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2005年05月14日

●ジェフ千葉×FC東京


午後、東京駅から東へ向かう。総武線快速で1時間余り(遠い…)、五井駅へ。シャトルバス(これは本数多くて素晴らしい)に乗って市原臨海競技場。とても5月とは思えぬ、冷たい風の吹きすさぶ中でのアウェイゲームとなった。

試合前、ネット上でやたら評判になっているカレーorタコスを食ってみようかと千葉側のゴール裏へ足を運んでみたのだが、すんげえ行列してやんの。黄色の人も青赤の人も入り混じって、それぞれ数十mにはなっていただろうか?おとなしく諦め、売店のおつまみセットと生ビールでお茶を濁す。

メインスタンドに座って枝豆とフライドポテトをビールで流し込みながら練習を眺めていたら、スタンド下から上がってきたジーコが指定席と自由席の間の通路を通っていった。どよめきが起こり、握手やサインを求める東京ファンも何人か。みんな、いつからそんなにジーコが好きになったんだ(笑)?いや、確かにがんばってもらわなきゃ困る人ではあるんだが。


肝心の試合は、ジェフ千葉 2-1 FC東京。力の差は歴然としていた。完敗である。

立ち上がりは東京が押していた。浅利がアンカーに入ったことでSBが上がりやすくなっているのだろう、今野も加地も高く位置取り、両サイドからどんどん相手を押し込んでいく。DFライン裏に出た戸田の左足シュート(GKセーブ)、ゴールわずか右上を抜けた栗澤のシュート。いずれも良いリズムでチャンスを作っていたように思う。

だが、また悪いパターン。17分、左に流れた羽生が鋭い切り返しでDFを振りきり、グラウンダーのクロスに対して土肥とジャーンらが重なってしまい、こぼれたボールをFWハースが蹴り込んで千葉先制。単発的なシュートにとどまる東京に対し、ここぞという場面で複数のアタッカーが飛び込んでいく千葉の攻撃には迫力を感じた。これで東京は最初の勢いを失い、前半中頃、クロスに相手DFが届かずファーに抜けてきた決定機も、祐介が外してしまって逸機。

29分、左に流れたハースのクロスが走り込む巻にピタリと合い、ジャンプ一発素晴らしいコースのヘディングシュートがゴール右上に突き刺さった。ただ、これで逆に吹っ切れたのか、東京の攻撃に積極性が戻り、宮沢のシュート(DFが体を張ってブロック)、CKからジャーンのヘディング(ポストわずか左)と惜しい場面も何度か生まれた。しかし結局得点は奪えず、決定力の差を思い知らされる前半となった。

後半になると完全に千葉ペース。中盤において、さらには前半は東京優勢だったサイドにおいても、次々とアタッカーがスペースに入っていくジェフが主導権を握った。東京はパスを回すことさえおぼつかない。パスの出し手と受け手の2人だけが動いていて他がボールウォッチャーになってしまう東京に対し、3人目、あるいは4人目の選手が反応して質の高いフリーランニングを見せる千葉。その差は明らかだった。坂本の一気にゴール前へ至るカウンター、阿部の高精度FK、さらに林のひたすらゴールを狙う動き。茂庭やジャーンがかろうじてしのぐ場面が続く。唯一の決定機だった、今野のライナー性のクロスがファーに抜けた場面も、やはり祐介がミートできず(もしかしてボールが来るのを願ってないのだろうか)。

東京は戸田に代えてルーカス、宮沢に代えてダニーロ、祐介に代えて小林と次々にカードを切っていく。が、個々の選手がどうとかいうことではなく、とにかく動きが連動していない。1対1の連携の問題ではなく、3人以上がユニットとして機能していない。ダニーロが入ったことによってその傾向はかえって増したかもしれない。終盤、タッチラインへ向けて相手DF4人が並んでプレッシャーをかけてくる状況で、それでも何とかしようと単騎ドリブル突破を図る(1人は抜いたのだが…)石川の姿には、「また空回りか…」と思うと同時に、「何とかしてやれないものか」とやりきれない気持ちを感じた。

終了間際にダニーロの突破からルーカスがきれいなミドルシュートを決めて食い下がり、ジャーンも上がるお馴染みのスクランブルフォーメーションで同点を狙った東京だが、残っていた時間はあまりに少なかった。最後石川の左足クロスを櫛野がキャッチしたところで試合終了(ホイッスルが鳴っても千葉の選手が喜ばないように見えたので、一瞬PKかと勘違いした(←アホ))。悪い流れが止まらないまま中断期間へ突入することになってしまった。ため息。

今の東京、この試合の序盤のように勢い込んでいるうちはいいのだが、先制されたりして受身に回ると途端に全体がおとなしい(はっきり言うと停滞した)サッカーになってしまう。腰が引けているというか、各選手が既定の「役割」の中に閉じこもってしまうというか…。チャンスでもピンチでもどうも中途半端な印象なんだな。今野あたりはそこが分かっているのか、苦しい時間帯でもガンガン上がったりして「状況を動かす」ことを試みてくれるのだけれど。

とにかく、次のリーグ戦まで1ヶ月半ある。しっかり立て直し、というかやり直ししてほしいと思う。「俺たちはこれで行くんだ」というチームのやり方への信頼を取り戻さないと…。ナビスコの4試合は、その信頼を共有し、さらには自信につなげるための調整試合と考えておけばいいのではないだろうか。補強は…とりあえずFWだな。ボールの来ない時(来る前)に、しっかり意図を持ってよく動いてくれるFW。いないか、誰かいいのが。

そして、ここまで来たら、当面の目標はJ1残留確保となるのだろう。


試合後は早々にシャトルバスに乗って引き上げ。五井駅前の「魚民」でミネさん、Mendozaさんと3人で軽く飲む。はまち刺し、鉄鍋餃子、水菜サラダ、玉子そば(?)、豚平焼き、ソーミンチャンプルーに生ビールをジョッキ何杯か。まあこういう時だけに、出てくるのが愚痴と苦笑いになってしまうのは仕方ないか……。

で、ぐずぐずしていると帰れなくなるので1時間余りでおひらきとし、内房線→総武線と乗り継いで帰る。男3人でボックス席、片手にビールでもあれば宴会の続きとなるのだが…あいにくもう売店は閉まっていたので追加のビールはなし。「東すか」編集部の妻帯グループ3人ということで、シブく家事の話とかしながら帰る(笑)。

結局家に帰り着いたのが午前0時20分頃。遠かった。寒かった…。

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