2015年04月27日

●『みんなのアムステルダム国立美術館へ』



日曜日、角川シネマ新宿で『みんなのアムステルダム国立美術館へ』を観た。先日レヴューしたウケ・ホーンダイク監督『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』の続編である。入札不調→工事中断で終わった前作からさ数年、様々なトラブルの末に改修を終えた国立美術館が、ついにリニューアルオープンするまでを描くドキュメンタリー。


続編といっても、おそらく前作の「美術館の工事が完成するまでのドタバタを収めようとドキュメンタリーを作り始めたら、工事が全く終わらず映画の方が先に終了」という展開は製作陣にとっても想定外だったのだろう。今回は半分くらいが前作のダイジェストで残りが「あとの顛末」という構成で、まあ真のエンディングを付けた再構成版という感じ。『伝説巨神イデオン 発動篇』みたいな(笑)。

で、その本作の後半は一応リニューアル開館が2013年度と決まった後の話であり、前作の「いつになったら終わるんだ?」という雰囲気はひと段落。とはいえトラブルに次ぐトラブルなのは相変わらずで、目玉作品はオークションで落札できず、エントランスを巡る市民団体との紛争は継続したまま、施工図には間違いがあり、新館長(ザ・強面)と内装デザイナーや主任学芸員(イケメンのタコさん)は意見対立を繰り返し……。

今回は「外からのトラブル」以上にこの「内部の対立」がすごいんだよね。エントランスや壁の色を巡って喧嘩腰のやり取りをする場面とか、なんか剥き出しな感じで。当たり前だけど、みんなプロだから何事にも自分の誇りをかけて主張わけで、全員の納得を得ながら調整するのは不可能と言っていい。

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