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2005年07月07日

●オーストラリア×フランス

JSPORTSの録画で、ラグビー仏代表南半球遠征。オーストラリア 37-31 フランス。ボールがよく動き、選手がよく走る。それも、明確な意図と闘志にの下に。80分間があっという間に過ぎた好ゲーム。


立ち上がりからオーストラリアの連続攻撃が止まらず、一方フランス代表は細かいミスを連発。「やはり北半球の選手はこの時期出しがら状態にあるのだろうか…」と思った瞬間、フランスのWTBがインターセプトから独走トライ。その後オーストラリア怒濤の展開攻撃で15-7とされるも、フランスはとにかくボールを動かしまくり、敵(と味方も(笑))を混沌の渦に巻き込みながら食い下がる。ボール所有がポンポン移りながら攻防が延々と続く。前半ロスタイム、フランスがインゴールまで持ち込んだのに惜しくもタッチダウンできず。

後半、キックを使って陣地を稼ぐ作戦に切り替えたフランスが先にトライを奪い、15-14。さあどうなるか、というところだが、そこはオーストラリアである。ラーカムのゲームコントロール、BKのつなぐ技術の高さ、巨漢WTBの突進力といった強みを見せてトライを重ねる。30-14。ところが、フランスも引き下がらない。キックパスから超ワイドな展開のトライ。SHエリサルドの素晴らしいコンバージョンにPGを加え、30-26。いや~、これほど面白いラグビーの試合も久しぶりに観たような。さて、勝負はどうなるか。

勝ったのはオーストラリア。4点差に詰められた直後、またしても素晴らしい反発力を発揮した。右タッチライン際から中へ、FW数人(!)がパスを軽快につなぎながら突進、フランスDFを振り切ってトライ。これで勝負あり。最後はフランスが「意地の1発」を返し、37-31でフルタイム。終了のホイッスルが鳴った瞬間、負けたはずのフランスの選手たちにも満足(?)の笑みが見られたように思ったのだが、気のせいだろうか?とにかくいい試合だった。


試合前は、フランスの出来がイマイチらしいと聞いていたので、正直大敗してしまうのではと心配だった。が、そういう時こそ訳の分からない強さを発揮するのがこの国の「らしい」ところでもある。オーストラリア相手にアウェイでこの戦いぶりなら健闘と言ってもいいのではないかな。ただ、こういうナイスゲームの後ですぐまたダラシナイ試合をしてしまったりするのが問題なんだが。

オーストラリアはやっぱり強かった。前半途中からのボールの落ち着かない、混沌としたゲーム状況はおそらくフランス有利の流れだったと思うのだ(緻密なゲームデザインこそがこのチームの強みのはず)が、そこで変に警戒してゲームを殺しにかかるのではなく、むしろ真正面で受け止めてそのまま力業で投げ返す、堂々たる戦いぶり。さすがは世界ランキング2位というべきか。大好きなラーカムの活躍ぶりも嬉しかった。いいものを見せてもらった。

この中継、実況は矢野アナ、解説は今泉清さんと小林深緑郎さんだったんだけど、今泉さんはトークもうまいし戦術・ルールの知識は豊富だし、何より自分がトップレベルの選手だっただけあって色んなエピソードを話せるしで、試合を非常に盛り上げてくれた。既に名解説者の域だね。JSPORTSのラグビーはこの2人の他に藤島大さんに村上晃一さんもいて、解説者のレベルは本当に高い。

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