●FC東京の2014年を振り返ろう(後編)
昨日のエントリーに続いて、FC東京の2014年シーズンの回顧。
4 「日本代表供給地」としてのFC東京
今年の東京のトピックとして忘れてはいけないのは、日本代表を多く輩出したことだ。
まず、前年からザッケローニ監督にしばしば召集されるようになっていた森重真人がブラジルW杯直前にCBに定着。本大会では満足な成績を残せなかったものの、代表監督がハビエル・アギーレに替わってからも引き続きCBのレギュラーを確保している。しなやかな守備はもちろん、広い視野と戦術眼、高いパス能力を併せ持つ彼はこれからも代表の中心として活躍し続けるに違いない。
リーグ戦でブレイクした武藤嘉紀もアギーレ監督によって代表に抜擢され、9月のウルグアイ戦でデビュー。2戦目のベネズエラ戦ではさっそく初ゴールをゲットした。日本にドリブラーは数多くいれど、彼ほど足が長いドリブルを持ち、かつしなやかさと強靭さを併せ持つFWはおそらく存在しない。特長がはっきりしている分戦術を選ぶかもしれないが、代表定着は十分に可能だろう。
驚きだったのは、太田宏介の4年ぶりの代表選出だ。10月のブラジル戦ではチームが大敗する中で幾度か好クロスを上げて存在感を示し、豪州戦でもフル出場した。現在の代表は長友・内田・ダブル酒井と層が厚く食い込むのは難しいと思われていたのだが、「国内組」でもやれることを示したのは大きい。この2年で大きく成長した選手でもあり、彼の活躍はファンにとって大きな喜びである。