8月31日(火)

 梶山のあれは、なんだな、要するに『宇宙戦艦ヤマト』の波動砲なんだな。だから砲身にエネルギー充填するために、しばらくオッサンくさい動きをして省エネしなきゃいけないという(笑)。でも、やっぱり普通に見てると「走れや!」って叫びたくなるので、発射何秒前とか表示されるカウンターを装備してくれないだろうか。

 

 『華氏911』についてもうちょっと。この映画でマイケル・ムーアは、ブッシュと、ブッシュの取り巻き連中・翼賛メディアと、結果的に彼らを支えている大衆の思いこみ(というかはっきり言っちゃうと「無知」ね)に対してケンカを売っているわけで、その対立の構図の中では論理という点においてほとんど圧勝していると思う。ただ、やっぱり心配になるのはこの映画が、いわゆる親ブッシュ(ないしネオコンとか保守派とかそっちの方)でも反ブッシュ(もしくはいわゆるリベラル方面)でもない人々の目にどう映るかっていうことだよね。ただでさえ「ドキュメンタリーは中立たるべし」みたいなドグマがある上に、ムーア流のおちょくり方が、「中立」な人たちにとっては受けつけられないものなんじゃないかという気もしてしまうのだ。昨日感じたやるせなさは、もしかするとそういう事だったのだろうか。僕なんかはもうイケイケドンドンでノれたんだけどね。やはりこの種のメッセージを巡っては「バランス」を取りたいという感覚が出てくるのも当たり前だと思うし、もし別のテーマを扱った映画が同じくらいの話題になっていたら、僕だってもっと平静に「クールな」(笑)意見を書いていたかもしれない。

 でもね。やっぱり9・11後の合衆国の行いってのはシャレにならない所まで来ちゃっているわけで、ましてや僕らの住んでいるこの日本国の政府とやらはそのアメリカの侵略に積極的に加担してしまっているのだ。ノンポリとか気どっててもしょうがないし、共和党か民主党か(自民党か民主党か)などというレベルの問題ではない。ブッシュや小泉的な、「正義」の御旗と裏腹の横暴を選ぶのか(あるいは選ばないのか)、それともそれを止める側を選ぶのか(あるいは選ばないのか)。強靱な独善と無神経か、それとも柔らかな思いやりか。そういう問題だと思うんだ。人としてのスタイルや生き方の問題として。


8月30日(月)

 午前中、歌舞伎町ジョイシネマでマイケル・ムーア監督『華氏911』。うむ。前作『ボウリング・フォー・コロンバイン』ほどの感動はないのだけれど、しかし腹の底に残る怒りとやるせなさは今回の方がずっと重い。

 この映画でマイケル・ムーアは「ブッシュ大統領の正統性は?」「ブッシュ政権がアル・カイダを本気で取り締まらない事情は?」「なぜアル・カイダと関係のない(まして大量破壊兵器も保持していなかった)イラクを攻撃するのか?」といったお題について、「2000年大統領選はインチキだった」「ブッシュ政権とサウジ及びビン・ラディン一族は親密な関係にある」「イラク攻撃は富裕層の金儲けのために行われた」という答えを映像的に返しているのであって、そこは非常にわかりやすくできていたと思う。ま、確かにサウジ関係とブッシュ人脈をそれぞれひとまとめにしてその癒着を描くくだりとか、雑っちゃ雑なんだけれども、しかしこれはあくまで劇場映画だからね。そこら辺を細かく検証・記録するのはジャーナリストとか学者の仕事なんだろう。うん、少なくともムーアは、ブッシュや彼を支援する右翼メディア、あと小泉政権なんかよりははるかに論理的だ。違うというなら、とっとと「イラクとアル・カイダがつるんでいる証拠」と「サダムが隠し持っていた大量破壊兵器」とやらを持ってきて見せてみな。

 ま、もちろんこの映画は「ブッシュ(及びその一派)許すべからず」というメッセージを訴えるのが主眼なんだけれど、背景的な部分を突き詰めると、最終的に行きつくところは『ボウリング〜』と一緒だと思うんだよね。テーマは「恐怖」。つまり、「恐怖を利用して大衆を操作する権力者と、その操作により実際に被害を受けている人々が実在する」「その恐怖に惑わされないために必要な、物事を正確に理解する知性を、多くの人々は無意識に放棄してしまっている」という2つである。これは日本にも当てはまる。最近の、東京都をはじめとするヒステリックな「青少年健全育成」「治安対策」の大合唱とか、なんとなく「他の政権よりよさそうだから」という理由で小泉政権を支持している人々が多数を占める現状を考えてみればいい。アメリカのことを「病んでいる」なんて冷たく見ている余裕はないと思う。

 この映画で一番印象に残った言葉(どういう場面で発せられたかは、実際に自分の目で確かめてね)。「人がこんなに無知だなんて…知っているようで何も知らない」。自戒を込めて、書き記しておく。

 

 帰りに中野ブロードウェイに寄る。タコシェで本を買い、ゲーセンで麻雀をやってすぐ負け、3階ペットショップで猫ちゃんたちのお昼寝を見て目を細め、増殖するまんだらけの横を肩をすくめて通り過ぎる。ここら辺はやってることが10年前と全然変わらなかったりする。あと、クイーンズウェイで足ツボと首のマッサージ。

 

 夜、WOWWOW(無料体験中)でリーガ・エスパニョーラ開幕戦。マジョルカ 0−1 レアル・マドリー。サムエルもウッドゲイトもお休みということで、全く昨年同様のスタメンで臨んだマドリー。ちょっと肩すかしをくらったような気がしたのだが、しかし前半早々ラウールの負傷退場によりいきなりオーウェン登場。コンビネーション不足もなんのその、ドリブル→クロスに高い個人技を見せてロナウドの決勝ゴールをアシスト。時間がたつにつれ本人の緊張がほぐれていくのが画面からもよくわかって、終了間際には両手を挙げてフィーゴにパスを要求し、ダイレクトボレーでゴールを狙うシーンもあった(思いっきり外れたが(笑))。リバプールと違ってここでは「一兵卒」なのだから、気楽な気持ちで暴れ回ってほしいと思う。それよりも、やっぱりラウールが気負いすぎているように見えたのがちょっと心配。

 あと、実況アナ氏よ、「カマーチョの脇の下から汗がわき出てます」って表現やめい(笑)。

 

 夜中。雨と風、凄すぎ。


8月29日(日)

 12時頃起床。部屋の掃除をして、あとつれとダラダラ喋りながら『Foot!』とか観てたらあっという間に夕方になっていた。いやー、久しぶりの3連休なんで「あれもしようこれもしよう」と色々考えてたんだけど、ほとんど何もしないまま(つーかサッカーばっかり観てるうちに)2日間が過ぎてしまった。あーもー。

 

 夕方、雨の中国立競技場へ向かう。2000年の関西3チーム3連雨3連敗をはじめとして、2001年の磐田戦、2002年の神戸戦、昨年のレアル戦、そして今年のナビスコ柏戦と、国立でやる時には本当に雨が多い。一体どういう事か。照る照る坊主でも作って行けというのか?おまけに青山一丁目の「むつみや」でラーメン食おうとしたら休みだし(というのは八つ当たりだが)。仕方なく外苑前まで歩いて、以前から気になっていた「元祖 札幌や」で醤油ラーメン+半チャーハン+餃子の黄金セット。味はまあ合格点といったところだったけど、とにかく気合は入った。

 で、試合はというと、東京ヴェルディ1969 0−1 FC東京。君は見たか?梶山陽平のフアン・アクーニャ砲炸裂を!!あるいは、「陽平さんてば、翼君のドライブシュートだけじゃなくて、小次郎君のタイガーショットも撃てるのね!」みたいな(笑)。あの距離からGK一歩も動けずって、ホント漫画の世界の出来事である。ハイティーンのプロサッカー選手とは思えぬオッサンくさい動きといい(いつも見ていて「走れぇ!」と叫びたくなってしまう)、試合後のゴール裏への超アヤシゲなパフォーマンスといい、いろんな意味で規格外の男だね、彼は。

 いや〜、しかし勝てて良かった。前半は両チームの布陣がピタッと噛み合うような形で膠着しちゃって、後半阿部を投入してからはイケイケドンドンだったんだけどなかなか点が入らなくて(祐介のシュートがブロックされた時点で引き分けを覚悟した)…。降り続いた雨も試合後にはやんでいたが、梶山の弾丸シュートは雨雲すらも吹き飛ばしたのかもしれん(笑)。

 他の選手では、良かったのは加地。守備に気を遣い、栗澤に無視されながらも(笑)駆け上がり続けた。前半30分過ぎから東京が攻勢になったのは、彼の上がりに気づいたケリーがパスを出すようになって、栗澤と3人のコンビネーションで崩すようになったからだ。腐らずこの調子で頑張って、あとは石川と戸田の復帰を待てば。阿部吉朗も好調を維持。ゴール裏からの声援の大きさが彼のパフォーマンスの良さを物語っている。できればもっとゴール前でプレーさせてやりたいのだが…。五輪組では、茂庭の復帰でDFラインは厚みが増した感じだけど、今野はちょっと疲れが残っているのか運動量がいつもより少なく思えた。あと、両サイドは、代役だから仕方ないといえば仕方ないかな?

 観戦記は、こちら

 ちなみに、来週のナビスコ杯準々決勝は欠席が決定。遠く西国の地から勝利を祈念するしかない。皆様、どうぞよろしく。


8月28日(土)

 昼間、せっせと清水戦の観戦記を書く。次の試合までには上げないと(特にこういう悔し負けの試合は)スッキリせんからな。

 

 午後、NHKハイビジョンでアテネ五輪サッカー決勝。アルゼンチン 1−0 パラグアイ。テベスにキリーにダレッサンドロにアジャラにコロッチーニ…アルゼンチンのチーム編成はほとんど反則ものだ。この試合でも終始優勢で、それ故に油断からかやや危ない場面もあるにはあったけれど、まあ全体的には無失点優勝も頷ける強さであった。ビエルサもこれで一息ついたかな。今頃ブエノスアイレスでは、「ざま〜みろブラジル〜!!」とか叫んで盛り上がっている人たちがいるのだろうか(笑)。

 

 夕飯は、シューマイ、エビとイカとエリンギとブロッコリーの中華風塩炒め、鯛の潮汁、白ワイン。塩炒めにはCook Doの「八宝菜」を使用。Cook Do「合わせ調味料」だから、別に書いてあるレシピ通りに使わなくてもいいんだよね。便利。

 

 夜、酔ってうとうとしながらJSPORTS1でプレミアシップ。ブラックバーン 1−1 マンチェスターU。怪我人続出で苦しいユナイテッド。今日も先制を許し、反撃に出るもGKの好守に阻まれ続けて…ここで敗れたら早くも黄色信号が点灯しそうな雰囲気だったが、そこでやってくれたですよアラン・スミスが!先日のCL予備戦といい、どうも今の彼の前には黙っていてもチャンスボールがこぼれてくるようである。もちろん、そこで慌てずきちんとゴールを射抜くところが素晴らしいのだ。

 終了後JSPORTS2に切りかえたら、衝撃の試合が行われていた。レバークーゼン 4−1 バイエルン・ミュンヘン。レバークーゼンの2〜4点目のカウンターは凄かった。ムキになって前に出てくるバイエルンのDF裏をとりまくり。DFがボールを奪った時にはもうアタッカーはスペースに向けてダッシュを始めていて、そこにすかさず正確なボールが送られる。チームとしての「狙い」の明確化、守備と攻撃のシームレスな連携。まるで2000年のFC東京(の調子いい時)みたいだ、と言ったら怒られるかな(笑)。バイエルンは個々のアタッカーの能力に頼りすぎで、あれではこね回すボールホルダーが狙われてそのままカウンターの起点になってしまう。カーンもちょっと可哀想だったね。


8月27日(金)

 夜、実家で夕飯を食いながらヤクルト×巨人の終盤をテレビ観戦。ローズに対する、五十嵐の156km直球勝負!これぞ力と力のぶつかり合い!!ってな感じで観ていてシビれた。大リーグに比べると全体的に細やかな日本のプロ野球だが、中にはちゃんとこういう対決だってあるのである。巨人の打線が「史上最強」かどうかは知らないが、五十嵐のような存在を引き立ててくれるチームであることは確かだろう。

 

 試合が終わって家に帰ろうとしたところで、ドアのベルが鳴った。出てみるとドアの前に作業服姿の男が立っており、「先週下の家(ウチの実家は5階にある)のトイレを交換した業者ですが、最近水回りが痛んでいるお家が多いので、見るだけで結構ですのでお宅を拝見させていただけないでしょうか」とか話しだした。ちなみに、夜の10時過ぎである。「いらないよ」と言ったのだが、「何かあってからでは遅いですので…」とか食い下がる。馬鹿じゃなかろうか。結局最後は無視してドアを閉めたのだが、5分後くらいにエレベーターに乗ろうと外に出たら、下の階でも同じ事をやってやんの(もちろん断られてたけど)。あれで家の中に入れちゃったら、「ここがおかしい、あそこを直さなきゃ」とか言い出して自分の所に発注するように脅すんだろうな。どうぞ皆さんもお気をつけ下さい。


8月26日(木)

 夜、JSPORTSで欧州CL予備戦。ユールゴルデン 1−4 ユベントス。ここのところ五輪やら女子サッカーやら南米系の大会やらを観ることが多かったせいか、ユーヴェのサイドアタッカーの上げるクロスがやったら速く感じられた。下手なシュートより速いんじゃないかと思うくらい。もちろん、そうしたクロスはDFの対応が難しいと同時に、アタッカーにとってもシュートするのに高度な技術が必要になる。ところがさすがはユーヴェ、トレセゲとネドヴェドがきっちり決めてきた。ともにダイレクトボレーだったが、前者は余裕に、後者は凄みに満ちあふれた得点。底力をチラッと見せるだけで圧勝となった感じ。ユベントスが欧州王座から遠ざかってもう随分長いことたつけど、他のビッグクラブに比べて地味に思える今年こそが実は意外とチャンスなのではないか、とちょっどだけ思った。


8月25日(水)

 夜、都内某所の某高級和風料理店において某大手企業某重役と会食(何が何やらわかりまへんな)。海も川も近い場所にある高層ビルの上の方だったのだが、そこから都内中心部を見渡す夜景というのがなかなか新鮮だった。普段は新宿とか渋谷とかの夜景を見慣れているので、なんつーか、水面の暗さとビルの明かりのコントラスト、それと「ちょっと離れた視点でメガロポリスの夜を眺める」という感覚がいいんだよね。

 

 帰ってから、JSPORTSでブラジル全国選手権フルミネンセ×サンパウロを後半だけ。試合自体は両方ともチャンスをなかなか作れなくて、退屈といえば退屈な展開。ただ、ロマーリオとエジムンドが同時に出場している姿を見られるだけでもそれなりに感慨深さは味わえる。ロマーリオ、相変わらず全然守備しないのな。まあ若い時からそうだったから今さら変わるはずもないんだけど、しかし本当に何もしない。アンタはDHか(笑)


8月24日(火)

 夜、新宿南口の「みこれ」で飲む。楽しくてつい飲み過ぎちゃって最後は記憶が極めて怪しくなって…というのはいつものパターンだが、しかし今日は帰り道がちょっとシャレにならんかった。タクシーをつかまえるのも面倒になって歩いて帰ろうとしたんだけど、途中ですっころぶアクシデント発生。「イテテテテ」と膝を押さえたら、大きくすりむいて血だらけになっていた。うーむ、これでは世田谷の誰かさんのことを笑えないではないか。ややヨレヨレになりながら、かろうじて家にたどり着く。

 

 「長嶋ジャパン」は準決勝敗退、ですか。中畑ヘッドコーチが「全て私の責任」などと一見男らしいことを言っているようだが、しかしそもそも中畑氏がそこまで大きく責任を負わねばならないのなら、そのチームは「中畑ジャパン」と呼ぶべきではなかったのだろうか(もちろん「〜ジャパン」という呼称自体そぐわないという考え方もある)。普通に考えれば歪んでいる、おかしな呼称がついに最後までまかり通ってしまったのだ。これで明日カナダに勝って銅メダルでも取ろうものなら、スポーツ新聞は喜々として「長嶋ジャパン、メダルで有終の美」などと書きたてるのだろう。野球ファンには今一度問いたいよね。「それでいいのか?」と。長嶋茂雄に、いったいいつまで頼っていくつもりなんだ。


8月23日(月)

 21時過ぎまで仕事をして、それから新宿西口の「魚や一丁」で飲む。こうして仕事に飲みに忙しいから、清水戦の観戦記も着手する見込みすら立たないのである(決してヘコい負け方が原因ではない)。まあ特製海鮮サラダが相変わらずうまかったので良しとするか。

 

 浜口京子が準決勝で負けた瞬間、アニマル浜口氏がうっかり隣の席の人をしめ殺したりしなかったかとちと心配になった(笑)。


8月22日(日)

 午前中、注文していた本棚が届く。引っ越してから1ヶ月半にしてようやく家具が揃った。昼すぎまでかけて、汗だくになりながら組み立てる。

 昼間、買い物で立ち寄ったコンビニでスポーツ新聞を見たのだが、昨日の野球日本代表のサヨナラ勝ちについて「長嶋」って見出しを付けるのってどうなのよ、あーた。本当に何でもかんでも長嶋やな。野球界も病んでいると思うけど、スポーツ新聞の病状は既に末期かもしれん。

 夕飯は鶏のカッチャトーラ、刺身サラダ、エビのペペロンチーノ・スパ、ポモドーロのリゾット、白ワイン。自分で作ってうまいうまいとがつがつ食ってワインをあおって、食後は女子マラソンに備えて爆睡。我ながら単純といおうか動物的といおうか…。

 

 で、夜中、女子マラソン。またまた金メダル!気が狂いそうなほどハードなコースだったが、しかし考えてみれば粘り強い走りを持ち味とする野口向けの条件でもあったのだろう。ヌデレバが追い上げてきて際どい勝負になりそうな展開だったけれど、41kmを越えてスタジアムへ入っていくところ、あそこで振り返ってヌデレバの姿を確認しても全く慌てた様子がなかったので「これは大丈夫だ!」と思えた。いや、素晴らしい積極性(攻め勝ち)、素晴らしい二枚腰。おめでとう野口さん。「ありがとうございました」ってのは俺らの台詞だよ。

 あと、テレビ中継の解説の方も素晴らしかった。レースの後半心配し通しで、終わってから「私、野口さんに失礼な事を言ったかもしれませんが…」って、全然そんなことないっすよ!いや、体操団体といい、柔道といい、五輪中継は解説者の人柄につくづく感心させられる。プロ野球中継みたいにやたら偉そうじゃないもんね。


8月21日(土)

 夕方、味の素スタジアムにて「東すか」配布。今回はセッティングを早々に行えたこともあり、行列もできずしかしどんどんはけていくという理想的な展開。4千部を全て配ることができた。どうもありがとうございました。今回はちょっと実験的というか、変わったテーマ(なんでいきなり「恋愛」やねん(笑))だったので、反応が気になるところ。常々「多くの人に読んでもらってるのは嬉しいんだけど、イマイチ反響がつかみにくいのが悩みどころ」という声が編集部内にもあるので、コチラまで感想を寄せていただけるとありがたいです。

 配布の合間、メインスタンド裏に展示してあったファン・アクーニャ杯を見る。プレシーズンマッチのためにあれだけのものを作ってしまうあたりが欧州サッカーの懐の深さであろうか。

 

 肝心の試合の方は、トホホな結果。FC東京 1−2 清水エスパルス。前半45分寝ていて、後半になってからガンガン行ったけれども、逆襲くらってあえなくあぼーんという展開。清水の、石崎さんらしいバランスのいいサッカーに競り負けてしまった。前田のクロス→阿部の強烈ヘッドという得点は非常に快感度の高いもので、あれでチーム全体が一度はノッたんだが…ちょっと目が覚めるのが遅かったかな。

 敗因は(出られない主力の多さを除けば)2つあるように見えた。1つは、前半特に顕著だった中盤選手の動きの重さ。もう1つは、「足下テクニック系」の選手を並べすぎたスタメン布陣。後者に関しては原さんの「悪い癖」が出たという見方もあるだろうし、それ以前に石川・戸田・規郎が使えないという事情もあるだろう(もちろん阿部スタメン、という選択肢もあったけど)。これはある程度やむを得ない部分ではある。それより問題なのは前者の方で、これはもしかしたら中断期にスペイン遠征を行った反動が出ているのではないかとちょっと気がかりである。

 凡戦の中でもジャーンは大活躍、あと文丈と藤山の2人が守備の穴をよくカバーしていた。きついコンディションの中ベテランが頑張って、馬場や梶山(今日配られた団扇の写真はこの2人だった(笑))あたりがだらしなさげ、というのはちょいと首を傾げたくもなるね。

 僕の隣に座っていた若者2人連れのうちの1人が試合中やたら前田のことを罵倒していたんだけど、どうなんだろう。確かに攻め上がりに加地のようなダイナミックさがなく、トイメンの市川への警戒もあったのかアタッカーへのフォローが遅れる場面もあった。寄せも強くない。ただ、アーリークロスの正確さは加地や徳永を明らかにしのぐし、プレー全体は堅実(90分の間でやや波はあるけど)でそれなりに計算できる印象だ。キャリアの割にはよくやってるんじゃないの、というのが僕の印象なのだが。

 ハーフタイムに打ち上げ花火を見ながら「これが今日のメインになったりしてな」と冗談を言っている東京サポーターを見かけたのだが、まさか本当になってしまうとは(笑)。うーむ。

 まあ、次だよ、次

 

 帰りは新宿直行のバスに乗って、西新宿の居酒屋で「東すか」打ち上げ。けんと君からアメリカ土産に「カードに描いてある人物画の顔が全てジョージ・ブッシュになっている」というある意味サイテーである意味サイコーなトランプをもらう。


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