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2006年09月22日

●私のパラノ的食欲


上の写真は、ampmの「冷やし月見とろろ蕎麦」。この夏は、昼飯にこれを食うのがマイブームだった。だいたい平均して週3回くらい(平日全部これの週もあった)の頻度だから、おそらく40回くらい食べているのではなかろうか。家で昼飯の話題になって「そういや今日も月見とろろ蕎麦を食った」と話すたび、カミさんは「よく飽きないね~」と完全にあきれ顔である。

まあ、これが実際のところなかなか飽きないものなのだ。最近よくある、蕎麦と具が分けて収納してあるタイプ。食べる前に混ぜて「作る」のも楽しく、とろろに温泉玉子、おくら、なめこ、海苔、わさび、長ネギと具も色々だから……という理由づけは、まあ嘘ではないのだけれど、本質を突いてない。元々、今回の件に限らず、同じものを延々と食い続ける癖があるのだ、僕は。

 
思い起こせば、小学生だったある年、夏休みに帰省した2週間ほどの間ずっと昼飯は「ボンカレー」だったように記憶している。中学生の時には、平日帰宅してから夕食までの間に、あるいは週末の夜中F1中継を観ながら、「ペヤングソース焼きそば」を食いまくっていた。高校時代には学校の売店で売っていた「チーズ蒸しパン」(流行ってたな~)が定番だった。

さらに浪人時代には、河合塾の食堂でひたすらカツ丼を食い続け、1年足らずの間に体重が5kg以上も増加。大学時代には……不思議とハマった食い物の記憶が薄いのだけど、大学の食堂の不味さが影響しているのだろうか(笑)。あえて言うなら、「桂花ラーメン」と「じゃんがららあめん」かな。どーでもいいが、体に悪そうな食い物ばっかりではある。

勤め人になってからは、配属先の事情に左右されることもあってしばらく中毒(笑)は鳴りを潜めていたのだが、最近中野に引っ越したことでやや復活気味。仕事が忙しい時の夕食は駅前の中華屋さんで何日も同じもの(五目焼きそばとか)になったり、一時期の昼飯はずっと仕事場近くのampmで買う「パリジャンサンド」だった。そして今は、記述の通り月見とろろ蕎麦。


こうしてみると、僕はやはり偏執的な人格、つまり分類的にはパラノイアに近い、ということになるのだろうか。包み隠さず堂々とこだわっちゃうあたり、スキゾイドではなさそうだ。だからどうした、というわけではないんだけど、まあ食事というのは人間にとって排泄等と同様に不可欠かつ頻度の高い行為であり、その人固有の欲望が表れやすいものなのだと思う。

要するに、「ひとたびハマれば、ボンカレーやカツ丼や月見とろろ蕎麦の食事を1ヶ月やそこら夢中で続けちゃう」という類の人なのだ。僕が。

ちなみに、川原泉さんの傑作に「食欲魔人」シリーズというのがあり、その中の一篇『カレーの王子さま』には食いしん坊のパイロットが毎日毎日カレーライスを食い続ける描写があった(そこで出たのが「パラノ的食欲」なるフレーズ)のだが、それを読んで子供心に「これって普通なんじゃないの?」とか思ったことを、たった今思い出した。普通じゃねえよな、やっぱり(笑)。

まあ、心配せずとも(誰も心配などしてはいないだろうが)、こうしたマイブームにもいつか終わりが来ることだけは経験上わかっている。それはある日突然、「その気にならない」という形でやってくるのだ。あっさりと、ね(そして翌日からは別のモノに取り憑かれる)。これが人間関係(特に夫婦の)とかなら大問題だろうが、少なくとも食い物ならさして罪はあるまい。


ちなみに、僕はスポーツ、特にFC東京についてもそれなりにパラノ的ファンだと自覚はしているのだが、こちらはまだしばらくは飽きない……な、多分(笑)。

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