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2005年07月06日

●川崎フロンターレ×FC東京

夜、等々力競技場でJ1第14節。川崎フロンターレ 0-0 FC東京。これもC大阪戦と同様、相手が「勝点3、いります?」とおうかがいをたててきてくれたかのような試合だったのだが、好機をものにできず引き分け。


序盤、東京はこぼれ球に対する反応で勝ち続け、中央からサイドに展開しては攻め立てる。川崎は石川にマーカー1人しか付けてこないことが多く、加地の増援もあって次々右サイド経由のチャンスが生まれた。その攻勢を見て「さすがにこりゃ何とかなるんじゃねえか」と思ったのだが…取れず。祐介のミドルシュートとか、二アへのクロスに戸田がDFと競争しながら飛び込んだプレーとか、際どい場面はあったのだが。ある意味、ここで1点取れなかったのが全てだったのかもしれん。

川崎の方はジュニーニョにマルクスに我那覇までが欠場していて、本来の「手堅い中盤、強力な前線」になっておらず、やや非力なアタッカー陣の顔ぶれ。よって慎重な戦いぶり…なんだけど中盤から前へボールを進めるのに難渋し、縦のボールがFWに収まってもフォローが続かない(そして茂庭がボールを奪う)場面が目立った。正直、このコンディションの相手に当たれてラッキー、という感じですらあった。

前半終わり頃になると東京の勢いが止まり、試合は落ち着き加減に。こうなると、いつもの悪い癖、前へ前へ急いてしまいがちなところが目立ってくる。そんなに焦らなくてもじっくりやればいいのに、という感じ。速くシンプルに、というのは別に間違いじゃないけど、いついかなる時でもそれが最善かっつーとそんなことはないだろう。あと、宮沢がいないせいもあって、セットプレーがイマイチなのも痛い。またFKをモロに壁に当ててたけど、あれキッカー替えた方がいいのでは。


ハーフタイムの企画は、西城秀樹(川崎在住)ショー。曲はもちろん「ヤングマン」。ピッチを横断してバックスタンドまで駆けるヒデキ!まるで偽物(モノマネ)じゃねえかと思うくらいトレードマークの引きつった声炸裂のヒデキ!そして最後オープンカーに乗ってスタンドを煽りつつ去っていくヒデキ!!素晴らしい。川崎の企画担当は特別ボーナスをもらうべきだな(笑)。


後半も立ち上がりから東京優勢で進むが、戸田・祐介の2トップはそれなりに川崎DFをかきまわしつつも決定力には欠ける。栗澤のヘディングシュートもバーの上。で、ルーカスを投入した直後、15分に寺田退場。あの場面、東京ファンの多くは「やった!」と叫ぶ一方で、内心「いかん…」と思っていたのではあるまいか。川崎はますます下がり目の布陣となり、崩すのは困難に。東京は栗澤に代えて規郎を投入し、左サイドの攻めを強化。ガンガン突っかけていく規郎。期待は膨らんだが、なかなか決定機までには至らない。

後半も後半になると、東京も疲れが出た様子(序盤の反動?)で、フリーランニングの量が減ってややグダグダに。少人数での逆襲を狙う川崎。ここで変な失点をしなかったのは、素直に良かったというべきか。ホント、今日負けてたら再起不能ですよ(笑)。残り10分、梶山OUTで文丈IN。おそらく今野をもっと前に出したかったと思うのだが、さほどの効果が出ないまま時間が過ぎる。今野の弾丸シュートはGKに弾かれ、規郎の決定的なグラウンダークロスには戸田の足が一歩届かず(オフサイドでもあったが)。結局、スコアレスのままタイムアップ。ゴール裏スタンド2階席にはため息が充満していた。


まあ、相手が引いてしまった時にダメなのは昔からだし、そこである程度苦しむのはどのチームにも共通する事ではある。だからこういう試合では、繰り返しになるけど、早い時間帯の好機を逃さないことと、セットプレーを改善すること。この2つに尽きるのではないかな(暑くなってきたんだし)。セットプレーについてはセレッソ戦の後に「セットプレーで取られたので、崩されたわけではないから悲観しない」という趣旨のコメントをした選手がいて気になったのだけれど、百歩譲ってそれはいいとして、逆にこちらのセットプレーが得点につながらないことは少しは悲観した方がいいのでは。

梶山はあまり存在感を発揮できなかった。中途半端な使い方でなく先発出場だったのは良かったと思うし(個人的には憂太びいきなので複雑ではあるのだけれど)、やってくれるのではと期待していたのだが。おととしの憂太や宮沢の不調時と同じように、彼に不足しがちなのは単なる気迫云々ではなくて、「オレが試合を、チームを動かす」という意志ではなかろうか。加地は代表の経験でそこら辺を身に着けつつあると思うので、梶山も頑張ってほしい。

ルーカスが回復してきて、8月にはササも加わるとあって、祐介に残された時間は少なくなってきたのかもしれない。彼にもまだまだ不満な点はありつつも、戸田と2トップで相手の裏を狙う役回りになって、さらに練習試合で原さんに説教食らったりして(トーチュウ情報)、以前に比べれば甘さが消えてきたように思う。またチーム編成でポカでもない限り、今ほどFWの層が薄いことはおそらく二度とないだろうから、彼も頑張らなきゃ。今。


で、次は3日後にヴェルディ戦。相手は15位こちらは16位、つまり残留プレーオフ出場を争う2チームの戦いですか(笑)。シャレにならんな。

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コメント

昨日の試合の梶山について、まったく同感なのでTBさせてもらいました。
どうも、ここが勝負どころという時の攻めなり守りが全体的に雑
で、ぞんざいな感じがしてしょうがない気が。下手でもキチンとした試合運びをしてれば、
サッカーの神様は、必ず味方についてくれると思うんですが(笑)。

下手どころか、今の東京の選手たちはけっこう上手いんだから、特に今回の川崎みたいに「確実にしとめるべき」相手に対しては丁寧にやってほしいですよね。

焦って「とにかく早く前へボール運ばなきゃ」という感じで気持ちがはやって、ワンペースでコンビネーションも合わなくなっちゃって…。

そこでドシンと落ち着かせて、タメつくって展開するのがキミの役目だ、梶山くん。

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