2005年1月1日より、『高樹町日記』は『うまねんblog』へ移行しました。以後の日記はそちらをご覧下さい。 


12月31日(金)

 朝、目が覚めて窓を開けたら外は真白い世界だった。親戚の子供たち(田舎の子は本当に元気だ)がさっそく雪だるまづくり。

 昼間はダービー君とお散歩したり、庭でボール遊びをしたり。ダービー君、犬らしく大喜びで庭を駆け回る…のだが、何しろ毛が長いものだから胸に雪玉が付いてしまい、取るのが大変である。洗面器にお湯を張って大格闘。

 夜は紅白歌合戦を観ながら、ふぐ刺し&ふぐちりと昨日の牡蠣の残り。ふぐ刺しがやたらぶ厚くて感動した。「ふぐ刺しだけで腹いっぱい」なんて、これ以上の贅沢がこの世にあるだろうか。身だけでなく、皮と中落ちなんてもう美味なんてもんじゃ…。

 紅白歌合戦は、氣志團・氷川きよしの大活躍やマツケンサンバ、ギター侍久々の勇気あるネタ、アニマル浜口、あと舞台上で私語をかわしっぱなしのあやや&ミキティー仲良しコンビ(あややとペア組んでたのはゴマキだったのに(笑))なども見られて予想外に楽しめた。氣志團、思わずファンになっちゃいそうですわー。最後に新潟出身の小林幸子が歌って紅組が勝っちゃったのは、わかっちゃいたけどちょっとガッカリかな。

 んで、年越しそばを食って、あとサザンの年越しライブを見ながら年を越して、就寝。

 

 1年の総括、と言ってもさほど思いつくことがないのだが、身の回りの変化としては「結婚した」「仕事場が変わった」「東すかに参加した」くらいだろうか。考えてみればどれも大きな変化だな(笑)。ま、自分のみならず、周りの人、あと世界中にとって、2005年はより少ない不幸とより多くの幸せがもたらされる年になってほしいと(無理な願いだと承知の上で)心から思う。

 

 以上で、4年半余り続いてきた『高樹町日記』はとりあえず終了。夏に引っ越して、既に高樹町には住んでいなかったんだけどね。今後の日記は『うまねんblog』へ移行します。


12月30日(木)

 本日より山口旅行。朝二番のANAで羽田から出発。先日完成した第2ターミナル。建物がきれいなのももちろん気持ち良いが、荷物検査から搭乗までの距離が飛躍的に短くなったのが良い。1時間半ほどのフライトで山口宇部空港へ到着。風向きの関係なのか、空港からやけに離れた場所で低空まで降りて、旋回しながら海面をなめるように滑走路へ向かったのでちょっと(いやかなり)ビビった。

 昼食は「joyfull」なるファミレスで。ランチの定食が399円。ドリンク(%スープ)バーを付けても500円行かない…。これは安いな。どういう流通になっているのだろう。鶏南蛮定食を食す。パリパリに揚がっていて結構美味。

 午後は昼寝をしたりコーギー犬のダービー君を散歩に連れて行ったりして過ごす。ダービー君、2ヶ月近く洗ってないらしく、1m離れていても獣の匂いがする…。これは滞在中に洗ってやらねばならんわな。

 夕食は知り合いの方が送ってくれた一斗缶一杯の牡蠣を食べる。半分は生(おろしポン酢に漬けたもの)で、半分は蒸して。大ぶりの牡蠣が食べ放題。至福のひととき。で、美味しいつまみに酒もすすみ、ビールに焼酎とドンドンあおって、いつの間にやらぐっすり寝ていた。

 

 本日、「阿部吉朗移籍(ローンだが)」とのニュースがトーチュウに掲載された。ショックだ…。

 個人的には、アマラオの退団と同じくらいの(いや、これからの事を考えたらそれ以上に)ショックである。東京が「切り札」を失ってしまったことへの心配(補強しないと相当に苦しいだろう)。吉朗ほどの才覚あるアタッカーを存分に生かせなかったことの残念さ。そもそもアマラオから11番を引き継いだ選手がわずか1年で移籍してしまうなんて…。ダニーロが11番を付けることになるのか?うーん。

 まあ、1年で帰ってくると思えば(まさか東京のフロントがそう簡単に手放してしまうことはなかろう)何とか辛抱できんこともないが…。活躍したらしたで、吉朗本人が東京への気持ちを失ってしまうかもしれないからな…。

 空に向かって叫びたい気持ち。誰か嘘だと言ってくれ。


12月29日(水)

 午前中、起きたら外は雪景色だった。外はまるで冷蔵庫の中のような冷たさだ。

 

 昼間、実家に顔を出している間にNHK−BSで『ドキュメント スポーツ大陸 よみがえる熱球 プロ野球70年』観る。実際に観たのは再放送の一部で「背番号”3”燦々 −昭和33年・ミスタージャイアンツ登場−」「三原魔術 −昭和35年・大洋初優勝−」「豪腕・20歳のエース −昭和43年・江夏奪三振401個−」の3本だが、どれももうとにかく面白かった!

 特に良かったのは昭和33年日本シリーズの逸話で、「稲尾は常日頃から『得意球はスライダー』と公言していたが、それは相手を欺くハッタリで、実はシュートが得意だった(そして野村克也はそれに気づいていた)」とか、「3連敗後の夜、稲尾は長嶋対策を考え抜いたあげく『あの人は何も考えないで打っている』ことに気づいた」とか(笑)、「長嶋はその天才的カンにより無意識のうちに投手の体勢に合わせて構えを微調整しており、それに気づいた稲尾はリリースポイントを遅らせ、長嶋の構えの変化まで見きって球種を変えた(そして野村はそれにも気づいていた)」とか、あとは「ほぼシリーズの負けが決定した最終戦、ランニングホームランを打った長嶋は悔しさをぶつけるように(返球が返ってきてないのに)ホームへ豪快なスライディングをした」なんてのもあったな。プロ野球のビッグネームたちの超人性と人間性の双方に唸らされた3時間。いや、昔の人は、本当に凄かったんだと。

 また、日本プロ野球史上最高の投手は江夏豊だ、ということもここで改めて主張しておきたい。シーズン401奪三振ですよ、401!

 

 がんばれ海上自衛隊。あと、こういう支援はもちろん大事だし、こういう試みもやる価値は大きい(事前にそういうアイデアがなかった、ないし実現されていないのは残念だけど)。昼間テレビのニュースを見ていたら、アメリカ政府の災害支援に関する記者会見が流れていたのだが、記者の数が非常に少なくて関心の薄さは否めない様子。やっぱりこういう時は痛みを共有できる人々(今回は日本のような地震国)こそが率先して動かなければいけない、ということか。


12月28日(火)

 今日で仕事納め。一応無事に納められてホッとする。先週徹夜までした甲斐があった。これで年末年始は休める…。とはいえ、この年末大詰めになっての不自然な静けさが来年早々の難儀さの予兆であるような気がしてならないのだが。

 

 夜、市ヶ谷の「膳菜や」で東すか忘年会。ゲストは新年会の時と同じく村林裕専務(1月はまだ常務だったが)。村林さん、相変わらず熱く語っていたなあ。おかげですっかり場が盛り上がった。東すかにとって「兄貴」と言えば、村林さんとともださんの2人なんである(笑)。皆で鍋物や串焼きなどつつきながら、ビールや日本酒をぐいぐい流し込む。東すか本体の話はほとんどなく、FC東京に関するあれこれを話していたらあっという間に3時間ほどが経過しておひらき。まあ、来年もよろしく、ということで。

 ちなみに、こぐま更新係さんへのロンドン土産が「ユニオンジャック柄の巨大なトランクス」だったのには特に理由はなく、決して嫌がらせでも何でもないです。ないですってば。

 
下山けんと編集長に紅白のもちをもらった。


12月27日(月)

 東南アジアの大津波による死者は2万人を超えたそうである。おそらくは人類史上最悪の津波災害ではなかろうか。NHK−BSで見たフランス「2」局の映像。共同墓地(直径十数mに達するであろう巨大な穴)と、その前に並ぶ無数の遺体。

 日本政府は、宗主国へのおべっかとトップのメンツのために中東争乱地域で効果の薄い「人道支援活動」を続けるくらいなら、東南アジアの人々を支援するために全力を傾けるべきである(もちろん、それはイラクの人々を放っておいて良いという意味ではない)。

 

 JSPORTSの録画でプレミアシップ。マンチェスター・U 2−0 ボルトン。連敗中で元気のないボルトン相手に、試合は終始ユナイテッドのペース。パスがすいすい回って早々にギグスが先制を決めて…「こりゃフェスティバルになるのかな」と思いきや、どっこい試合は停滞。ユナイテッドは先制後もどんどんパス攻撃するのだが、あまりにも簡単に回せすぎるゆえか、フィニッシュへ至る過程の精度がいつも以上に粗い。なんつーか、「のれんに腕押し」というか、あまりに手応えがなくて自分でつんのめってフォーム崩しちゃったというか。最後は途中出場のスコールズ様が決めてくれたけど、若いチームにありがちな淡泊さが見えた試合であった


12月26日(日)

 午後、つれの実家の人々が来訪。手みやげは「ドゥバイヨル」のチョコレートと「銀のぶどう」の「豆乳 泡雪」(豆乳でできた(?)チーズケーキ)。「泡雪」はコクがあるのにしつこくなく、さっぱりとした甘み(我ながら陳腐かつ意味不明な表現だ(笑))で美味かった。食後のデザートによさそう。

 夕食はホットプレートでカルビ、牛タン、豚トロ、骨付きソーセージ、海老、ホタテ、イカを焼いた。腹が小山のように盛り上がるほど食った。ここ1週間栄養摂取が乏しかったのを一気に取り戻した気分。多分、明日は体がすごく重い(体重という意味ではなく)と思う。

 

 午後、JSPORTSでラグビー大学選手権。法政 38−7 明治。FW縦突進からのボールつなぎのテンポと精度で上回る法政が勝利。明治も個々の選手の強い当たりとスピーディーな逆襲展開で後半途中までは粘ったのだが、後半20分を過ぎたあたりで力尽きた。リーグ戦で関東学院を破っている法政はこれで一躍優勝候補に浮上、したと言っていいのだろうが、クラッシュの強さはともかく攻撃の組み立ての単調さがやや気になるところ。もしこのままの戦いぶりで法政が早稲田を破って優勝したら、新勢力台頭を喜ぶと同時に「大学ラグビーもレベルが低くなったよなあ」と嘆いてしまいそう。

 夕方には今度はトップリーグの大一番。東芝府中 29−10 ヤマハ発動機。攻防のレベルの高さ、ボール争奪時における両チームの闘志が際立っていた一戦。多くの時間帯東芝が攻め続ける展開ながら、ヤマハの22m内守備の強さが接戦をもたらした。最後は東芝が攻撃力で押しきって差が開いたが、しかしまさに「トップ」リーグの首位攻防戦にふさわしい締まった試合であったと思う。大学選手権を生中継してこの試合を録画に回したJSPORTSの判断には軽くブーイングを送っておこう(笑)。

 この試合の結果、東芝府中のトップリーグ優勝が決定。シーズン序盤に秩父宮でモールごり押しを目撃した時には「早くも日本にありがちなエセ王者に堕するのか」と疑ってしまったのだが、今から考えるとあれはチームの幅を広くするための布石、あるいは三冠に向けた準備の一つだったのか。

 

 超久しぶりに馬券を買った。もちろん有馬記念(G1)。ゼンノロブロイからコスモバルク・ダイタクバートラム・デルタブルースに流して撃沈。ゼンノロブロイは「さすがペリエ」としか言いようがない完勝だったが…。タップダンスシチーか…「前走惨敗の逃げ馬は連下に拾え」ってのは確かに鉄則だけど…去年の惨敗も頭をよぎっちゃったんだよな…。コスモバルクは、騎手を戻した時点でもう買っちゃいけない馬だったかな。でも、応援したかったよなあ、五十嵐。

 こういう反省しきりも久しぶりで新鮮だ(笑)。

 

 夜、東南アジアの大地震(マグニチュード8.9なんて「あり得る」のか?)・大津波で5千人以上死亡とのニュース。なんということだ。


12月25日(土)

 昼間、つれの実家の人々と一緒にアルバート君をつれておでかけ。渋谷西武デパート屋上のドッグランで遊ばせ、ベンチでお弁当を食べ、キャリーバックに収納して半蔵門線で青山一丁目まで移動し、青山通りを散歩してスターバックスでお茶。遊び疲れたアルバート君、お弁当の時に既にウトウトきていたが、スタバではぐったり脱力。人の膝の上でお腹を出して熟睡する犬ってのはどうなんだろう(笑)。かわいいからいいんだけど。もちろん、家に帰ってからはソファーの上で丸まってグッスリでした。

 

 天皇杯準決勝。浦和は順当に磐田に負け、ヴェルディは順当にガンバに勝ち……って全然順当じゃねえよな(笑)。ゴンちゃんのVゴールの映像をニュースで見て、思わずガッツポーズした青赤イジワル君は僕だけではないだろう(今度こそ「ウチのサッカーの方が上」とかは言わないよな、啓太君)。ウィーアーな皆さんは残念でしたが、まあまた来年があるよ(←棒読み)。なんちゃって。

 いや、真面目な話、皮肉でも何でもなく、今年の日本サッカー界を盛り上げた主役と言えば「日本代表」と「浦和レッズ」なわけで、その意味では、無冠に終わったとはいえ浦和のチームもファン・サポーターも胸を張っていいのではないか、と思う。東京サポーターも色々な意味で(笑)ハラハラさせてもらった。「東すか」でも書いたけど、僕たち東京サポーター(の多く)はその価値観において決してあの赤い人々(の多く)と相容れることはないだろう。でも、彼らがいるからこそ我々が輝く(もちろん逆もまた真だ)という側面があるのも確かであり、そのピークがあのナビスコ杯決勝であったのだ。

 ま、何にせよ、これで元旦は穏やかな心でNHK総合テレビを見ることができそうで何より。


12月24日(金)

 クリスマスイブ。でも21時半まで仕事。別に仕事人間でも何でもないんだが、何となくやる気があるように思われていそうなのが怖い。仕事は次第に増えているわけだが、まさか年末と正月はちゃんと休めるんだよ、ね。

 

 夕飯は、つれが作ってくれた鶏のカッチャトーラ、4種類のテリーヌ、海老のマヨネーズソースサラダ、ベーコンのパスタ、赤ワイン(キャンティ)。しめはカッチャトーラのトマトソースでリゾット。外で優雅なディナーも悪くないが、こういう日はどうせどこに行っても混みまくりで落ち着けないのだから、おいしい料理さえあれば家でくつろぐのもいい。久しぶりに腹一杯食った。

 で、つれともどもいい気分に酔っぱらい、クリスマスケーキも食べずに爆睡。


12月23日(木)

 というわけで、目が覚めたらもう午後2時過ぎ。休日は短い…という問題でもないような。

 

 ビデオでフランソワ・トリュフォー監督『ピアニストを撃て』観る。いや、なかなか面白かった。序盤の何とも言えないユルさ(主人公のハズした独り言とかベタなギャグ・シーンの挿入とか)は正直居心地悪いのだが、一見ニヒル、でも本当は内気で臆病な主人公シャルリ(シャルル・アズナヴール)の悲しい過去へ話が飛ぶに至って俄然雰囲気が締まってくる。繰り広げられる一連の逃亡・追跡・アクションの原因は本当にしょーもないもので、死人の数も少ないのだけれど、ラストの展開がまた何とも悲劇的で虚しいんだな。ゴダールの『はなればなれに』をちょっと思い出した。

 ちなみに、「シャルル・アズナヴール」は「シャア・アズナブル」の元ネタですね。多分。


12月22日(水)

 朝から1日中仕事。この「1日中」という表現は大げさでもなんでもなく、やることのボリュームがとにかく多くて多くて、ほとんど休みなく働いているのに気がつけば時計は12時を回り1時を回り2時を回り…。やっと終わったのが午前4時半。こんなに密度の濃かったのは久々である。

 夕飯にはラーメン1杯すすったのみだったので、帰りに百人町の韓国料理屋(ぐらいしか開いてなかった)で軽く食事。胡麻の香りのする水餃子と海鮮チヂミを3人でつつき、あとビビンバを食う。なかなか美味かったが、しかし隣の席の客と店員がもめ、さらに閉店間際に入ろうとした客とその店員が口論になったのには参った。疲れてるんだから少しは落ち着かせてくれよ、みたいな。


12月21日(火)

 体調はやや回復。今日は21時前までフルに働く。ただし、まだ消化の良いものを食べなければヤバそうなので、朝は玉子雑炊、昼は素うどん、夜はインスタントの鍋焼きうどんに卵を落とす。こういう食生活をあと1週間も続けたらスゲエ健康体になりそうである。

 

 安彦良和著『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』8巻読む。続きものだから1巻1巻についてどうこう言っても仕方がないのかもしれんが…7巻のテンション&クオリティの高さに比べると、今回はやや「中だるみ」の印象。シャアのエピソード(「生き残るのだ 最後に選ばれた者だけが この 裁きの時代に…」の台詞とか)は相変わらずいいんだけど、後半はいくらなんでもコミカル方面に走りすぎではないだろうか。ジオン指揮官の馬鹿っぷり(安彦先生やりすぎです)とか、あとザクの大群がジム軍団に追いつめられていくところとか。メカが苦手だからといって、MSを擬人化してはいけません。「ジャブロー侵攻」はアニメ版の中で最も好きなビジュアルの一つであるだけに、ちと残念。


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