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2005年01月05日

●『F.A.28 覇者の常軌』

JSPORTSの録画で『F.A.28 覇者の常軌』観る。今回取り上げられたのは、もちろん「Jリーグ最後のチャンピオンシップ」横浜FM×浦和の2試合である。

面白かったのは、中西が退場してアレックスのFKで同点になった際の岡田采配。1点取りに行かなければならない状況になり、準備していた那須を止めたのは当日のテレビ中継でも映っていて、『サッカーマガジン』1000号のジーコ×岡田対談(10人になった場合、MFを減らしてもFWは減らすべきではない、という趣旨の発言があった)を読んでいた人間ならば「これで2トップは崩さないな」というのは容易に予想がついた。

結局FW清水に代えてFW山崎を入れ奥をハーフに下げる3-4-2フォーメーションをとったのだが、その決断に至るまでに岡田さんの頭の中では「奥をFWに出す3-4-2→DF河合を外して4-3-2→奥を下げる3-4-2」というシミュレーションが(恐ろしく冷静に)行われていたのだった。そこで、(中澤・松田に比べて力量で劣る)河合を「当たっている。下げるのは(かえって)リスクが大きい」とあえて残すために4バックを回避したのにはシビれた。これぞ勝負師としての真骨頂ではあるまいか。

あの激闘とアクシデントの中、相変わらず岡田武史さんは淡々と論理的に、しかし勝負師の勘をも忘れずに指揮官としての仕事を全うしたのであった。見終わって、なるほど勝負を制するとはこういうことか、と唸らずにはいられない。

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