11月30日(日)

 競馬のジャパンカップ(G1)は、伏兵タップダンスシチーが9馬身差の逃げ切り。2着に道悪得意のザッツザプレンティが入って、あっと驚く大穴馬券となった。ゴールした直後の場内は「シーン……(かすかに)ザワザワザワ」という感じで、カツラギエースが逃げ切ったジャパンカップを思い出したよ。騎手も、あの時の西浦さん並に地味な佐藤哲だしね(笑)。シンボリクリスエスは向こう正面からもう手応え悪いように見えたし、ネオユニヴァースはこの馬場であの位置取りじゃダメだろう。重馬場になるととたんに逃げ馬を買いたくなる一部オールド・ファン(笑)は儲かったのではないだろうか(笑)。

 夜中、スカパーでプレミアシップ。チェルシー 1−0 マンチェスター・U。いやあ、両チームの攻防といいスタジアムの雰囲気といい、非常にいい試合だった。これでいよいよ三強の図式が定着しそうだね。いい加減マンUとアーセナルの2強体制にはウンザリし始めていた頃なので、面白くなってきたのは間違いない。チェルシーは両サイドとトップは文句のつけようもないので、あとは中盤でさばく人材だな。ランパートとマケレレはいいとして、ジェレミがちょっと力不足な感じ。ベーロンはイマイチみたいだし……ここは一つ、ナカータでもどうですか(笑)。

 Jリーグの方は毎年恒例の契約非更新通知(要は「クビ」だが)の季節がやってきて、有名どころで判明しているだけでも市原の中西、神戸の西谷・三浦泰、仙台の小村・ファビアーノ・福永とか。もったいない、けど特に取りたい選手はいない……かな?


11月29日(土)

 雨の中、昼前から柏へ。昼飯は上野駅ビルの「一蘭」でラーメン。スープまで飲み干して「ヨシッ!」と気合を入れる。常磐線に揺られ、「サッカーダイジェスト」のアマラオ記事を読んでまた涙目になったりしているうちに柏到着。そこから細い道を20分ほど歩いて日立台に。毎度お楽しみの「金町ダービー」である。

 

 というわけで、日立柏サッカー場でJ1最終節。柏レイソル 2−4 FC東京。まさか、最後の最後でこんなとんでもない試合が待っているとは。これだから油断できんな、「原東京」は。とにかく、怒りと興奮と失望と歓喜と寂しさと、色々な感情がめまぐるしく駆け抜けていった90分間(+試合後20分)だった。

 というわけで、試合後の「事件」も含め、観戦記はこちら

 

 夕飯は、赤坂の「大昌園」で焼肉。

 夜中、スカパーでワールドユース予選リーグ第1戦。日本 1−0 イングランド。決勝点は左サイドから規郎がクロス、それを逆サイド走り込んでいた徳永が折り返し、坂田がダイビングヘッドで決めたもの。空中でカーンカンカーン!とつながって決まったこのゴールはなかなかに美しいものだった。あとはてんやわんや危ない場面がありながらも守りきって、勝点3をゲットした。良きにつけ悪しきにつけ大熊ジャパンなりの戦い方で結果が出たのは大きい。ショートパスで攻撃を組み立てられない(今の成岡はただの「つなぎ屋」だからね)このチームとしては、こういう戦い方でしぶとく勝ち抜いて行くしかないだろう。もうちょっとDFラインの安定感がほしいところだが…。


11月28日(金)

 今日は22頃まで仕事。労働時間云々よりも仕事の中身についてストレスがたまり、ちょっと参った感じ。理屈の通じない相手というのは本当に困ったものだ。そういうヤツに対抗するためにこちらも政治力を使ったりとか。空しい。

 しかし、忙しい忙しいとばかり書いているうちに友人関係でお誘いがかからなくなっているような気がするので、来週あたりからヒマになる(今に比べれば)、ということもしっかり書いておこう(笑)。

 

 ビデオで、クリストフ・シュリンゲンズィーフ監督『テロ2000年 集中治療室』観る。ネオナチが理由もなくポーランド人を虐殺する発端から、ヒューマニズムのかけらも感じられない物語が展開。といっても『ありふれた事件』みたいな生々しさがあるわけでもなく、出来はあくまでチャチなのが特徴(笑)。暴力とグロさと間抜けさの果てしない連鎖。この手の分裂的、あるいは支離滅裂な作品というのは、単に生理的に合うか合わないかで観客にとって傑作とも屑ともなりうるものだが、僕はどうもシュリンゲンズィーフとは合わないらしい。デタラメはいいんだけど、テキトーは許せんのだよ、金を払って観ている者としては。あと、汚すぎるし(笑)。


11月27日(木)

 今日は21時頃で仕事に一応のケリをつけ、息抜き飲み会。新宿センタービルの「一番どり」。「まぜたらうまい」なるメニューが目を引き、速攻で注文。鳥のたたきと生卵とネギとカツオぶし等が入っていて、なるほど混ぜて食べるとつまみとしてなかなかのものであった。生をジョッキ4杯くらい飲んで帰る。


 ビデオで平山秀幸監督版『魔界転生』再見。やっぱりこっちの方が深作版よりいい出来だと思った。弱点としては、剣豪たちの転生にかける情念・十兵衛の戦いに身を投じる動機づけといった辺りの描写が弱いところだが、しかしそれは2時間の尺に収める限りはある程度仕方がないことだろう。そこらはオリジナルの「四郎が十兵衛に地獄を見せる」シーンのみで片づけてしまい、あとはアクションのスピード感と音楽・ディテールでの盛り上げに特化したのがむしろこの作品のいいところ。転生の経緯ばかり丹念に描いて竜頭蛇尾になってしまった深作版より活劇としての面白さは遙かに上だし、原作版の(いい意味での)しつこさと比べるのもまたナンセンスだと思う。でも、ウェブで検索する限り評判悪いんだよなあ…。なぜだ?


11月26日(水)

 今日も昨日と同様24時前まで仕事。

 ビデオで、アンディ・ウォーホル製作ポール・モリセイ監督『処女の生血』観る。余命いくばくもないドラキュラ伯爵が、延命に必要な処女の生血を求めてイタリアの没落貴族の館を訪ねる…んだが、館の使用人に返り討ちにされてあえなくお陀仏。うーむ、なんて弱っちいドラキュラなんだ(笑)。館の姉妹を1人1人部屋に呼んで処女かどうか問いつめたあげく噛みついて、でもやっぱり処女じゃなくて(笑)、「汚れた」血を嘔吐してしまうシーンは笑っていいのかどうか微妙で困った。ドラキュラに代表される古くて繊細な貴族階級が、新しい時代の粗野で奔放な連中に駆逐されてしまうラストはかなり哀れで、それでいてストーリー自体は馬鹿馬鹿しいし、どうにもこうにも感想に困る映画とは言えるだろう。ラストの「2人串刺し」は吸血鬼映画のお約束ですな。


11月25日(火)

 朝8時過ぎから、日付が変わる前まで仕事。「小学校の頃、通信簿で算数は2だったんだけどな…」などとつぶやきながら膨大な数字とにらめっこ(笑)。


11月24日(月)

 朝から仕事。今年は、三連休といっても三つ続けて休めたためしがないような気がする。

 昼食は新宿住友ビルの「魚や」で三色丼。昼の営業時間の終わり頃に行ったせいか、サービスで刺身を一種類増やしてくれたとか。しゃけ、たい、かんぱちにとろ。49階からの景色を見ながらの”四色丼”で800円。これは安いと言ってよいのではないか。なかなかに美味でもあった。

 

 夜、録画でラグビーW杯決勝を観る。オーストラリア 17−20(Ex 3−6) イングランド。さすがは決勝戦、と唸らされる大熱戦だった。ともに鉄壁の守備を誇る両チームだけに淡泊なキック合戦になってしまうのではと心配だったが、イングランドがオープン攻撃に打って出てくれたおかげもあって、予想以上にエキサイティングなゲームに。延長戦はまさしく死力を尽くした攻防で、「これが見たかったんだよ」と思わず身を乗り出して見てしまった。今のラグビーは選手のフィジカルも高まって戦術も進歩して、良く言えばシステマティックな、悪く言えば機械のようなプレーがあまりにも幅をきかせすぎているように見える。でも、さすがに80分を越えた時間帯ともなるともう極限の世界、第3回W杯決勝を彷彿とさせる(そういやあの時も延長戦だ)「人と人の」ぶつかり合いを見ることができた。

 100分間ひたすらマイボールを守り続けたイングランド第三列の信じがたいスタミナ、頭2つほど大きなFW相手にも堂々と飛び込んでいくSOウィルキンソンの勇気、出血で何度となく退場しながら必ず舞い戻って味方を鼓舞するラーカムの気迫、ゴールラインを背に耐え続ける豪州フィフティーンを支える8万大観衆の歓声。本当に素晴らしい戦いだった。延長後半も半ばを過ぎて同点PGを蹴りこんだフラットリーが、表情を変えずヘッドキャップを締め直して走って戻る姿を見たら、何でもない光景のはずなのになぜか目頭が熱くなってしまった。

 そんな好ゲームに決着をつけたのは、やはりと言おうか、ウィルキンソンのDG。終了間際、ラスト1つ前のプレーで見事蹴りこみ、次のキックオフ・プレーでタイムアップ。ここまで来ると出来過ぎの感すらあるが、彼の持っている才能からすれば全くもって相応しい活躍とも言えるだろう。4回目にしてようやく北半球の国が勝ったというのも、まあ良かったんじゃないかと思う。試合内容については色々言われているみたいだし、確かに僕もFWのキープ力で圧倒するラグビーは好きじゃないけど、でも決勝戦に関しては「やりすぎ」感はなかったよね。まあ、いくらなんでも、とりあえず1回勝ったからには次からより内容を求められることくらいはわかってるだろ、イングランドも。

 4年後はまた北半球開催。とてつもなく気が早いが、次こそはフランスあたりがフレア出まくりのラグビーで勝ってほしいものだと思う。ジャパンは……とりあえず自分を見直すことから始めないと、ね。


11月23日(日)

 午後、スカパーでJ2最終節。アルビレックス新潟 1−0 大宮アルディージャ。毎年の事ながら、J2の昇格戦線は一筋縄ではいかなかったねえ。一時は独走態勢に入るかと思われた新潟もやっぱり終盤(特にアウェイで)もたついて、今日の試合もエース・マルクスがなかなか決められず、ボールのバウンド1つ違っていたら勝敗は逆転していたかもしれないきわどい攻防だった。そんな苦しい時、頼りになるのはやっぱり泥臭くボールを追えるヤツで、上野優作がこぼれ球を押し込んで決勝点をゲット。あとはもう4万大観衆の後押しを受けてどうにかこうにか守りきることができた。4年前に東京が新潟(陸上競技場だったけど)で昇格を決めた時、新潟サポーターが大きなコールで「おめでとう」と言ってくれたのが今でも忘れられない。変な言い方だが、これで一つ肩の荷が下りたような。おめでとう、新潟の皆さん。よかったね

 一方、川崎は、というより石崎ノブリンはまたしても僅差で昇格を逃す。涙ぐんでピッチにへたり込む選手たち。つれが見ていたら、確実に泣いてただろうな(笑)。しかし石崎さんも良く言えば「悲劇の名将」、悪く言えばとことん勝負弱い人だね。ここまで「あと一歩」が続くと、変なイメージがついて他のチームからオファーが来なくなるんじゃないかと心配になってしまうよ。

 

 夕方、NHK−BSでJ1。ジェフ市原 1−1 大分トリニータ。息詰まる激戦の末、両チームとも求めていたモノを得ることができなかったゲーム。ジェフも先週のうちと同様、ツキに見放されたような感じだった。崔のシュートはDFに当たり確変したGK岡中に防がれポストに当たり……入らない時はとことん入らないもんだ。後半途中まで見せていた、テンポよいサイド攻撃を最後まで続けられれば何とかなったように思えたけれど、そこは意志と技術がちょびっと足りなかったのかもしれない。ま、市原の優勝はともかく、これで最終節仙台は自力で生き残る途が開けたわけだ。ぎゅーたんー(笑)!!

 NHKもよせばいいのに試合後オシムにインタビューして、超不機嫌な対応されていたのは笑えた。「今日の試合をどうとらえますか?」「見れば分かるでしょ、引き分けですよ。他に何があるっていうんですか」「最終戦、まだ数字上の可能性はありますが」「可能性はありません」って、あーた(笑)。

 しかし、これで最終節横浜が磐田に勝って、そんで鹿島が逆転優勝なんてしちゃったら、全く最悪もいいところだね!


11月22日(土)

 午後、味の素スタジアムで今季最後のホームゲーム。FC東京 1−1 東京ヴェルディ1969。ヴェルディ側ゴール裏での両サポーターの挑発(と小競り合い?)、「You’ll Never Walk Alone」が流れる際のアマラオ思い出映像、選手入場の際にゴール裏から打ち出される花火など、試合前からいつもとは違う雰囲気がスタジアムに充満していた。優勝を狙うためには勝点3が必要であった上に、ヴェルディとのダービー・マッチ、今季最後のホームゲーム、そしてアマラオにとっても最後のホームゲーム。あらゆる意味で特別な試合だった。

 試合自体は、とてもいい内容だったと思う。終始続いた両チームの闘志溢れるボールの奪い合い。東京のスリリングなサイド攻撃。阿部の渾身のヘディングシュート。思わぬ失点に呆然と立ちつくす選手たち。試合後、涙を流しながら名残惜しそうにゴール裏を見つめるアマラオ。いずれの光景もしっかりとこの目に焼きついており、決して忘れられない試合になるのは間違いない。一昨年の磐田戦、雨の国立で立ちつくした時のように。

 結果については色々な意見があるだろう。シュートの精度が低すぎる(枠内シュート率の低さ!)ゆえの「取りこぼし」とも言えるし、最後守備的選手投入で逃げに入ったにも関わらず守りきれないあたりは、今季何度も繰り返された光景でもある。だけど、もちろん勝点3を逃した悔しさはあるにしても、僕はブーイングを飛ばす気にもなれなかった。チームは明らかに成長して強くなって、にも関わらず「あとちょっと」足りない、という現状が端的に出た試合ではないかと思う。今持っている力は存分に出した。残念ながら、アマラオのいるうちに優勝をつかめる所までチームが伸びなかったということになるのだろう。あと1年アマが若かったら…などというのは、世の巡り合わせの不思議さ・はかなさを無視した考えになるのだろうか。

 試合後、原監督のあいさつは傑作だった。「もっとシュート練習して、点取りたいです!!」って、思わず笑っちゃったよ。いや、変だとかそういうことではなく、終了間際に追いつかれた「悲劇」に僕たちも落胆しているところで原さんの人柄のよく出た率直極まる(笑)感想が出て、泣き笑いって感じかな。そうそう、もっともっと強いチームにしなきゃいけないんだ、最高のサッカーをして優勝するためには。「攻撃、攻撃!原東京!!」

 観戦記は、こちら

 

 夜、赤坂の「すっとこどっこい」で飲む。さすがに顔を覚えられてきたのか、何も言わなくてもビールサーバー付の席に案内されるようになってきた(笑)。

 夜中、スカパーでプレミアシップ。サウサンプトン 0−1 チェルシー。チェルシーは思いっきりメンバー落として、でも勝点3拾って、というそれだけの試合だったような。全体的にタイトな感じがせず、ちょっと(衛星中継で見ている僕らとしては)盛り上がりに欠ける試合だった。一番の見所は、後半FWフィリップスがどフリーのヘディングを外して頭を抱え込んだ場面か(笑)。


11月21日(金)

 23時半まで仕事。

 ビデオで、クェンティン・タランティーノ監督『パルプ・フィクション』。以前テレビでやっていたのを横目で眺めた時は「なんだ、つまんねえの」って途中で観るのをやめたこの作品、ビデオで集中して見直すとかなり面白いかった。吹き替えじゃダメだね、これ。序盤のユマ・サーマンとトラボルタのやりとりのあたりは確かにかったるいんだけど、ブルース・ウイリス演じるボクサー「ブッチ」の登場から俄然面白くなってくる。ブッチとマフィアのボスとの憎しみのこもった、でも最後は男気で「カタをつける」殺し合い。強盗カップルと、たまたま出くわした殺し屋(サミュエル・ジャクソン)との緊張感満点のやりとり。どちらも最後ハッピーなところに行きつくのがよかった。タランティーノ流の、時間軸をズラして交差させる構成もよく決まっている。あとは余計なカットを削って2時間以内に収められればいいのだが……そこが彼(タランティーノ)の限界かな。


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