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2005年06月15日

●唸ってしまう頑なさ

サポティスタを見て知ったのだが、先日の鳥栖×草津戦における「疑惑のPK」騒動について、鳥栖側の質問に対するJリーグの回答はこれだそうである。「※」の付いた一文に注目してほしい。

すごいね、これ。間違いだとわかっても直さないんだ。全くの人違いで「反スポーツ的行為」なんつー不名誉な記録が残ったとしても、それは訂正されず、名誉は回復されないんだ。いやまったく、すごいというか何というか…。

結局、Jリーグは変わってないのだろうか。4年前の柏戦、文丈を踏みつけて由紀彦に頭突き&パンチをかましたユ・サンチョルと、その暴力に立ちはだかって奥歯を折られた由紀彦が、ともに2試合の出場停止になった(暴力の程度の考慮なし…)あの頃からほとんど。審判委員会が主審のミスを認めただけ少しはましか?でもなあ。

もしかすると(この辺知識不足でなんとも言えんのですが)、今までのやり方・考え方からすれば、今回の決定はさほどおかしなことではないのかもしれない。競技規則に関しても、文字通り解釈すればそうなのかもしれない。でも、いい加減もう変えないといけないだろう。ビデオ技術も試合についての情報量もかつてないほどになった現在、「主審が絶対」なんてフィクションが通用するわけがない。「試合中の裁定(レフリング)は主審が、試合後の裁定は審判委員会及び規律委員会が責任を持って行う」でいいじゃないかと思うのだけれど。

Jリーグも、延長戦廃止とか1シーズン制とか、合理的な改革もやってきているので決して柔軟性のない組織でないとは思うけれども、こと判定の問題とかになるとかように頑なになってしまうのはなぜなのか。誰かのメンツが潰されるのがそれほどまでにイヤなのか。審判界の権威・圧力はそれほど強いのか。もしくは、悪しきアマチュアリズムに浸っている人間が残存している限りは駄目なのか。

僕は元来、個々の判定について騒ぎすぎるのは好きじゃない(特に安易な「クソレフリー」コールにはのれない)し、今回のPKの判定も映像を見逃したのでその当否についてはわからない(我らがマツモトイクオ氏の尋常でない怒り方からすると誤審のような気はするが)。でも、今回の「主審が決めた公式記録は、間違っていても直しません」は誤審云々とはレベルが違うだろう。直せばいいじゃん、記録なんて。「公式記録には一切手を触れるべからず」なんてルールがあるわけじゃなし。あまりに頑なな態度はかえって審判の権威を傷つけると思うぞ。

愉しかったのは、人を小馬鹿にしたとも言えるJの回答に対する鳥栖の声明。全般的には大人の姿勢をとりながら、しかし「いかに規律の乱れた試合においても」と一刺し(笑)しているところがいいじゃないか。こんな事件にめげず、がんばって1部に上がってきてもらいたいものだと思う。

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