3月20日(木)

 ブッシュの開戦演説で最も気になったのは、その締め括りの言葉だ。「アメリカと、アメリカを守る者に神のご加護を」。国際正義と、「自分たち」とは異なる者たちへの配慮ははどこへ行ってしまったのだろうか。

 道理の不備には無理やり目をつぶって、あえて(1超大国単独の暴走に少しでもブレーキをかけるため、あるいは独裁を絶対に許さない立場とか)イラク攻撃を支持するという立場はあり得るだろう。でも、この戦争の「大義」とやらにおかしさ・胡散臭さを少しも感じない人間がいるとすれば、そいつは頭がどうかしているとしか思えない。そして日本国総理大臣の、攻撃支持表明会見・国会答弁でのあまりに虚ろな発言には開いた口がふさがらなかった。どうかしてるぞ、アイツ。正直、怖くなってくる。


3月19日(水)

 二日酔い、というほどではなかった(笑)。

 ニュース番組とかで、「攻撃まであと○○時間」なんつって、「アテネ五輪まであと○○日」みたいな電光掲示板と同種のものが掲げられているのを見て頭痛がしてきた。世界中に溢れる反対論にも関わらず、戦争の可否も、回避の方法も、理由(理屈になってないけど)も、時期も、規模も、終結法も、なぜ全てアメリカ合衆国だけで決めてしまう(決めることができてしまう)のか。そこが問題の本質なのだろう。露わになった帝国の姿。

 夜中、訳のわからん電子メールが数本届いて、ノートンのウィルスチェックに引っかかった。件名に「Returned Mail」とか「Undelivered Mail」とか書いてあるので「オオ、感染してウィルス撒いちまったか?!」と慌てる。しかし色々と調べてみてもシステムは感染していない模様。どうもこういうヤツで、どっかの感染したパソコンの中で僕のメールアドレスをピックアップして発信者欄に貼りつけたらしい。というわけで、このサイトを「お気に入り」とかに登録している、あるいは僕のアドレスをメールソフトのアドレス帳に載っけている人はシステムのチェックをした方がいいですよ。

 しっかし、例えば僕から送ったわけでもないのに発信者が「村田陽二」とかなってて、しかも添付ファイルがエロ画像(笑)とかだったらムカつくよなあ。それ、濡れ衣ですから(多分)。


3月18日(火)

 夜、新宿西口の「藏の桜 あじま庵」で飲み会。7人でビール20杯、焼酎お湯割り15杯、サワー5杯、ウィスキーロック(ダブル)3杯、等々消費。かにみそサラダが絶品だった。

 48時間か。ちょっと考えてみればすぐわかることだが、20年以上の長きに渡って1国の政治を牛耳っていた人間が、たったの48時間以内にどこかよその国(行き先のあたりもつけていないのに)へ亡命しろと言われたからといって「はいはい」と従うだろうか?いや、従うことができるだろうか?これはどうひいき目に見ても「無理な注文」の類だろう。それほどやりたくて仕方ないですか、戦争が。


3月17日(月)

 夜、夕飯を食いながらNHK−BSでスペインリーグ。ビジャレアル 0−1 レアル・マドリー。ビジャレアル惜しかったなあ。あと一歩、あと20センチ、というところだった。マドリー勝利の立役者はグティだが、彼はいいよね。ロナウドが入ってからも全然腐るところがなくて、むしろ「負けていられん!」とモチベーションに変えている様子。プロ向きの性格というか、心身ともにアタッカーというか。

 で、戦争は明日始まるのか、それとも今週中か?


3月16日(日)

 超二日酔い(笑)。

 

 昼飯を食いながらNHK−BSのスペインリーグダイジェストを見たのだけれど、いつもスカパーばかり見ているせいでチーム名の呼称に違和感ありまくり。「レアル・ソシエダード」からして仰け反らされるのだけれど、「ラ・コルーニャ」「サンタンデール」「バリャドリード」ときて、極めつけは「ウエルバ」。な、な、何、それ?それがレクレアティーボのことだとわかったのは、最後に順位表が出た時だった。別にBSが間違ってるというわけでもないのかもしらんけど、一体どうなってんのよ?

 あと、マドリー×ラシンのゴールシーンを見て思ったこと。柳沢だとゴール前で味方にパス出したりスルーしたりすると、「何やってんだ」「シュート打てや!」とみんな頭を抱える。でも、ラウールが同じことをやると「さすが、若い選手に自信をつけさせて!」と賞賛されまくり。この差がいったいどこから来るのか、柳沢には真剣に考えてほしいところではあるな。

 午後、スカパーでJ2開幕戦。大宮アルディージャ 1−4 アルビレックス新潟。アルビレックスの攻勢はすごかった。前半こそ大宮のサイド攻撃とGK川島の堅守に苦しんだものの、後半前がかりになるや次々とアタッカーが前線に飛び出す分厚い攻めで大宮を粉砕。試合前はサイドの王様・寺川の放出がどう影響するかと心配していたのだが、しかしそこは平塚からただもらいの栗原でしっかり補強し、さらにこれまたただもらい山口の加入で中盤の底の機能性もぐっと増した感じ。鳥栖から獲得したFW森田も前線のターゲットとしてまずまずの働き。今年も大いに楽しめそうだ。大宮の方は、とにかく黒崎が山口の魔技(笑)にかかって退場したのが痛かった。


3月15日(土)

 二日酔い。

 

 重い頭を抱えて渋谷の大戸屋で昼飯を詰め込み、田園都市線で駒沢へ。ナビスコカップ予選リーグ第2節。FC東京 2−2 横浜Fマリノス。先週に引き続き由紀彦大爆発。つーか、いくら何でもやられすぎだろそれ、みたいな。先に気迫で負けとるがな。全般的には、スタミナ不足とDFラインの統率と選手交代とが課題だろう(って、多いな(笑))。ちょっと後半はストレスがたまったな。これで、残り4試合落とせる星もなくなったし。

 観戦記は、こちら

 

 一旦家に帰って、お口直し(笑)にビデオでリーガ・エスパニョーラ。レアル・ソシエダ 3−1 アラベス。ソシエダの鮮やかな先制ゴールに感嘆。中盤でボールをカットするや右サイド縦に走るニハトにスルーパス。ニハトはスピードでDFを半身ちぎってから弧を描くグラウンダーのパスをゴール前走り込むコバセビッチにピタリと合わせ、鋭いシュートがネットを揺らす。技術と運動能力の高さがあるからこそできる、それでいて無駄のないシンプルかつ決定的な攻撃。これは一つの理想だ!とでもいうか。

 夜出かけ、明治通りの「山頭火」でとろ肉ラーメンを食べてから赤坂へ。白木屋で多年齢大人数の飲み会。いやー、若い者が元気があってよろしい!などと余裕かましてられないくらいうるさかったなあ(笑)。最近はなんですか、「イッキ!イッキ!」とかじゃなくて別のかけ声で一気飲みやりまくりですか、大学生は。あれで死のうが何しようがこちらに迷惑かからなければ(大抵はかかるのだが)かまわんが、でも酒がもったいないじゃないか、おい。

 会がお開きになってから数人で駅前の「GQ」にて飲み直す。何やかんやと話してひたすらビールを飲んでいるうちに……イヤー、久しぶりに悪い癖が出ちゃいましたねー。村田、失踪(笑)。ホント、すまんこってす。まあ相変わらずの帰巣本能を発揮して家にはたどり着いたからいいようなものの…あ、金払ってねえや。


3月14日(金)

 夜、前の仕事場の友達と渋谷の「だいぜん」で飲む。脳性マヒ等重度の障害を持つ子供を(無理やり)普通の(というと語弊があるかな)学校に行かせる活動をしている市民団体の話とか聞く。こないだ話題になった「タマちゃんのことをなんちゃらする会」についてもそうだけど、電波系入った市民団体って手がつけられないよな。批判を受けず、淘汰もされず、適正さを保証する手続きもないし。ともかくNGO性善説みたいなのだけはいい加減やめてほしいと思う。

 ついつい調子に乗って、ジョッキ7杯くらい飲む。


3月13日(木)

 山形浩生著『コンピュータの気持ち』(アスキー)読了。これは面白い。すいすいすいーっと2日で読んじゃったよ。これが本当に「初心者向き」かどうかはわからない(逆に易しく書いてありすぎると不安に陥る(笑)という心理が初心者にはあるから)が、僕みたいな「オタクとか専門家というほど詳しくはないけど、でもなんとなーくフツーの人よりはわかってるよん」という人間にとっては「パソコンって何よ?」ということを再確認するのに最適ですな。巻末のコピーと著作権に関する文章は(特にWebサイトを利用して)いわゆる「創造的な」活動をしている人間全てにとって必読でしょう。


3月12日(水)

 ついにイギリスとも意見が合わなくなったらしいが、それでもやるか、アメリカよ。報道によると、アメリカ国内の世論調査でも開戦支持が半数を超えたとか。かの国の一般の人たち(戦争から直接利益を得ない人たち)をもそこまで戦争に駆り立てるものはいったい何か。おそらく半分は「テロを受ける!攻撃される!!」という恐怖(そう、『ボウリング・フォー・コロンバイン』で描かれていたような)で、あとの半分は「中東の、いや世界の人たちのためにやってるんだ」という善意なのだろう。どちらも深刻で解消するのは難しいが、何といっても切ないのは後者の方だ。他の誰にも同意されない正義(少なくとも本人たちにとっては)の心。冷静に考えれば、それをこそ「独善」と呼ぶのだが。

 ブッシュとチェイニーとラムズフェルドは、いつか戦争犯罪人として裁かないとな。


3月11日(火)

 ブルボン小林著『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント』(光文社)読了。イラスト・いましろたかし。渋谷のブックファーストでふと手に取って買ったら、なにげに著者直筆サイン入りだった(お得?)。芥川賞作家(連載開始は受賞前)の目からWebの諸事象を眺めたギャグ満載のコラム集。なかなか面白いのだが、Web日記に代表される素人の自己顕示に批判的な記述が多いため、僕のWeb生活は全然楽にならなかったりする(笑)。一番気に入ったのは「Webで過ごす終末」の話かな。


3月10日(月)

 恵比寿ガーデンシネマでマイケル・ムーア監督『ボウリング・フォー・コロンバイン』観る。おちょくりとか突撃(ノンアポ)取材ってのも、一歩間違うとタカピーな物言い・態度になったり相手の尊厳を傷つけてしまったり、あるいは助けるべき人のイメージを逆にダウンさせてしまったりするもの。だけどこの映画がそういった罠にはまっていないのはマイケル・ムーアの頭の良さゆえか、それとも人柄のおかげか。で、結局内容的にはKマートとチャールストン・ヘストンを粉砕してるんだからスゲえよな。彼が本当に倒したい敵はもっとでかくて見えにくい存在なんだろうけど。

 この映画の中で最もおぞましいシーンは、コロンバイン高校銃乱射事件のわずか数日後、全米ライフル協会の集会が銃規制ムード高まるコロンバインで行われ、会長のヘストンがライフルを振りかざしながら「かつてこれほど自由が危機にさらされたことはない!」とか叫んで、聴衆がワーッと歓声を上げるところ。保守右翼の好きな「フリーダム」っつー言葉がいかにいかがわしいものかがよくわかるね。あ、そういえば、イラク攻撃に反対するフランスへの反感を募らせた米下院議会が、食堂の「フレンチフライ」のメニューを「フリーダムフライ」に変えたとか。オエッ。


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