9月20日(金)

 新宿の「北の家族」で飲む。毎週ここで飲んでいるような気もするが、金曜夜の新宿なんて空いている店がなかなかないのである。

 コナミの『Jリーグウイニングイレブン6』を購入。いやー、相変わらずの素晴らしいゲーム作りで。操作性の良さはもはや言うまでもないが、選手データを担当している人たちはいったいどれだけの試合を観ていることになるのやら。東京で言えば、宮沢がFKはいいんだけど妙に早くばてたりとか、ジャーンと伊藤は堅実だけどスピードがないとか、よくツボを押さえてるよね。ちなみに僕は右由紀彦・左小林の開幕戦スタイルで涙を流しながら(笑)戦っております。ゲームでも優勝はなかなか難しいなあ。


9月19日(木)

 ビデオで、セルジオ・コルブッチ監督『続・荒野の用心棒』。マカロニ・ウエスタンの代表作とも言われる作品で、確かに主人公ジャンゴの立ち振る舞いの雰囲気やガン・アクションの格好良さはなかなかのものだ。第1パートはほぼ完璧。ただし、第2パートに入ってジャンゴが黄金を盗もうとするところから登場人物たちが何をやりたいのかが見えなくなり、急にトーンダウンしてしまったのが惜しい。ラストにも意外性はなく、同じ「腕利きの流れ者が騒ぎを巻き起こす」話なら黒澤明の『用心棒』の方がいいや。


9月18日(水)

 夜、東京スタジアムで今年4回目の東京ダービー。FC東京 2−1 東京ヴェルディ1969。試合後、通路でご挨拶した「ATAVO東京」のMakoPさんが「もうけた、もうけた」と連呼していたが、確かに勝点3プレゼントしてもらったような。あのPKで。

 観戦記は、短いヤツをとりあえずこちらに。

 試合後、MakoPさんとこのYちゃん(ですよね?)にもみじまんじゅうをもらった。僕は本当はあんこが駄目な方なんだけど、今日なら全然大丈夫。帰りのバスの中でおいしくいただく。ひいきクラブの勝利の味は、人間の味覚も変えてしまうのである。ごちそうさまでした。


9月17日(火)

 小泉首相の北朝鮮訪問は驚くべき成果を上げたようだ。拉致被害者のほとんどの安否(残念ながら亡くなっている方の方が多かったが)が判明、金正日から直接謝罪の言葉を引き出し、国交正常化交渉を再開することで合意した。「今度ばかりはやったなあ、小泉」という感じである。が、テレビや新聞を見ているとどうもそういう受けとめられ方が多数派ではない様子で、相も変わらず被害者の家族を引っ張り出してはその感情的な発言を垂れ流しにするのみにとどまっているメディアが多いようだ。あれだけ理不尽な目に遭ったからには、彼らは北朝鮮が謝ろうが何をしようがもはや完全に納得することはあり得ないだろう。しかし、だからといって、日本国民(と北朝鮮及び周辺諸国の人々)の利益が損なわれてよいというものではない。彼らの感情的回復及び事件の真相究明と2つの国の関係の進展は、平行して進められるべきだ。


9月16日(月)

 昼、Jスカイスポーツでリーガ・エスパニョーラ。A・ビルバオ 0−2 FCバルセロナ。ビルバオには特に見るところはなし。バルサはあんまり顔ぶれが代わってないだけあってコンビネーションは良く、それでいて監督交代の効果か、選手の顔には危機感が漂っているように見えた。ファン・ハールのは虫類的な顔も「にらみをきかす」には適しているし(あまり好きになれないが)、今年はさすがにこのチームもやらざるをえないだろう。CLで早期敗退したりすると、案外リーグ戦はとれたりして。

 夕方のニュースは小泉訪朝一色という感じであった。しかし、どこの局も拉致疑惑被害者(?)の家族ばかりを前面に出しており、いささかげんなりさせられた。そりゃあ確かに拉致疑惑は重大だ。安否の確認や(本人たちが望むならば)帰国の実現に尽力すべきだし、この問題に関して北朝鮮が不誠実な態度をとる限り2国間の関係を前進させないという選択肢だってあるだろう。しかし、今から首脳の初顔合わせという段階で、当事者ならまだしも、マスコミやその他の人々までがヒステリックな「返還なくば成果なし」という主張に乗っかることが果たして正しいのかどうか。安全保障の観点や北朝鮮の人々への人道的配慮は全く考えなくてよいのか。また、拉致問題そのものについても、相手がいくらやり手だからといって恫喝にさほどの効果があるとは思えず、多少馬鹿を見ながらでも「なだめすかして懐柔して」いく方が近道だと思うのだが。

 夜、Jスカイスポーツでバレンシア×レクレアティーボ。あまりの実力差に、開始早々ヴィセンテのパワフルなドリブル→シュートが決まった時には「何点入るのか」と思わせたこの試合だが、次第にホームのバレンシアがレクレアのレベルに合わせる形で膠着。眠さともどかしさの漂う中1−0からスコアが全く動かず(終了間際になんとか2点入れたが)、しかしレクレアのあまりの弱さに観客もほとんど怒らない有様(笑)。冗談抜きでJ2の上位ならいい勝負になるんじゃないか、あの程度なら。

 サッカーばかり観てたら、いつの間にか三連休が終わってしまった。いつものことだが(笑)。


9月15日(日)

 夕方、渋谷の某中華レストランで食事。こんな静かで食事のおいしいところが道玄坂にあるなんて!

 夜、スカパーでセリエA2連発。まずはウディネーゼ 1−1 パルマ。サッキ流の「組織サッカー」ってヤツはどうも好きになれない。運動会の集団体操じゃないんだからさ、選手を完全な駒扱いはないだろう。あと、中田は、前から思っていたことだけど、パスを受ける(というかいいボールを引き出す)のがあんまり上手くないと思う。次(あるいは次の次)の攻撃プレーまで考えてポジショニングしているのはわかるんだけど、でも「そんなとこいたら、パス出すのがスゲー難しいだろ」という所で待っていることが多い。今季も楽しみは少なそうだ。

 続いてペルージャ 2−0 レッジーナ。我らが中村俊輔のデビュー戦なのだが……。俊輔、めちゃくちゃ苦労しそうだね。レッジーナの選手はボール扱いはあんまり上手くないし、それ以上に周りが全然見れていない。特に2トップはゴールと目の前のDFしか視界に入っていない様子で、併走する俊輔がサイドに流れてフリーになっても一向に出そうとしない。高いところから急降下するCKや意表を突くミドルで存在感はまあまあ示したが、しかしチームとしての先行きはまことに暗い。

 で、試合が終わって寝ようとしたところでチャンネルをGAORAにしたら、NFLカウボーイズ×タイタンズの生中継をやっていた。思わず見てしまう。スカパーは実に恐ろしいもので、興味があるものを全部見ていたら寝る暇もない。で、こっちゃ早く終わってほしいのに、しょちゅうCMブレイクが入ってなかなか試合が進まない。野球が典型だが、アメリカのプロスポーツはどれも時間がかかるものばかりで、フットボールに慣れた身からするとイライラさせられてしまうのだ。アメリカ人はよほど気が長いか、それともヒマなのか?


9月14日(土)

 昼間、NHK総合でJリーグ。ジュビロ磐田 1−2 浦和レッズ。下馬評通り大半の時間帯でジュビロが優位に立ったのだが、しっかり引いて守るレッズDFの前になかなか得点には至らない。逆に後半立ち上がり、ジュビロが少々集中を欠いたところで浦和がスピーディな攻撃を見せ、永井の速いモーションからのシュート(彼の隠れた長所だね)などで2点をゲット。あわててペースを上げるジュビロだが、シュートがポストに当たるわ藤田がPK外すわ……。名波のゴールも時既に遅し。レッズにしてみればゲームプランが当たった会心の、ジュビロにしてみれば悔いの残る試合だった。レッズは永井や田中、そして堅実な動きを見せたGK山岸など若手が活躍し、それをアウェイながらど迫力の応援が後押しした。いかにもノッてきた感じ。

 夕方、近所の神社のお祭りで焼き鳥・広島風お好み焼きなど食す。こういうのって、「不味いんだけど美味い」というか(いや、1本300円した焼き鳥はさすがにマジで美味かったけど)。

 

 夜、スカパーで東京の応援。サンフレッチェ広島 2−1(V) FC東京。立ち上がりから快調にチャンスを作る東京だが、前半3度あった決定機をアマラオが決められない。逆に18歳茂木の元気いっぱいのプレーで先制を許す。後半宮沢の機転の効いたパス→石川のドリブルシュートで同点に追いつくも、シュートまで持ち込んでは決めることができず、という場面が以後何度も繰り返される。最後は延長後半、交代出場の藤山が中盤へ持ち上がりかけたところで不用意な取られ方をし、茂庭懸命のカバーリングも間に合わず空いたスペースへ走り込んだ久保がセンタリング。逆サイドにはDFが誰も戻っておらず、エルツェグが難なく決めてVゴール負け。こういう試合で勝ちきれないうちは優勝なんてできまへん。

 最後アマラオは足をひきづって全くゴール前チャンスに絡めなくなり、いい加減フル出場させるのはやめた方が良いのではと思う。ただ、しばしば先週のような離れ業をやってしまうことを考えると、途中ではどうしても外し難い。だからアマはやっぱりスーパーサブとして使うべきか。あと、福田はキレていた。が、後半の決定的なチャンスでまた枠を外してしまった。こういう選手に対してはどういう処方箋があるのだろう?石川は勝負勝負と行きすぎのようにも見えたが、彼以上の突破点はないのだから仕方がないか。むしろケリーの持ちすぎの方が気になった。宮沢は復調した様子。加地も、石川とのコンビプレーがあまり望めない以上「もう少しシンプルにやってもよいのでは?」と少し思ったけれども、でも攻守にフル稼働していた。伊藤はちょっと調子が悪かったように見え、途中で足をつらせて交代してしまった。

 いやあ、昼間の試合を観ていても思ったけれど、ストライカー(決定力のあるアタッカー)ってのは、ホント希少資源だよ。すっかりジジイになったロマーリオが未だにありがたがられるわけがわかる。

 

 夜中、スカパーでプレミアリーグ。サンダーランド 0−3 フルハム。稲本はトップ下で先発し、1ゴール2アシストの大活躍。今日は「後ろから飛び出して決める」だけじゃなくて、カウンターの場面で中田ばりの中央ドリブル→キラーパスなんてプレーも見せ、日本でボランチ=守備的MFとされていたのが嘘のよう。少なくとも判断は日本にいた時よりずっと速くなっている。ドリブルなんかはまだぎこちない感じだけれど、もう少し慣れてプレーの幅がしっかりと広がってくれば、今度こそビッグクラブに行っても大丈夫だろう。ま、それ以前に、この活躍を1年間続けられるかどうかが問題かもしれないが。


9月13日(金)

 夜、仕事から逃避し、新宿NSビルの「八角」で飲み会。新宿中央公園秘密基地化(笑)の話で盛り上がる。

 

 帰りに突然『ゾンビ』三部作を見終えていないことに気づき、ビデオでジョージ・A・ロメロ監督『死霊のえじき』。明るい太陽の下ゾンビが我が物顔に歩き回るオープニングから、延々地下の密室で続く神経をすり減らすようなドラマへ。そして人間関係の破綻がゾンビの乱入を招き、陰惨なクライマックスを経て、ラストで再び青い空と青い海に戻る構成がなかなか面白かった。しかし英語タイトル(『Day of the dead』)からも群れをなすゾンビの数から考えてもわかるように、もはやこの物語世界は昼夜関係なく生きる屍によって占領されているのであり、たとえ一時的に平和な海岸にたどり着こうともそれを完全なハッピーエンドと受けとめられないところがせつない。


9月12日(木)

 公募していた日本サッカー協会会長のニックネーム、最初は「ガバナー」が有力と言われていたのだが、本日発表された愛称はなんとびっくり「キャプテン」だった(笑)。ネタにしてもややズレているような気もするが、しかし川淵氏は本気らしい(「これからは『川淵キャプテン』とお呼びいただけますよう」ってのが可笑しい)。captainの日本語訳は「長、船長、機長」といったところで、まあ川淵さんにしてみればこれまでの「会長」よりもアクティブな感じを出したかったのだろう。「キャプテン」かあ……。「俺が日本サッカーの中心で舵をとる!!」っていう意気込みなのかな。今はまだ笑えるが、しかしよく考えてみると背筋が寒くなってくるかも。


9月11日(水)

 土曜日のガンバ戦の観戦記をUP。日曜日から今日まで少しずつ選手名などを録画で確認したのだが、スタジアムで観るのとテレビで観るのとではやはり印象も違ってくるようだ。テレビ画面からはスタンドで感じたほどの「熱さ」は伝わってこなかった。こういうエモーショナルな試合において、生観戦に勝るものはない。当然、観戦記はスタンドでの感想をつづってあります。

 夜、ビデオでジャン=リュック・ゴダール監督『はなればなれに』。三角関係にある若者3人組が無謀な強盗を企てて失敗する様をプチ・コミカルに描いた映画だが、3人の気持ちの向きが終始ずれていて双方向にならぬまま破綻を迎えてしまう展開の冷徹さや、「三文小説のような」皮肉っぽいラストがとても良いと思う。明るくてもどこかに暗さがあり、軽快でいて底には重さがあるような佳作。物語中盤の喫茶店での一連のシークエンスはゴダールの力量発揮、という感じで、あそこだけでも観る価値はあるかな。


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