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2005年03月09日

●チェルシー×バルセロナ(欧州CL)

フジテレビで欧州チャンピオンズリーグ。チェルシー 4-2(1stレグ1-2) FCバルセロナ。決勝ラウンド1回戦屈指の好カードに相応しい激戦。今季最初からつきまとう「つまらないサッカー」との批判をはね返し、見事チェルシーが撃ち合いを制す!!

マウリーニョの1stレグ終盤の憮然とした表情とその後の執拗な挑発発言を見て、バルサがやや有利ではないかと僕は思ったし、実際マウリーニョに余裕などなかったはずだ。しかし、これまでの快進撃で培われた自信に、ホームでバルサを迎え撃つという燃えるシチュエーションが加わってチェルシーアタッカーの攻撃力が爆発。もともと(ネームバリューはともかく)能力的にはバルサにもミランにも、レアル・マドリーにだって負けない顔ぶれのチームなのである。ノッてしまえばホームで勝てない相手などいるはずもない。

バルサの方も、疲労がたまりきったところで強敵と当たる状況にもめげず、よく頑張った。よく攻めた。ロナウジーニョのゴールは、敵味方とも呆気にとられる凄まじさだった。でも、最後は紙一重の所で決められずに息切れした感じかな…。前々から指摘されていた層の薄さもあり、やっぱりビッグイヤーを獲るだけの総合力(運も含めて)がなかったということなんだろう。仕方がない。今年はもうリーガだけに集中して、来年はもう少しサブを充実させることだ。

それにしても、だ。チェルシーのカウンターの切れ味は凄かった。これまでも書いてきたように、チェルシーのサッカーを「勝つために守るだけのサッカー」と評するのは、ほとんど言いがかりに近い。ダフやロッベンやジョー・コールのドリブル勝負があり、ランパードの飛び出しがあり、アウェイで3点も4点も取ってしまう。普通に考えれば楽しみどころのとても多いチームなのに。残念だったのは、戦前バルサ陣営も(クライフを筆頭に)そうした思いこみに満ちた発言を繰り返していたこと。ともに素晴らしい「芸術的なバルサ」と「強いチェルシー」の対決。それで済ませば良かったのに、と思う。

結論としては、中村俊輔の「部活サッカー」発言や闘莉王の「腐ったサッカー」発言のようなことは、どうやら欧州にもあるらしいということかな(笑)。ビバ!カウンターサッカー!!と言いたい。いや、別に「攻撃サッカー」も好きなんだけどね。そろそろプレミアシップのクラブにも頑張ってもらいたいじゃないか。

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コメント

悪役は必要よ。アブラモビッチ、モウリーニョ最高の悪役商会!それでこそ盛り上がる。でも選手は最高。ランパードにはバロンドールをあげたい。ドログバ、ロッペン、グジョンセン、ジョー・コール、ダフのアタッカー陣は、いずれも伝説を創りそうな面構えをしている。あとテリー、リカルド・カルバーリョ。すげーチームだ。

昨年の12月のチャールトン×チェルシーで実物のモウリーニョを(遠目ではありますが)見ましたが、何とも言えない雰囲気を持った人でしたよ。カリスマとはこういうものかな、と。

選手の顔ぶれも、おっしゃるとおり隙のない超豪華な布陣ですね。中でもランパードとテリーはチームの「体温」を高く保つ役割も果たして、とてもとても輝いたと思います。あと、GKのチェヒも忘れちゃいけない。今、ミランのジーダと並んで最も旬のキーパーでしょう。

モウリーニョ。あのくらい狂気に満ちた目をしてないとあそこまで出来ないだろう、って感じさせるよね。日本代表に来てくれ!

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