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2005年03月21日

●「地下鉄サリン事件」10周年

福岡の地震があったせいでニュースとしては目立たなくなってしまったけど、一昨日で地下鉄サリン事件から10年。あれからもう10年か……というのは、こないだの阪神大震災10周年の時も書いたような気がするが(笑)、個人的にはこちらの方が感慨深い。

なにしろ当時、僕は南青山に住んでいて、オウム真理教東京総本部はすぐ目と鼻の先にあったのだ。サリン事件の強制捜査の時は、早朝(6時くらい?)にけたたましいサイレンが鳴って、窓から様子を伺うと家の前をガスマスクに迷彩服の警官がズンズン行進してやんの。もちろんすぐ避難しましたよ(笑)。その何ヶ月か後には村井が刺されちゃうし、しばらくオウムの連中が変な追悼の踊りをしているし、さらにその何ヶ月か後にはそこで上祐も逮捕されたし。

あと、事件から何年かたち、就職して千歳烏山に通勤するようになって、そこにオウムの本部が移転しているのを知った時にも愕然とした。縁があるというか何というか…みたいな。

まあ、10年の間に事件の主要な犯人は一部の逃亡犯を除いて重罰を課せられて、おそらく麻原も死刑になるのだろう。警察・公安的には「めでたしめでたし」なのかもしれない(「9・11」もあって「テロ対策」と言えば何でも通りやすい世の中になったし)……でも、本当に解決されたんだろうか、この事件は。フツーの若者よりもある意味真摯に社会問題を考えていたような連中こそがオウムに引き寄せられた、そのメカニズムの解明と対策はきちんとなされたんだろうか。「異常な連中」「善悪の区別がつかなくなった人々」「マインドコントロールされた若者」というレッテルを貼って切り捨てただけではあるまいか。

2・26事件(を一緒にすると怒られるかな)、連合赤軍事件、そして地下鉄サリン事件。この手の事件は、きっとまた起こる。

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