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2005年03月17日

●『トーキョーワッショイ!』

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後藤勝著『トーキョーワッショイ!』(双葉社)読了。1999~2004年における筆者のFC東京応援体験を綴った、「東京ファンの、東京ファンによる、東京ファンのための」本。最近東京の応援を始めた人にとっては絶好の入門本であり、20世紀から応援している連中にとっては数年間の喜怒哀楽を追体験させてくれる一冊だろう。

この本における後藤さんは、プロのライターとしての知識や立場を活かしつつも、サポーターの目線からモノを見るという点では一貫している。あまりブレはない。だから、東京のファン・サポーターにとって素直に受け容れられるものであると同時に、そうでない人々には全く「伝わらない」作品でもある。正真正銘、堂々たる「サポーター本」。

一番楽しめたのは、やっぱり第1章「1999-2001 東京旋風編 ELCICLON」の部分かな。応援し始めた時期が近いということもあるし、あの頃はさほど応援者の数が多くなかったことも関係しているかもしれない。後藤さんと僕あたりでは眺めていた「風景」(物理的な光景だけでなく、体験全体として)がけっこう似通ってるんだよね。J2ホーム最終戦の駒沢とか。ああ、懐かしい。

個人的な好みとしては、最後はナビスコ優勝のハイテンションで「めでたしめでたし」してしまうのではなく、もう少ししみじみ落ち着いたトーンに戻って終わっても良かったかなー、と思わないでもない(ファンはチームと共に「喜びも悲しみも幾歳月」だからね)けれど、まあそれは企画・出版のタイミングを考えたら仕方がないか。ファン・サポーターの立ち位置・物言いがどんどん多様化していく中で、ナビスコ優勝みたいな「一つになれるイベント」ってのは本当に貴重なんだしね。

あと、こういう本が、他の出版社でなく双葉社(いつもお世話になってます)から出た、という事実も素直に嬉しかったりするんだな。

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コメント

でも、これ位の(失礼^^;)の文章だったら
murataさんもお書きになっているでしょうね!
早い者勝ちですね^^;

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