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2006年07月01日

●イタリア×ウクライナ ('06サッカーW杯準々決勝)

BShiで、準々決勝第2試合。イタリア 3-0 ウクライナ。ベスト16の苦しみを切り抜けたイタリアが、今度はこの国らしい余裕のゲーム支配でウクライナの挑戦をさけた試合。ここら辺までくると、勝ち抜くチームはどこも皆、ある種の「凄み」を持ったチームである。

 
前半6分、右サイドでトッティとのワンツーからフリーになったザンブロッタが中へ切れ込み、左足でロングシュート!ゴール右隅に決まっていきなりイタリア先制。やはり豪州戦からの解放感があるのだろう、この日のイタリアは実に伸び伸びとプレーしていた。その後はバランスを崩さないよう攻守に慎重になり、ウクライナも攻めるのだが堅い防御を崩せない。スコア以上にイタリア優位の流れで前半終了。

後半、失うもののないウクライナが反撃。シェヴァがDFを引きつけてフリーの味方を作り、さらにサイドのコンビからチャンスを作る。5分、どフリーのフシンがヘッダー、ブッフォンがポストに激突しながら弾き出す。12分にはオフサイドトラップの逆をとったグセフが一対一になるもブッフォンがセーブ、こぼれ球のミドルシュートもザンブロッタがゴールライン上でクリア。ピンチにも素早いカバーリングできっちり対応するあたり、「さすがカテナチオ」である。

そして直後の13分。ショートコーナーのコンビネーションからトッティがクロス、トーニが躍り込むヘディングシュートを決めてイタリア追加点。ウクライナの監督はチャンスを逃して頭を抱え、ピンチをしのげず頭を抱える。ちょっと気の毒だったな…。17分には再びフシンがフリーでヘディングシュートを撃つも、バーに当たって得点ならず。逆に24分、選手交代で左サイドに回っていたザンブロッタがDFをかわしながらボックス内へ切れ込み、DFの間を通すラストパスをトーニが押し込んで3-0。これで勝負あった。


イタリアは、実にいい感じになってきた。前半はリードこそ1点だったものの試合の流れはコントロールしていた。後半の立ち上がりにやや危ない場面はあったが、しのいだ直後に抜け目なく点を奪うあたり、ちょっと強い時のイタリアっぽい感じである。選手も控えGK以外は全員試す事ができたし、心配だったFWの決定力もトーニの2得点で目処がたってきた。疲労で動きの重かったトッティも回復傾向。リッピ監督は今、さぞかし自信を深めていることだろう。

思えば今回のイタリアは、セリエAの八百長(?)スキャンダルで行く先が心配されていた(降格処分が噂されるユーベやミランの選手は気が気でないだろう)。おまけに、大会が始まってからもレッドカードに悩まされたり、元代表ペソットの自殺未遂事件で一部選手が緊急帰国すしたり、「これでもか」とばかりに困難が降りかかっている。しかし、W杯のような大会では、もしかするとそうした事が逆にチームを一致団結させる効果をもたらすのかもしれない、とも思う。

ともあれ、準決勝第1試合は優勝争いに相応しい顔ぶれとなった。ドイツ×イタリア……とりあえず僕はイタリアを応援することにしようか。今回のユニフォームはちょっと格好いいし(笑)。

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