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2006年04月16日

●'06アムステル・ゴールドレース

夜、JSPORTSでUCIプロツールアムステル・ゴールドレース。まだまだ続く春のクラシックシリーズ、今週はオランダで行われる唯一の(?)大レース。30以上もの小高い丘が連続する、おそらく見た目以上にハードなコースでの仕掛け合い。結果は、意外と言えば意外なものだった。

全般的には、ラボバンク勢、Tモバイル軍団、ベッティー二(クイックステップ)ら優勝候補の入った集団がレースをコントロール。次々に生まれる逃げも、適度に泳がせてはそのほとんどが潰されることに。勝負所の最後の6つの丘に突入して集団が10人程度まで絞られ、残り15kmでベッティーニがアタック、単騎逃げのウェゼマン(Tモバイル)に追いついた時には、平凡っちゃ平凡な展開ながら「これで決まった!」と思ったのだが…。

そこでベッティーニは余力がなかったのか、それとも最後の上り坂で勝機があると思ったのか、一旦矛を収め、後続の集団を待つ形に。で、その流れが落ち着きそうなタイミングでシュレック(CSC)がアタック、後続の有力者たちはお見合いをして後を追わず。気がつけば、シュレックは残り距離を考えれば決定的な数十秒の差をつけていた。パリ~ルーベでのカンチェラーラのアタックといい、逃げたのが優勝候補と目されていない選手だからこその形か。

そして、残り数kmの間、後続集団は互いに牽制しまくって一向にペースが上がらず、解説の栗村さん曰く「コテコテの駄目なパターン」(笑)。結局シュレックが逃げ切って金星を獲得。かなり消耗していたにも関わらず、膠着した集団を早々に捨てて再アタックしたウェゼマンが2位。表彰台の常連ボーヘルトは最後まで仕掛け損ねて離れた3位どまり、ベッティーニらはさらにその後。「展開の妙」と言えばそれまでだけど、座して死を待つより活路を求めて勝負した人間が報われた、とも言えるだろう。

まあ、勝ったシュレックも強かったけれど、やはり一番感動したのはウェゼマンの走りかな。きつい最後の1周に入ってから50km程度逃げ続け、一旦集団に吸収されながらももう一度アタックして見事2位ゲット。本当に35歳なの?と疑っちゃうくらいの力強さと粘りと、そして思い切りの良さだった。いや、逆に経験があるからこそ勝負の勘所が読めたということかもしれない。後続集団で不完全燃焼に終わった連中は彼に頭が上がらないのでは(笑)。こういう存在ってチームに絶対必要だよね。

さて、来週は「リエージュ~バストーニュ~リエージュ」ですか。春のシリーズの最後だそうで。いよいよバッソあたりも足馴らしで出てきて、続くジロ・デ・イタリアにつながっていくわけだ。なるほど、なるほど。

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