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2005年11月11日

●ビバ!田中圭一!!

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「たけくまメモ」11/1付のエントリーを見て「『ドクター秩父山』か…そういえばそんなのもあったなあ」と懐かしく思い、復刊された『ドクター秩父山』と、あと同じく田中圭一さんの作品集『神罰』を買って読んでみた。


まずは『神罰』(イースト・プレス)だが……これが「最低漫画全集」というサブタイトルどおり、超ウルトラスーパーメガトン級のくだらなさ。絵的には手塚治虫のパロディ(そっくり、というよりもはや憑依しとるなこれは)が中心で、あとは永井豪や本宮ひろし、藤子不二男調のものやラブコメ的なタッチまであったりと様々なのだが、にも関わらず物語やオチは大半が下ネタ(笑)。後半部分の連続4コマなんて、タイトルからして「局部くん」(笑)。全く素晴らしすぎである。

個人的に一番好きなのは、「泥棒」と題された短編かな。絵は手塚治虫風(というかそのまま)。1人暮らしの女性宅に泥棒2人が忍び込む舞台設定で、主人公は電動こ○し(笑)、それでいてなぜか『機動戦士ガンダム』第1話のパロディになっているという奇跡的な作品。文字にすると何の事やらようわからんでしょうが、ワタクシ嘘や誇張は書いておりません。ラストシーンの馬鹿馬鹿しさと迫力には腰が抜けた。

いや、ホント、頭空っぽにして何度も笑えて、とにかく元気の出る本だ。作者の田中さんがサラリーマンとの二足のわらじで20年もこんな漫画を書き続けていたっつーのも、僕らにとっては何だか勇気をもらえそうなエピソードではないか。色んな人にお薦めしたい……いや、やっぱりこんなの好きだとか書いてたら人格疑われそうだな……でも面白いもんな……とにかく読んでみて(下ネタ駄目な人除く)!!


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あと、『ドクター秩父山』(アスペクト)の方は、『神罰』ほどではないにしろやっぱり下らなさ120パーセントの快作。昔「オールナイトフジ」でアニメ版を見ていた頃は面白さがよくわからなかったけれども、今読むと実に良くできた4コマギャグである。教科書的、と言ってもいいほどの完成度。これも必読。


……というところまで書いてきてふと思ったのだが、こういう本をとても楽しく感じるというのは、未だに頭の中が「ドリフ大爆笑」で大喜びしていた小学生時代と変わらないということなのか、それとも逆にオッサン(夕刊紙的?)感性になったということなのだろうか。うーん……どっちでもいいか(笑)。

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コメント

murataさん、こんにちは。私、フットボール以外の話ばかりに反応してますが。。。
この本で一番笑ったのは『シモシモシモーヌ』でした。シモーヌが恋人の目の前で息絶える悲劇とのコントラストがすごい。きっと、このシモーヌの思い出のシーンを描くため、田中圭一さんは原典からそれらしいコマをいろいろ探してきたんだろうなあと想像します。
実に下らないことに、途方もないエネルギーをかける作者の姿勢に、爆笑しながら感動しました。

>私、フットボール以外の話ばかりに反応してますが。。。
いやいや、正直なところ、FC東京ネタのエントリー以外だとアクセス数が落ちて「誰も読んでくれてないのかな」とか思ってしまうので(笑)、反応していただけると大変うれしいです。

>実に下らないことに、途方もないエネルギーをかける作者の姿勢に、
>爆笑しながら感動しました。
全く同感!
しかも、田中さんはサラリーマンやりながら「愛のイき先」とか「乙女バズーカ」とか書いてたんですよね……。
ある意味、手塚治虫先生と並ぶ神様レベルかも(笑)。

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