●イングランド×エクアドル （'06サッカーＷ杯）
ＮＨＫ総合でイングランド １－０ エクアドル。ひどい内容だったね、この試合は。蒸し暑い気候の中、単調なロングボールの蹴り合いとミスが延々続いて…思わず早送りしたくなるような退屈さ。単調さと退屈さに耐えることでは民族的な強さ（笑）を持つイングランドが、ベッカムのＦＫ一発で準々決勝進出を決めた。
昼間の試合、しかもイングランドが１トップで臨んだ時点で、凡戦となることは確定していたのだろう。ポストプレーの上手くないルーニーがトップでは中盤＋前線のパスワークでＤＦを崩すのは難しく、ドッカンドッカン長いのを蹴って「ルーニー大作戦」状態。一方のエクアドルも強豪相手を意識したか、全く前がかりにならない。序盤のクリアミスからの大チャンスをエクアドルがミスってからは、ひたすら中盤の頭越しにボールが行き来。
唯一の得点が入ったのは６０分。それまでキックミスが多く精彩を欠いていたベッカムが突如本領発揮、ボックス左斜め前から鋭く曲がり落ちるＦＫ。ＧＫの横っ跳びもわずかに届かず、左隅ギリギリにゴールイン。なんだかんだ言って、やっぱり頼りになるのう。ベッカムは体調不良（脱水症？）を起こした終盤にも長駆自ゴール前まで戻ってシュートを間一髪ブロックするなど、キャプテンらしい奮闘ぶり。格好いいぜ…。
得点後はエクアドルが少し前に出るようになって、イングランドにもチャンスが生まれ始めるが、両チームとも選手がバテバテでミスが多い。特にひどかったのはランパードで、パスはブレるわＧＫと一対一でパスを出して失敗するわルーニーの絶好のラストパスを宇宙開発しちゃうわ、全くの絶不調。前にも書いた気がするが、リーグで見せた決定力はどこ行っちゃったのよ？という感じである。それでも、最後ダラダラと時間を使ったイングランドが逃げ切りに成功。
まあ、前大会からそうだが、人気はあるが実は戦いぶりに華がないのがエリクソンのイングランドであって、この試合もその延長線上と言えばそれまでなのだろう。でもなあ、いくらなんでもこれはちょっとないよなあ。ポーンと前に蹴って「ウェイン、何とかしてよ」では、怪我上がりのルーニーにとってあまりに負担が大きいのではなかろうか。オーウェンの控えのＦＷを入れなかったことは、どこか重大な局面で響くことになるのかもしれない。
