9月30日(木)

 午前中、また病院。なかなか決着がつかないのである。まさに「戦慄の日々」というやつ。いい加減くたびれてきて、待合室で居眠りして順番を逃しそうになった。

 

 DVDで、クァク・ジョエン監督『猟奇的な彼女』観る。まあフツーに面白いっちゃ面白い(賭けのシーンでの凶悪ギャグはウケた)し、二人がタイムカプセルを埋めた木の前に老人が座っているシーンなんかは「おっ」と思わされたけど、しかし最後のオチがどうにも受け入れられなかった。「いとこです」って、何でそれまで気づかないんだよお前ら!!あと、端的に言って、あんな女はイヤだわ、俺(笑)。

 

 さらにDVDで『柳生一族の陰謀』(深作欣二監督)観る。2度目。やはりいいなあ、コレ。全編馬鹿馬鹿しいまでのハッタリと勢い(特にラストの生首&「夢でござるぅ〜!」(笑))に満ちている作品だが、オープニングタイトルと最後の対決シーンのかっこよさは文句なし。堪えられん。


9月29日(水)

 夕飯は、つれが作ってくれた鶏肉としめじのケチャップ炒め、油揚げのエノキのせ、トマトサラダ、ビール、明太子でご飯。

 

 夜、録画で欧州CL。ユベントス 1−0 マッカビ・テルアビブつまんねーっ(笑)!!いや〜、ユーベの選手たちはよっぽどコンディション悪かったのか?ホームでやるような試合じゃないぞコレ。とにかく各選手の動きが重くて、プレーがぜ〜んぜん連動していかないでやんの。おまけにスタンドも超ガラガラ(1万入らなかったとか。んなアホな)で寂しい雰囲気。思わず試合中に3度ほど居眠りしてしまった。

 そして、この試合を録画するために断念したレアル・マドリー戦の方では、我が最愛のラウールが2ゴールの活躍を見せたのであった。…俺は惨めな敗者だ。

 

 ちっともサッカー観た気がしないので(笑)、続いてJSPORTSでブンデスリーガ。ハンブルガーSV 2−1 ヘルタ・ベルリン。高原、良かったっすね。何がいいって、動きもかなりキレていたけど、何よりも顔が闘志と精気に満ち満ちていたもんね。90分間闘い続けて、最後は味方も高原をラストパスのメイン・ターゲットにする場面が多くなったし、本人にとっても「来たぞチャンス!」という感じだろう。ただ、この活躍が単発で終わってしまっては評価も上がっていかないわけで、やっぱり次が大切なんだよね。次が。


9月28日(火)

 NHK−BSの録画で井沢雅彦監督『柳生武芸帳』観る。近衛十四郎先生の殺陣、スピードと勢いに溢れていて素晴らしかったです。柳生十兵衛ら登場人物、なかなか魅力的でした。物語も、ひねりも何もないんだけども王道を行く筋立てとほのぼのとした雰囲気、そしてハッピーエンド。それはそれで楽しかったです。でもなあ…近衛先生の柳生十兵衛はちょっと…太すぎる、というか丸すぎやしないか?あと、時折挿入されるマトリックスばりのワイヤーワーク(笑)が折角の殺陣の切れを相殺してしまっているような(山田浮月斉との一騎打ちは思わず爆笑してしまった)。

 

 深夜、明け方の欧州CL録画で悩む。フジテレビのレアル×ローマにするか、それともJSPORTSのユーベ×テルアビブにするか。カード的にはどう考えても前者なんだが、最近のレアル・マドリーのだらしなさとフジのレアルマンセー不快実況(市原戦と緑戦ね)が頭をよぎり、結局後者を選択。さて、結果は…。


9月27日(月)

 午前中、病院で検査。あえなく「再検査の要あり」となった。うーむ。

 気を取り直して、昼食は渋谷マークシティー裏の「はやし」で味玉らーめん。今日みたいな、週末の暴飲暴食でしつこいものはイヤなんだけど、でも雨が降っているのでちょっと暖かいものを腹に入れたい、というシチュエーションにはここのラーメンが最適。

 

 夜、BS朝日でアジアユース。マレーシア 0−3 日本。2連勝。森本の最年少ゴール。でも、浮かれるわけにはいかない。荒れたピッチ、蒸し暑い気候、体調不良といった悪条件下とはいえ、ちょっと雑な部分が多すぎるのではないだろうか。特に後方からのビルドアップでのパスミス→カットされたところを後ろから引き倒す、という場面が複数見られたが、あれは本当ならイエローカードが出るべき場面だし、それ以前に強豪相手ならあっという間に失点につながるケースだ。準々決勝に向け、状態が上向きになってくればいいのだが。

 

 晋遊社ムック『勝てる監督 サッカーの「監督」とは何か。』読む。岡田監督と原監督のインタビュー、対照的なタイプに見える2人だが、しかし発言内容には共通する部分が多々見られるのが興味深い。要はサッカーチームとは血の通った人間の集団であって、単なる駒の集合体ではないという事だよね。当たり前なんだけど。ムック全体としては、著名監督リストとか鹿島でのジーコの指導歴とか観戦知識の足しになるような内容も含まれてはいるんだけど、肝心の「監督論」自体は(垣間見える編集部の「思い」を除いては)あまりなかったような。あと、誤植が多すぎ。


9月26日(日)

 午前中、WOWOWで録画したリーガ。アスレティック・ビルバオ 2−1 レアル・マドリード。ビルバオのサイドアタッカーが大活躍。特に前半はもうマドリーDFはサンドバック状態、2点で収まったのが不思議なくらい。後半ラウールの弾丸シュートで追い上げはしたのだけれど、ジダンがいないと攻撃の組み立てができないのは相変わらず。やっぱり獲得すべきはオーウェンじゃなくてヴィエラ(シャビ・アロンソならなお良し)だったのだなあと改めて納得させられる一戦だった。

 

 昼食は六本木の「一蘭」でラーメン。ここは麺とスープは極上、でも具の貧しさはなんとかならないものか。

 

 で、大江戸〜京王線と乗り継いで飛田給で。今日は駅前静かでしたな(笑)。小雨降る味スタにて、前節激勝の後だけになおさら大事な鹿島戦。

 …なのに、どうしてこんな内容&結果になってしまうのか。FC東京 0−1 鹿島アントラーズ。攻守においてちぐはぐ、いいところなしで、鹿島の良くも悪くもクレバーなサッカーにしてやられてしまった。うーん、鹿島が立ち上がりから積極的にきて気押されてしまったところがあったのだろうし、浦和戦で90分間高い集中力を保った反動もあったのかもしれない。とにかく、東京はポテンシャル、あるいはハマった時のピークの力というのは高いのだけれど、その力を安定して発揮できないという現状を再確認させられた試合だった。

 しっかし、鹿島は相変わらず鹿島だったなー。ボールホルダーへの手を使った絡みはもちろん、後方からの引き倒し、後ろからのタックル等々、けっこうあくどいファウルがあったように見えた。去年はレフェリーが厳しい(笑)高山さんだったから鹿島から2人退場者が出たんだけど、今日の片山さんは接触に甘甘だったので、こちらにとってはちと不利だったかもしれない。ただ、それがなくとも中盤の展開力、相手の前へ出る守備をいなすパス回し、そして自陣に守備陣形を敷く速度といった部分で今日の鹿島は東京を完全に上回っており、完敗だったことは素直に認めなければなるまい。「腐っても鹿島」

 東京側について言うと、ケリーはまたしても球離れが悪くて、金沢もパス精度が低く、今野は全く効いていなかった。今日の今野なら戸田ではなく彼を外して、阿部を前に出しても良かったのではないだろうか。ルーカスの奮闘ぶり、加地の積極的な上がりとクロス連発が涙を誘ったのだけれど、しかし足技に優れるFWに向けてアーリークロスを放り込むってのもチグハグな攻撃ではあるな。嗚呼、「東京得意の」速いサイド攻撃は何処へ?あと、後半早めのアタッカー連続投入は良かったと思うし、実際吉朗はもはや2000年の喜名並みの「攻撃スイッチ」になってるのだけど、何だか彼の投入でようやく試合本番が始まるような、逆に言えばそれまでの時間は何なんだろう、という気がするのは僕だけか?

 悔しさだけは忘れないように、でもこの結果については早く忘れたい。まずはとにかく(もうずっと書き続けていることだけど)東京らしい攻撃の速さを取り戻すことだ。少なくとも10月9日のナビスコ準決勝には、もっとレベルアップ(回復?)したFC東京を見たい。

 

 夕飯は新宿南口の「はてな亭」で生春巻き、春雨サラダ、海老のピリ辛マヨネーズ炒め、鶏肉のレモングラス風味ソテー、豚肉とキムチの石焼きチャーハン、生ビール2杯。安い割になかなかのおいしさ。悔しい夜でも、うまいものはうまいぜ(笑)。

 

 夜、WOWOWの録画で三隅研次監督『座頭市物語』。淡々としているが、しかし非常に丁寧で細やかな描写が続く映画。悪く言えば地味であり(なにしろ、市は劇中たったの3人しか斬らない)、これがシリーズ化されて26本も続編が作られたとはとても思えない。ま、『マッドマックス』にしろ『ターミネーター』にしろ『エイリアン』にしろ(出てくる例えが我ながらしょーもないな(笑))、第1作はけっこう「小さい話」だったりするので、意外とそんなもんなんだろう。少なくとも、殺人鬼然とした北野武版の市よりはずっといいと思う。あと、天知茂の演じる平手造酒の侍ダンディズムも格好いいね。


9月25日(土)

 WOWOWで録画しておいた『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』(デヴィット・クローネンバーグ監督)観る。クローネンバーグの諸作品は元々現実と虚構(妄想ないしヴァーチャル・リアリティ)の境界線の曖昧さが特徴であり長所なのだが、これはそれを純化して「妄想とは何たるか」を極めてわかりやすい形で提示して見せた作品である。演出は思わせぶりで鋭利な相変わらずのクローネンバーグ印。だけど、従来と同じテーマについてSF的な設定や大がかりな仕掛けやクログログチョグチョ(笑)なしに表現してのけたところに、クローネンバーグの一つの到達点が見えるような気がする。妄想への執着の行き着く先。それは、少なくとも居心地の良さや暖かみが感じられる世界ではないだろう。見る人は覚悟して見るように。

 

 昼、赤坂アークヒルズ内の中華レストラン「トゥーランドット」で食事会。いや、緊張で食事が喉を通りませんでしたよ(嘘)。ここはきれいでおいしいんだが、なんだか中華っぽくないっすね。相当にボリュームがあったので、満腹である。

 で、胃がもたれ気味だったので、夕食は家でネギトロ丼。ご飯何杯でも行けるぜ、ネギトロは。

 

 夜、BS朝日でアジアユース。日本 3−0 ネパール。日本、はっきり言って出来が悪い。大熊さんがユースでやらせているサッカーがあまり好きじゃないせいもあるのかもしれないけど、でも意図の不明確な前線(つーか平山)への放り込み、中盤のパス精度の低さ、増嶋の不安定なプレーぶりなどを見ているとひどく心配になってしまう。増嶋が腹痛だってのは聞いたけど、他の選手も体調不良なのか?

 

 浦和戦の観戦記をUP。


9月24日(金)

 休み。部屋の掃除とか、台所の照明の修理とか、風呂のカビ除去とか、夕飯の買い物とかしているうちに夕方になっていた。主夫気分(笑)。

 夕飯は、サンマの竜田揚げにつけ合わせでポテトサラダ&プチトマト、麻婆豆腐、水菜とじゃこのサラダ。水菜を洗っている時に虫が付いているのを発見してしまい、それがどうも気になって…。あと、麻婆豆腐は「四川風」を意識しすぎて山椒を入れすぎた。スマン。

 

 ライブドアの堀江社長もインタビューで話してたけど、なんで楽天はライブドアが先に手を挙げたのを見ているのにわざわざ同じ仙台で加盟申請したのかねえ。「醜い奪い合いなんかしたくない」「知らない仲じゃないんだから、一言言ってくれても」と堀江氏の当惑した表情が印象的だ。三木谷氏は、確か「ぼくはサッカーでよかった」とか何とかコメントしてなかったっけ?なんとなく胡散臭いものを感じてしまう。


9月23日(木)

 午後、早めに家を出て「東すか」の搬入。けんと君とともに都内某所からJRで新宿、京王線に乗り換えて飛田給へ。なるほど、20kgの荷物を転がしつつ移動してみると、新宿駅(というより既存の駅はだいたいそうなんだろう)のバリアフリー度の低さを思い知らされる。カートを転がすくらいならいいんだけど、あれ車椅子の人とかは不便なんてもんじゃないよなあ。

 で、小雨の降る中16時20分頃に味スタへ到着。余裕のセッティング、のはずが、今日はいつもより早めに開場したのか?まだ看板とか貼り終えてないうちにお客さんが来たので少々焦った。さすがは浦和戦と言うべきか、人の出足はいつになく早く、東すかもみるみるうちにはけていく。「あらら、こりゃあ足りなくなっちゃうかな?」と思ったのもつかの間、キックオフ前1時間くらいから配布所を素通りしちゃう人が増えて、結局少々余ってしまった。清水戦で完売して浦和戦で残るとは…不思議だ。混雑するとみんな余裕がなくなっちゃうということなのかな?

 

 肝心の試合の方は、FC東京 1−0 浦和レッズ。東京ファン・サポーター全員が北島康介になったかのような超キモチイ〜イ結果。試合前、赤い人たちの中の一部お馬鹿さん(チンピラとなんら変わりなし)が飛田給で暴れたとかいう話を聞いていたので、気持ちよさも倍増であった。いや、これでリーグの方には悔いを残さずナビスコ杯に専念できるかな(笑)。

 内容的には、浦和の広いパス回しからしばしばサイドを突かれたり(山田の切り返しシュート!とか)終盤押し上げがきかなくなってピンチを招いたりしたものの、ジャーンの強さと茂庭の判断力、今野と戸田の恐るべき高速移動&運動量のおかげで全体的には主導権を渡すこともなく、ルーカスのヘッド一発を守りきることに成功した。宮沢や憂太もしっかり相手に食いついてたし。欲を言えば浦和が4バックに変更して前がかりになってからカウンターで追加点を奪ってほしかったけれども、何しろ今のメンツじゃ攻撃が加速していかないからなあ…。石川が復帰してケリーと憂太の併用をやめれば事態は改善するのではないかと思うのだけれど。

 浦和の方にしてみれば、やっぱり山瀬の穴は大きかったということになるのだろう。トップ下を置かない3−4−3の布陣で試合に臨んだのだが、二列目から絶妙のタイミングとキレで飛び出してくる山瀬がいなくなったことで、アタッカーがつかまえられやすくなったのは確かだ。本当なら啓太の飛び出しも怖いんだけど、長谷部と2人で中盤を任された状態では攻撃参加の余裕にも乏しかったのだろう。東京は今野が並のMF3人分くらいの運動量でバイタル・エリアをスイープしまくり、4バックが寄った時の逆サイドを突かれるパターンを除いては、ほぼDF2対FW1の人数比で勝負を挑むことができた。ここら辺は監督不在(ブッフバルト氏の父君のご冥福をお祈りします)が影響したのか、山瀬の代役を務める人材に欠けるということか。いずれにせよ、こちらにとっては幸運なことであった。

 しかし何だね、ルーカスは、入りっぱな(祐介を早めに下げたのはナイスな采配だ)に虚をつくような感じで奪ったゴールももちろん素晴らしかったのだけれど、その後は得点の香りがあまりしなくて、でも終盤の時間稼ぎ(最近、チーム内でブームになってるようですが)には巧みなドリブルで無茶苦茶貢献して…。難しくもあり、面白くもある選手ですなあ。

 観戦記はこちら

 

 試合後、配布所で後片づけを始めようかという時、かわいい娘さん(高校生くらいかな?)2人が現れて「兄貴」に「ファンなんです!今度一緒に写真撮って下さい!」とか頼んでいたのは面白かった。いやあ、さすが「兄貴」ともなるとファンまで付くのである。この件に限らず、声をかけて下さったり、メールで感想をいただいたり(前回以降何通もいただいてます)、少しずつ反応してもらえるようになってきているのは素直に嬉しい。

 最終の直通バス(最後列に座っていた浦和ファンのご家族がすごく感じがよくて、感心した)で新宿西口に出て、「北の家族」で打ち上げ。いや〜、ビールのうまいことうまいこと。グビグビグビっと大ジョッキ3杯飲み干しちゃったよ!日曜の夜も、やはりうまい酒を飲みたいものである。頼むぜ、茂庭!!


9月22日(水)

 夜、新宿西口の「鳥辰」で飲み。ハツがうまかったな、ハツが。まずいハツは干からびて縮んでるみたいなんだけど、ここのは肉汁(つまり旨み)がたっぷり。焼き鳥はこうでなくちゃ。

 …なんつってギャハギャハ飲んでいるうちに記憶が怪しくなり、フラフラになりつつも終電でなんとか家に帰り着いたのであった。鳥肉ばっか食ってたので、思わず「ぺヤングソース焼きそば」を作って食ってしまう。すげーうめー(ってただのバカだな)。


9月21日(火)

 フィリップ・K・ディック著『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(ハヤカワ文庫)読む。むかーしむかしに読んだ時とはやはり印象が全然違う。子供の頃の僕にとってこの小説はわからないことだらけで、それでも一生懸命意味を考えたり納得しようとしたりしたのだけれど、しかし結局最後まで共感を抱けず入り込めないままだった。でも、今度はどうしたことだろう。物語の不条理さや、もの悲しさや、諦念や、ついでに優しさも、何の躊躇もなくすっと受け入れられるではないか。この15年間の様々な体験が僕を変えたということなのか、それともただ単に歳をくったということなのか。おそらく両方なのだろう。プリスが蜘蛛の脚を切る場面からデッカードが彼らを射殺するまでのくだり、たまらないよなあ。

 

 夜、夕飯を食いながら横浜×巨人のテレビ中継を眺めていたのだが、観客数のあまりの少なさに愕然。実数1万人台か?いくら何でもヤバイんじゃななかろうか。その一方で札幌ドームはまたも大入り、「スター」新庄が逆転HRをかっ飛ばして最高の盛り上がりだったようだ。斜陽の巨人人気と地域密着の新たな潮流。1リーグ制を目論む連中が前者に固執することで、プロ野球全体もまたショボくなっていく。


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