランスを見たのは初めてかもしれない。選手間の連携が良くてミスも少なくて、かといって堅すぎるわけでもなくそれなりのスペクタクルがあって……実にバランスが良かった。安定感のあるフランスなんて、どうも違和感があるというか、まるで他所のチームみたい、と言ったら失礼か(笑)。

この日のフランスは、イバネスやニャンガ、マーニュといったFWたちが相変わらずのボールハンターぶりを発揮しつつも、自力で無理に崩しに行かず、あくまで黒子役にとどまってBKを助け続けた。もしかすると、そこら辺の案配がチーム全体の安定感につながったのかもしれない。で、基本的にはキックの応酬が多くなりながらも、ここぞという場面でBKが思い切った仕掛けで突破!CTBフリッツ・CTBトレイユ・WTBドミニシで3トライ。まさしく会心の勝利であった。

今のフランスは、BKの構成だけみてもかなり魅力的。縦に強いCTBコンビに小柄な快足ドミニシと大柄で強靱なルージュリ、そしてフレンチ・フレアの権化のようなカステニェード。違うタイプの個性的な選手が揃っていて、彼らを並べて普通にプレーさせるだけでも攻撃の引き出しは無数にありそうだ。全くもって羨ましい…。特にカステニェードは世界のどこにもいないタイプのFB。15番があれだけ色々できる選手だと、その動きを見ているだけで楽しい。日本でも、東芝の廣瀬あたり、やってみればどうだろうか。

しかし、1年前にはラポルタ監督のラグビーを「絶対に終わらない実験」などと茶化したりもしていたのだが、この試合なんか見ると、もしかしたらこの実験(いや冒険か)にはちゃんと到達点があるのかもしれないな、と思えてきたりもする。やっぱりアテネ五輪の山本ジャパンと同じにしちゃいかんかったか(笑)。最後にたどり着くのは、「世界王者」になるのだろうか?それとも「史上最強のフランス代表」?ちょっと楽しみになってきた。

……などとベタ褒めしたりすると、次のウェールズ戦でコロッと負けて優勝を逃すような気もするな。まあ、そうなったらそうなったで、「やっぱりフランス。それも魅力のうち」ということで。

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