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2006年09月25日

●5連敗でござる (鹿島アントラーズ×FC東京)

鹿島遠足、行ってきますた。「そもそも遠足気分かてめえは」というツッコミも入りそうだが、だってホントのことなんだもーん。つーか、まあ試合前後の状況も含めてということで。試合の勝敗自体がどうでもいいわけでは決してない。

今回は日本旅行のオフィシャル応援ツアーに申し込んでみた。車両が古くて加速のたびにガッタンガッタン揺れるのには参ったし、鹿島神宮駅キックオフ3時間前着はいくらなんでも早すぎるんだけど、他の交通手段に比べても楽なのは間違いない。のんびりと田舎の風景を眺めて3時間余、12時過ぎに鹿島神宮駅着。すかさずタクシーを拾ってカシマスタジアムへ向かう。わずか10分余りで到着。


ということで、試合前は時間余りまくり。まずはスタジアムから国道一本挟んだところに並んでいる屋台村みたいなところで、生ビールを片手にもそもそと昼食。はまぐりカレー、焼き鳥の盛り合わせ、ホタテ焼き、たこ焼き。どれも標準以上には美味い、と思う。目の前で焼いているのがいいよな。思わずビールをおかわり。

そして、キックオフ1時間前に入場。今回は半分グルメ目的でメイン観戦にしたのだが、この時点で既にお腹一杯だったのであまり意味がなかったような(笑)。せめてモツ煮でも食うかと、モツ煮ときのこ汁を買ったら、これがまたえらいデカさなんだ。カミさんと2人して頑張るも、さすがにきのこ汁は半分ほど残してしまった。残念。

 

ウォームアップも終わり(シュート練習は、赤嶺以外全く入らなかった……)、いよいよキックオフが迫る。この日はサントリーのスポンサーデイだったらしく、花束の贈呈者も「サントリースポーツフェローシップ推進部長の本城和彦氏」。……ほ、本城さんって、あの元ラグビー日本代表の本城さんっすか!!意外な人をお見かけできて、ちょっとお得な気分。みんな知らないだろうけど、あの人は昔早稲田のSOとして一時代を築いたんだよ。



さて。そろそろ肝心の試合の話を。J1第24節。鹿島アントラーズ 3-2 FC東京。序盤からボールを支配され、ミドルシュートとセットプレー2発をフェルナンド1人に決められて3失点。終盤になってようやく意地の猛反撃を見せ、梶山と今野のミドルで食い下がるも、結局あと一歩届かず。……なんか、こう言っちゃなんだが、「もう見慣れましたわ」という感じの負け方である。ホント、どうすりゃいいのかねえ。

僕の席はメインスタンドの前から4列目(後ろの方は、招待された地元のご老体の方々でギッシリだった)。伊野波ファンとしては彼のガッツ溢れるプレイが間近に見られて幸せだったが、試合の全体像は正直言ってよくわからなかった(あの目線の低さで戦況を把握できる監督や選手ってホントに凄いよね)。なので、以下は単なる感想と印象批評(笑)。

前半の東京は、やや腰の引けた戦いぶり。散発的なFWのチェイスはあってもチーム全体としての押し上げはなく、鹿島の細かいパス回しにジリジリ押し込まれてしまう。両サイドの位置が低いためか赤嶺は孤立し、梶山は「どこへ行った?」状態。まあ、引くなら引くで守りきってくれればよいのだが、浅利・今野を揃えた中盤下がり目の守備がなぜかルーズ。案の定28分、フェルナンドにミドルシュートを決められて先制を許す。誰がどうというより、チーム全体の意識づけ・意思統一が足りない印象だった。


後半頭から、機能していなかった左サイド川口に代えてルーカス投入。ところがいきなり2分にCKからフェルナンドに押し込まれて0-2。その後は週半ばにナビスコ準決勝を戦った疲れが出たか、鹿島の足が止まり、中盤でボールを奪って速攻、という場面が見られるようになった。が、何度かあったチャンスもシュートが枠に飛ばない。特にヘディングは、ジャーンをはじめとして呪われたようにバーを越えてしまう。祈祷でもしてもらった方がいいかな(笑)。

で、22分にまたCKからフェルナンドに決められ、0-3。これで勝負あり。フェルナンドはなんとハットトリック。ノッている相手だとわかっているはずなのだが……少なくとも2度も同じような形でやられていはいかんだろう。体力的にキツい相手がセットプレーに賭けてくるなんて、容易に想像できる事態ではないか。でも、見たところ、こういう時にも怒りを表に出してるのは土肥ちゃんとジャーンだけなんだよな。

3点目を受け、東京は一旦ユニに着替えていた吉朗を引っ込めて(?)浅利・赤嶺OUT宮沢・憂太INの交代。既に動きの重くなっている相手に対して攻勢に出るが、憂太は軽いプレーを連発するわ、梶山は数的優位の場面でラストパスに反応できないわ、ルーカスは足が痛そうだわ、石川は「SBと競争でクロスか、切れ込んでシュート」という空回り時の二者択一になっちゃってるわで、なかなか決定機に至らない。

東京の猛攻が成果を挙げるのは、残り10分を切ってから。38分、梶山が何気なく撃った(ように見える)ミドルシュートが曽ヶ端の手を弾いてゴールに突き刺さり、1-3。よく考えたらすげえシュートだったかも。44分には、伊野波のクロスが流れたところをボックス付近まで上がっていた宮沢がキープして折り返し、今野がダイレクトでシュート、ゴール。おお、あと1点だ!

ここからの東京は、ボールを奪うたびにファンの大歓声が上がるイケイケ状態。しかし、ここで落ち着いて時間を使えるのがさすが鹿島というべきか。どうやれば時間を費やせるのか、どうやれば相手の焦りや苛つきを誘えるのか、1人1人がよく知ってるということなんだろう。全く好きにはなれないが、毎度感心させられる。ということで、結局2分のロスタイムに「奇跡」は起こらず、鹿島が逃げ切りに成功。ついに5連敗で14位転落である。


どうにもチグハグだな~というのが、試合後の率直な感想。今の東京の1トップはルーカスでもキツそうなのに、加えて守備的布陣のトップ下梶山なのに、赤嶺1トップは無謀だったかもしれない。あと、引いてカウンター狙うにしても、浅利・今野が起点じゃ前を走らせられんだろう。そもそも、ちょっと異様なくらい安全なパス回しにこだわっていた辺りからも鹿島の疲れぶりはうかがえたわけで、東京の引きっぷりはどうだったんだろう?とも思う。

迷いが出ているのは監督だけではなく、選手も同じ。守備にせよ攻撃にせよ何となくというかおっかなびっくりというか、マークを捨ててボールホルダーにアタックする決断や、オーバーラップの思い切り、そうしたものがすっかりなくなっているように見えた。試合後に毎度のごとく「もっと選手間のコミュニケーションを高めないと」みたいなコメントが出る(特に今野から)のは、以前からとはいえどういうことなんだろう?やっぱり鬼軍曹が必要か?

梶山については、見る人によって評価が分かれるかもしれない。僕は、「彼なりに」悪くはないと思った。前半は鹿島のパス回しに振り回されて守備にエネルギーを費やしていたが、後半は前で攻撃に絡むことができたし、反撃の1点も決めた。ただ、ボランチ役をつとめるのが多いせいかそれとも元々の素質の問題か、トップ下(ないしアタッカー)としての動きができていないのが問題だ。ルーカスのラストパスに反応できなかった場面なんかが典型だし、もっとドリブルで仕掛けていってもいいと思う。ミドルシュートを決めた瞬間、「こんなのじゃ嬉しくない」とでも言いたげに下を向いたシーンが非常に印象的。おそらく、「もっと頑張りたいけど頑張り方がわからない」状態なのではなかろうか。

まあ、とにかく、今ここで慌てても仕方がないと思う。冗談抜きで、多分今年は残り10試合で1勝すれば残留できるだろうし(さすがに15連敗はあるまいよ)。焦らずチームを立て直してほしい……っつっても具体的にどうすればいいかってのは難しい問題ではある。8月の千葉戦や福岡戦のやり方に戻しても、選手の自信や感覚が変わっちゃっててうまく行くとは限らないし。個人的には、まずは赤嶺・ルーカスの2トップで行ってほしいとは思うけれども。


試合終了直後にスタジアムを出て、鹿島臨海鉄道に飛び乗って鹿島神宮へ。1時間の発車待ちの間に駅から徒歩10分のローソンでビールとチューハイを10本ほど買い込み、帰りの車内はやけ酒の宴会場と化しましたとさ。飲んでる本人たちとしては結構楽しかったのだが、周囲のお客様や関係者には色々とご迷惑をおかけしたようで、そこは大変申し訳ないっす。次は、せめて勝利の美酒と行きたいものですな。


おまけ写真。「茨城原子力50周年イベント」のポスター。僕は原発については特に反対というわけでもないので含むところはないのだが、中曽根元首相の顔写真が「何年前のじゃ!」というフサフサぶり若さだったのでちょっとツッコミ入れたくなりますた。

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コメント

首相ネタでツッコむあたり、さすが山口県民w

山口県民だけど安倍政権は支持しない非県民ですが。

阿部政権なら支持(笑)。

本城早稲田時代めちゃくちゃ人気ありましたよね。

本城さん、なんか現役時代は「プリンス」とか呼ばれてたような気がするんですが……さすがにあれから二十余年、すっかりオサーンになってましたね(笑)。それでもまあダンディーではありますが。

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