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2005年07月11日

●'05ツール・ド・フランス第7~第9ステージ

さすがに週末は生観戦は厳しく、録画で早送りなど織り交ぜながら。

第7ステージ。平坦最後のステージは、これまでと同様逃げが大集団に捕まり、ゴール前大スプリント大会に。勝ったのはマキュアン。ほとんどアシストの助けも借りず、観ている側からはどこにいたのか全くわからないまま前線へ進出。早すぎず遅すぎない絶妙の仕掛けで完勝。さすがマイヨ・ヴェールを2回獲っているだけのことはある。一方、ポイントリーダーのボーネンはスムーズに上がっていけず、ずいぶん無駄に足を使ってしまった印象。ここら辺は経験の差が出た、ということなのだろうか。

第8ステージ。山岳に差しかかり、レースの様相が変わってきた。前のステージまでと違って集団はばらけ気味だし、次々に脱落者が出る。峠に差しかかったところで先行集団内のウェーニングが仕掛けて後ろを切って、さあ山岳賞獲得かと思えた瞬間、後方集団の混乱(ディスカバリーのアシスト全滅)に乗じて飛び出したクレーデンが寸前でかわす。「ああ、ウェーニングはこれに賭けてたろうに。可哀想…」と思ったのだが、めげないウェーニング君はしぶとく食い下がり、ゴール前スプリント勝負に。最後はウェーニングがヨダレをまき散らしながら(笑)並びかけ、1万分の2秒かわして(変なところだけ厳密なのな)初優勝。クレーデンもタイム差をけっこう詰めたし、なかなか「いい結果」だったのではないかな。

第9ステージ。ディスカバリーとTモバイルが牽制し合い、大集団のペースが上がらない。先行集団が差をつけ、その中から飛び出したラスムッセンが逃げて逃げて逃げて逃げて…ついに大逃げ成功。後半はほとんど1人で逃げてただけに、凄さ倍増、という感じである。踏みっぱなしだったのになあ。やはり先行集団から2位・3位に入ったフォイクトとモロー(ゴール後の友情の握手は熱かった!)もそうだが、「個人の力」が組織戦術に対して完勝したレースと言えるのではないだろうか。

この結果によりアームストロングに代わってフォイクトがマイヨ・ジョーヌに浮上したわけだが、どうもディスカバリーチャンネルは最強メンバーだけに自分の力に過信があるような気もするな。「今に勝負するさ」って雰囲気のままレースが進んで、肝心なところでアクシデントに遭って取り返しつかなかったりしてね。

以上、素人目での感想。ここまで観ていて、人間がやってるんだ、という手触りがするのがとてもいい感じである。

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コメント

第9ステージですが、アームストロングを含む追走集団をコフィディスチームが引くという謎な行動がありましたね。コフィディスのスプリンターであるオグレディにポイントを取らせるためには、ゴール直前になって集団を引くというのが常套手段ですが、、ゴールまで全然距離があるにも関わらずに何故か集団を引きはじめたわけです。全世界中のサイクルスポーツファンに「?」マークがともりましたが、コフィディスが引いている間、逃げているラスムッセン・フォイクト・モローとの差がいっこうに縮まりません。解説の栗村さんが解析した結果、「コフィディスはフランスのチーム」→「フランス人のモローががんばって逃げている」→「んじゃ集団を引いて追い上げるふりしてモローをアシストしてやろう」ということらしいです。同じく栗村さんが「これは三味線引きだ!」と言った時には思わず吹き出してしまいました。

なるほど、深いねえ~(笑)。心理戦、ということでしょうか。チームだけの損得抜きなところが面白いですね。

>同じく栗村さんが「これは三味線引きだ!」と言った時
栗村さん、1レースに必ず1つは爆笑コメントがあるような(笑)。

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