2008年07月31日

●何だったんだ、あの雨は(笑) (U23日本×U23アルゼンチン)


火曜日の夜は、国立霞ヶ丘競技場でキリンチャレンジカップ。U23日本代表 0-1 U23アルゼンチン代表。オシム爺が監督を辞めてからはや半年、ふがいないことに未だに代表応援モードに入りきれない僕だが、今回はリケルメが(チケットを買った段階ではメッシも!)来日するということもあり足を運んでみた。テストマッチとはいえ本番間近、なかなか熱のこもった攻防を楽しむことができたが、まさかの夕立(?)で最後はとんでもない状況に。


キックオフ後、まず目についたのはアルゼンチンの流れるようなパス回し。滑らかにポジションをずらす選手たちの間を、ボールが滑るように、それも手渡すような正確さで移動していく。特にリケルメのボールキープの懐の深さと視野の広さは絶品。左右への揺さぶりからグラウンダーのクロスにアグエロとラベッシが飛び込み、またリケルメの絶妙FKがきわどく外れるなど、危ない場面がいくつか。日本は自陣に押し込まれながら戦うことになった。

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2008年07月28日

●自転車レースは、チームスポーツなり ('08ツール・ド・フランス)


ここのところ毎年ドーピング関連であーだこーだありながらも、結局いつも観てしまうツール・ド・フランス。今年も「コンタドールもボーネンもベンナーティもいねーよーじゃよー、全然最高峰レースじゃないじゃんよー」などとボヤきながらもやっぱり全部観てしまった。だってー面白いんだもーん(笑)。今回の総合は昨年同様に終盤までもつれ、僅差をTTで争う展開となったが、CSCの苦労人サストレが見事マイヨ・ジョーヌを獲得した。


サストレの優勝は、「チーム力」と「経験」の賜物と言って良いだろう。

まず、チーム力。終盤の山岳、特に超級3つの並ぶ第17SでCSCの示したチーム力はまさに「圧巻」の一言だった。フォイクト、アルヴェセン、オグレディ、カンチェラーラ、そしてアンディ・シュレク。他のチームなら普通にエースに収まって不思議ではない実力者たちが引いて引いて引きまくって……まるでマシンのようだった。気がつけばバルベルデもクネゴもヴァンデヴェルデも、時にはメンショフさえもが後方に取り残されていた。

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2008年07月27日

●迷ってる場合じゃないですヨ (FC東京×横浜Fマリノス)


昨日の夜は、味スタでJ1第18節。FC東京 1-1 横浜Fマリノス。リーグ中断明け以降6戦勝ちなしと成長の苦しみ(?)を味わっている東京。今回は16位に低迷中、監督交代して間もなくのマリノスが相手であった。約2万9千の観客を前に行われた試合は、開始早々の失点から立ち直った東京が外国人2人の活躍で同点に追いつくものの、後半失速してやっとのことで引き分け。今後に向けて不安の残る内容と結果に終わってしまった。


この日は「浴衣まつり」「ファイヤーワークスナイト」「ザ・プレミアム・モルツDay」と豪華3本立ての企画。浴衣姿のカミさんを連れてルンルン気分で味スタへ。試合前には売店に行列してプレミアム・モルツ生650円を購入。正直この値段は高い……のだが、やはりこの圧倒的なホップの香りと澱みのない旨味は別格である(普通のモルツと比べるとよくわかる)。この日だけと言わず、毎回売ってくれないかな、というのがビール好きとしての要望。

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2008年07月17日

●播戸がいなくて助かった (FC東京×ガンバ大阪)


昨日の晩は、国立競技場でJ1第17節。FC東京 1-1 ガンバ大阪。早くもリーグ戦の折り返し地点は、東京にとって昨季3強(浦和、鹿島、ガンバ)との連戦の最終戦。中断明け以降どうにも乗り切れない試合が続いていることもあり、ここは是非とも白星がほしいところであった。結果は、序盤に先制点を許しながら機転の効いた同点弾を機に主導権を握ったものの、あと一押しが足りず、終盤は再び劣勢の中で冷や汗ものの引き分け。


この日の東京は右に長友、左に徳永を配して佐原と今野がCBで組み、中盤の底を浅利で固めてエメの代わりに石川が先発。対するガンバは前節と同じスターティングメンバー。立ち上がりはガンバが圧倒的なポゼッションで攻めたてる。3分の右CK、逆サイドのこぼれ球をバレーが拾ってクロス、山崎のヘディングシュートはワンバウンドで、右ポストを直撃してヒヤリ。東京はほとんどパスをつなげず押し込まれ、一方的な展開であった。

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2008年07月14日

●今はまさしく「五里霧中」だが (鹿島アントラーズ×FC東京)


昨日の夜は、カシマスタジアムでJ1第16節。鹿島アントラーズ 4-1 FC東京。前日浦和が大分に完敗したため、鹿島にとっては勝てば首位に立てる状況。一方東京にとっては、リーグ中断明け以降勝ちなしの嫌な流れを断ち切りたい一戦であった。あいにくの濃霧の中で行われた試合は、「挑戦者」に対して「王者」が堂々と受けて立つ形でオープンな攻め合いとなり、東京が先制したものの、鹿島が決定力の差を見せつけて見事逆転勝ち。


今回は京王観光の貸切列車ツアーで遠征。キックオフ2時間半ほど前に現地に着いたのだが、既に湿気が高く肌寒い感じ。とりあえず国道51号線沿いの屋台村で焼き鳥をほおばっていたら、時間がたつにつれ周辺は灰白色の霧に包まれていき、50mほどしか離れていないのにスタジアムの全景が見渡せなくなった。ロンドンじゃあるまいし……さすがは鹿島国、まさにアウェーの気候。入場してみるとピッチ上ももやっていて選手の判別も難しいほど。うーむ。

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2008年07月13日

●『狂気の海』『インフェルノ 蹂躙』


金曜日の夜は、渋谷ユーロスペースのレイトショーで高橋洋特集上映。高橋さんといえば『女優霊』『リング』『蛇の道』『発狂する唇』『呪怨』と怪作を連発する狂気脚本家。映画館の入口に帽子を深くかぶった怪しげな人がいるなあ、と気になっていたのだが、やっぱりご本人だった。なんつーか、妙な「気」を漂わせているんだよね(笑)。


1本目は高橋洋脚本・監督『狂気の海』。モノクロ版アニメ「サイボーグ009」の『太平洋の亡霊』というエピソードにインスパイアされたという、ビデオ撮り34分の短編。

舞台は現代の日本。憲法改正により「普通の国」を目指す日本国首相(田口トモロヲ)と、憲法9条を守るべく密かに核武装を進める首相夫人(中原翔子)。折しも合衆国大統領が謎の死を遂げ、FBI霊的国防捜査官リサ・ライス(長宗我部陽子)が「呪殺容疑」で2人を追い詰める。一方、富士山の地下では知られざる古代文明の超兵器が発動して……って、書いてるだけで何かが狂っていることがよくわかる、高橋イズムに充ち満ちた映画だった。

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2008年07月06日

●チームの現在地はここ (浦和レッズ×FC東京)


昨日の晩は、埼玉スタジアム2002でJ1第15節。浦和レッズ 2-0 FC東京。東京にとっては昨年の上位「3強」と当たる3連戦の冒頭、浦和にとっては完敗だったリーグ再開初戦(柏戦)の次ということで、ともに是非とも勝ちたい一戦であった。試合は、序盤浦和が猛攻をかけて先制したのに対して東京も途中から反撃に転じたものの、守りを固める相手を崩しきれずそのまま完封負け。あらためてこのチームの道のりの厳しさを思い知らされることになった。


7月の暑さの中、両チームともあまり前からボールにアタックしない「夏仕様」のサッカーとなったが、まずペースを握ったのは浦和。高原に代わり先発した田中達也がボールを引き出しながら駆け回り、流動的に動くポンテと2人で前線をかく乱。最初のシュートこそ平山の折り返しから羽生が放ったものの、そこからは浦和の攻勢が続く。3分、左タッチ際でエジミウソンと競った佐原が転倒、折り返しのボールを達也がシュートするもこれは決まらず。

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2008年07月05日

●またまたツール前夜祭に行ってきたヨ!


毎年恒例のJSPORTS「ツール・ド・フランス前夜祭」。またまた抽選が当たったので、3年連続で行ってきた。今年は6倍以上の競争率だったとか。我ながら変なところで運がいい。


会場はHUB六本木2号店昨年のOVEに比べると狭さは否めないが、ビールや飲み物は飲み放題だったし、食べ物も「軽食」と言いながら充実していた(ちまき美味しかった……)し、会費2000円でこれはちょっとありがたいな、という感じだった。ただ、僕はカウンターに寄っかかってみていたのだけれど、そこからだとトークの3人が仮設スピーカーに隠れがちだったのがちと残念。せっかくの生クリリンなのに~(笑)。

今回の出演者は今中大介さん、栗村修さん、Sachaさんというおなじみのお三方。ツール開幕が迫って栗村さんハイになっちゃったらしく、始まった時にはビール飲み過ぎでベロベロに酔っぱらってやんの(笑)。前半、当日行われたばかりのチーム・プレゼンテーションを見ながらのトークではツァベルが映ると「寿司職人!」を連発し、今中さんたちの喋りをさえぎってまでイサシに関する思いを熱く語るなど、いつも以上の暴走ぶりが笑えた。

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2008年07月03日

●痛い、でもリカバリーできる負け ('08ナビスコ準々決勝1stレグ)


昨日の夜は、仕事帰り超特急で味スタに駆けつけてナビスコカップ準々決勝1stレグ。FC東京 1-2 大分トリニータ。ともに日曜のリーグ戦から中2日という酷なスケジュールでの対戦(ただし、大分の方が遠征である分よりキツいはず)。ターンオーバーとも言える大幅なスタメン入れ替え作戦で臨んだ東京だったが、ほぼベストメンバーで勝負してきた大分相手に主導権を握りきれず、外国人選手ら主力組の途中投入も実らずに競り負け。


この日の東京は事前の報道通り、千葉戦から7人もの選手が入れ替わったスタメン。ある程度仕方ないことながら、前半はぎこちない感じのサッカーとなってしまった。攻撃の組み立てでは狭い方へ流れがちで、中盤は梶山頼みの色が濃い。守備でもマークの受け渡しやこぼれ球への反応などで隙を見せることが幾度かあった。徳永が味方に任せようとしてかっさらわれたミスと、塩田が前に出られず茂庭が際どくクリアした場面には冷や汗。

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2008年07月02日

●「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」


土曜の午後、『インディ・ジョーンズ』のついでに、森美術館「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み展」を観た。ロンドンのテート・ブリテンで毎年開催されている、現代美術界で最も重要な賞の一つ「ターナー賞」。その歴代受賞者の作品を一堂に集めるという史上初の試み……っつーか、「いったいいくらかかったんだろうなこれ」「さすがに不動産で儲けてる大グループはやることが違う」と変な感心の仕方もしてしまう、これ以上はないくらい豪奢な展覧会。


入場してみると、お客さんの大半は「展望台と屋上のついでに、美術館もあるから寄ってくか」てな感じの観光客やカップルの模様。で、案の定というか、奇っ怪な模様の壺やらホルマリン漬けの牛やらぶら下げられた黒い布やら筋立てのないミニマルな映像やら、「いかにも現代美術」な作品を見て訝しげに首をひねる姿がそこかしこで見受けられたのだった。毎度の事ながら、この美術館の展示内容と客層のミスマッチは激しいものがある。

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