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2005年01月20日

●猿は猿を殺さないが、猿は人を殺すらしい

ブッシュの就任演説をBSのニュースで見た。

イラク1国でさえも「自由のための戦争」で収拾のつかない悲惨極まる状態(ほとんど毎日イラク人の警官は殺され続けている)になっているのに、何が「世界平和を目指す」だ。寝言は寝てから言え、アホ。

と腹が立つと同時に、「使命」なる宗教的な香りのする言葉をあえて用い、自分の発言(信念?)について本気で信じていそうな彼の姿を見て、背中にうすら寒いものを感じざるをえない。アメリカ軍は現代の十字軍となるのだろうか。

勘違いしてはいけない。「自由」と「平和」は時に深く関係しつつも、基本的には別物なのである。「民主主義国同士が戦争をしたことはない」という経験則を基にした「民主化の推進が平和をもたらす」なる主張も確かに存在する。が、それは実証された類のものではなく、中東の多くの人々をそのような実験の材料にするべきではない。また、仮にたどり着く先が「平和」だとしても、その前に悲惨極まりない破壊と殺戮が必要というのならばそれは大きな矛盾ではあるまいか。そもそも、武力による民主化の「植えつけ」の有効性自体が非常に疑わしいのだ。

アメリカに、というよりブッシュに与してはいけない、とつくづく思う。対抗する考えをはっきりさせるために、ちょっと東欧革命関係の本でも読んでおこうか(読まなくちゃいけない本ばかりが増えていくな(笑))。

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