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2005年01月10日

●「明日を夢見て」

恵比寿の東京都写真美術館「明日を夢見て アメリカ社会を動かしたソーシャル・ドキュメンタリー」展を観る。19世紀末から20世紀前半の草創期に撮られた、アメリカのソーシャル・ドキュメンタリー写真の展覧会である。

印象的だったのは作品そのものよりも、当時の社会問題を追及して世に問いかけた写真家たちの多くが、存命中には評価も名声も、ましてや富も得られなかったという事実だ。重要性の如何に関わらず、問題が先鋭的、あるいは本質的であればあるほど、それは人々の理解や共感を得られづらい。少なくともリアルタイムでわかってもらうのは至難の業である。しかし、彼らのような「明日を夢見る」人々の存在こそが、(彼ら自身は報われなくとも)社会を変える原動力の一つとなったのだ。その事を忘れてはいかんよな。

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