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2005年06月24日

●『ミッシェル・プラティニ全記録集』

先日「TSUTAYA」でなんとなくサッカーの棚を眺めていたら、『ミッシェル・プラティニ全記録集』なるビデオがあったので速攻で借りて観た。なにしろ僕にとって、プラティニは木村和司さんに次ぐ「10番」なんである。

で、感想だが、あらためて、プラティニよく点とってるなあ、と。いや、フランス時代はFWだったとかセリエAで3回得点王とってるとか、そういうことはなんとなく知っていたのだけれど、しかしイメージ的にてっきりミドルシュートが多いのかと思っていたら、「こぼれ球を押し込む」とか「逆サイドに抜けたクロスをヘディング」というようなストライカー的な得点も多いのね。特に背が高いわけでも俊敏なわけでもなさそうなのに。

「こういう人はきっと、展開の読み、次のプレーの予測がよほどうまいのだろう」と思って観ていたら、案の定というか、インタビューの最後で「私が最も影響を受けたのは父だが、彼は予測の重要さを教えてくれたんだ。だから小柄な私でもこれだけの選手になれた」という発言があって、我が意を得たりという感じであった。

サッカーは総勢22人でプレーするものだ。それだけの人間が入り乱れ、それぞれの意志・意図(もちろん戦術である程度は束ねられているにしても)で動き回るのだから、ピッチの中にはそれこそ激しい川の流れのように予測の難しい、カオスに近い状態がたびたび現出する。その激流の中で次を読み、それに応じて動くことができる。文字にするのは簡単だが、平然とこなしてしまうのはやはり天才のなせる業ということなのだろう。

しかし、身も蓋もな言い方だが、やはりプラティニはかっこいいな。有名なトヨタカップ、ボレーシュートでのゴールの取り消し(オフサイドの判定)。頭を抱えた後、ピッチの上に横になって苦笑の混じった微笑みを見せる。あんな姿が絵になる男、他におらんて。万能の技術に卓越したリーダーシップ、天性の読みがもたらす「見えざる力」、そして結局W杯を取れなかった悲劇性。プラティニこそ近代サッカーにおける「10番中の10番」と言えよう。


ちなみに、このビデオ、最後に「日本語版監修:田辺伸明」っていうテロップが出るんだけど、これって中田浩や山瀬、稲本(あと中澤も)の代理人の、赤い人々に滅法嫌われてる(笑)田辺さんと同一人物なのかな?

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