12月31日(水)
昼間、全国高校サッカー選手権1回戦をテレビ観戦。多々良学園 2−3 札幌第一。2点を先攻された多々良が後半半ばに負傷上がりのエース林を投入して猛反撃、一気に同点へ追いついて勝ち越しを狙う……のだが、終了間際にまさかの勝ち越し点を許してあぼーん。相変わらず、多々良は守備の弱さがネックになって勝ち上がれない。まあそれはスタイルだから仕方がないのだろうけど…。あの同点になってからの浮き足立ちようは何とかならなかったのだろうか。攻撃のダイナミックさは魅力的なだけに、もったいないことこの上ない。
昨日の「パーン」という音は、どうやら猪を撃った音だったらしい(笑)。猪肉を一かたまりいただく。夕飯は牡蠣の残りをまた蒸して、それと猪の鍋(「しし鍋」と言うそうな)。猪の肉自体はちょっと独特の風味がして、正直あまり美味しいとは思えない。が、いいダシが出ているからなのか、鍋の汁はムチャクチャうまいし体がとても暖まる。冬の食卓には最適かも。
夕食後、PRIDE男祭りを観ようとテレビをつけて横になっていたら、目の前でちょっとしたケンカ。怒鳴り声を聞いて苦笑いしたりなだめたりしながら、「田舎ってのも大変だね」と改めて思った。だって、逃げ場がないもんね。俺なんかある意味お気楽に生きてるよな。
そうこうしているうちに焼酎を飲み過ぎ、気がついたら2003年は終わっていた(笑)。今年は酒で失敗続きの年だったので、まあその締めくくりには相応しいというか。
12月30日(火)
昼間、コーギー犬のダービー君をお風呂に入れる(つーか、洗う)。お風呂に慣れていないのか嫌がるダービー君、走って逃げるわ壁にピタリと身を寄せて脚を震わすわ、もう大騒ぎである。しかしそこで堪忍してやってはこちらがケモノの匂いにまみれるばかり。脇に挟み込んでシャンプーでゴ〜シゴシと洗い上げ、リンスもしてからタオルで吹き上げ、ドライヤーで乾かす。僕自身は犬のお風呂は初めてだったのだが、いや〜何しろ毛が多くて大変なもんやね。なかなか乾かんし。で、結局キレイキレイになったのは良かったのだが、顔の周りは怖くてあまり洗えなかったので、顔と他の部分とで明らかに色が違うようになってしまった。二色犬(笑)。
お風呂の最中、近所の山から「パーン」という乾いた音が聞こえた。
夕方、BSハイビジョンでKEIRINグランプリ’03観る。史上初の連覇を成し遂げた山田裕仁ももちろん素晴らしかったが、それ以上に観る者の目を引きつけたのは復活した吉岡稔真の猛スパートだった。最終周の3角(っていう表現が正しいかどうか知りませんが)になっても後方から上がれず、「ああ、もう駄目か」と思われたその瞬間に豪脚炸裂。まさに「ひとまくり」という感じで大外からあっという間に数台を抜き去り、最後はほんのわずか、1/4輪分だけ山田に届かず。勝ってナンボの世界ではあるのだろうが、しかし優勝と同じかそれ以上に鮮烈な印象を残す、価値ある敗北というのは確かにあるのである。スペシャルウィークがハナ差グラスワンダーに届かなかった有馬記念を思い出した。
藤原帰一著『「正しい戦争」は本当にあるのか』(ロッキング・オン)読了。昨日の新幹線の車内と、2日間で一気に読み切った。これはいい本だと思った。藤原さんらしい、誠実な知的作業と丁寧な説明。重要で突き詰めた内容だけれども、世界史・国際政治に関して高校生程度の知識があれば完全に理解することができるだろう。平和主義は決して空想的なものではないし、いわゆる「リアリズム」が本当に現実を見据えているとは限らない。そして、国際政治において進むべき道がわからない時、大切なのはイデオロギーや感情ではなく、根気強い論理と努力の積み重ねこそが必要なのである。「戦争の年」だった2003年の最後、この本に出会えて本当に良かったと思う。
夕飯は牡蠣の蒸したやつ2回目と、牡蠣のキムチ鍋、それに今日届いた寒ぶりの刺身。ビールと焼酎でまたしても早い時間にダウン。
12月29日(月)
結局サイトの更新をしているうちに時計は午前4時を回り、2時間半睡眠で家を出発。東京駅から「のぞみ」で広島へ、広島でビールにたこ天にかき弁当の極楽昼食をとってから「こだま」に乗り換え、厚狭駅まで。そこから車で30分、美祢市街から山3つほど越えたところにある父方の家に到着。所要時間は6時間半くらいだったかな?ま〜、相変わらず山奥だこと。
知り合いが毎年送ってくれる牡蠣が今年も百個ほど(笑)届いていたので、年内の夕食は牡蠣づくしである。本日は生で剥いたものをおろしポン酢に漬けて食べる。新鮮なのでそのままでもうまいのだけれど、こうして食べると臭みが全然なくなっていくらでも食べられそうである。あと、いくつかを酒蒸しにして食べる。身がプリプリしてましたな。ビール大瓶2本に焼酎数杯、睡眠不足も重なって9時前にもう爆睡。
昼間は新宿でメシと買い物。大戸屋、高島屋、GAP、ウエンディーズ、4℃、伊勢丹等を回る。GAPの異様な混みようはいったい何だったんだろう。冗談抜きにレジだけで30分以上待たされそうな。
夕方、ビデオでピーター・ジャクソン監督『光と闇の伝説 コリン・マッケンジー』観る。「世界最初の長編映画作家で最初のトーキー発明者」コリン・マッケンジーの生涯を追ったドキュメンタリー……と見せかけたフィクション。よく見たらエピソード(フィルムの材料にするために卵数千個盗む話とか山奥の超巨大なセットの遺跡とか)が嘘くさく、また肝心の長編がカンフー映画(笑)だったりするのでフェイクだとわかるのだけれど、筋立ては非常によくできており、予備知識なく観たら本当の話と思いこんでしまうかもしれない。そこら辺の微妙さ、くそ真面目なジャクソンの演技(笑)がこの映画の勝因だと思う。完全にフィクションとして観てもちょっと泣けそうなストーリーだし。
夕飯は赤坂の「じゃんがららあめん」。最近新人店員が何人か入ったようで、昔からの店員さんは指導におおわらわである。麺をすすっているこちらも気が気でなかったりする。
夜中、スカパーでプレミアシップ。ミドルズブラ 0−1 マンチェスター・U。主審の判定に不服な選手たちが頭に血を上らせまくりで、場内フラストレーションの固まりみたいになってしまった。こういう試合は観ていてあまり気持ちがよくないものだ。ファーガソン監督が激高する選手たちに「いいから、下がれ!」と指示したのはさすがだったが、よく考えたら彼もしばしば暴言で退席させられたりするくせにな(笑)。
有馬記念(G1)は「中央競馬ダイジェスト」で観た。もちろん勝ったシンボリクリスエス(とペリエ)が主役なんだけど、レース自体は典型的な「豊が豊らしく乗るがゆえにビシッとレースが締まって馬券も面白くなる」パターンだった。あの4角先頭こそが彼の素晴らしいところなんだよね。
今年最後の観戦記(12/20天皇杯4回戦)をUP。
といったところで、明日から新年2日まで山口に帰省するので、2003年の更新はこれで終わりです。まあ今年も色々ありましたが、来年もそれ以上に色々あるといいなあと思います(笑)。また来年、お会いしましょう。よいお年を。
12月27日(土)
夜、新橋で高校関係の友人たちと忘年会。まずはビールを3杯ほど飲んだ後、「膳丸」で湯豆腐に寒ぶり刺、つくねといった料理を肴に焼酎をちびちびと。寒ぶりは季節ものだけにやはりうまかった。焼酎はボトルで最初米を、次に黒糖のを、そんで芋を頼んだんだが、僕の舌ではぜ〜んぜん違いがわからないね。
二次会は駅前の(名前は忘れた)メニュー豊富な居酒屋で。もう一回ビールに戻って馬刺にうな肝、あん肝に生ガキ。けっこう酔っぱらってアクティブスイッチが入ってしまい(笑)、講談社・サンケイスポーツ(もちろんあの話ね)とホンダ(サッカーの事ではない)への批判を語り続ける。周りは迷惑だったろうな。
帰りのタクシー、六本木ヒルズの脇を通った時に「港区の客は近距離の人が多くてタクシーにとっては金にならない」という話題になったのだが、途中から運転手さんが「あたしら下々のものは……」とやたら卑屈な物言いになってしまったのには閉口。この世の中に下も上もあるもんかよ、と叫びそうになった。
12月26日(金)
今年の仕事は今日で終わり。つーことで仕事仲間と打ち上げをしようと思ったのだが、仕事納めの日の新宿なんて飛び込みで入れる店がそうそうあるわけなく、あえなく難民化。居酒屋を数軒回って断られたあげく、仕方なく「東明苑」で焼肉。ここも普通にうまいと思うんだが、なぜかいつも空いているんだよなあ。確かに愛想はゼロに近いが。
「北の家族」で2次会。このコースはいつぞや失踪して立川で目覚めた時と同じだが、今回はビールのみに徹したおかげで最後まで意識があった。よかった(笑)。
夜中、スカパーでプレミアシップ。マンチェスター・U 3−2 エバートン。試合日程の詰まる時期だけにユナイテッドは2軍編成だったのだけれど、クリスティアーノ・ロナウドのプレーだけでも十分観る価値のある試合だった。魅力あるよね、あのドリブル。突破して一対一に持ち込んで、またいで流れてまたいでまたいで抜き去って……全盛期のカズのドリブルをさらにシャープにしたような感じ。今の長所に加えてシュートや逆サイドからのクロスへ飛び込む動きなどを向上させれば、ギグスクラスに達することのできる選手だと思う。
Jリーグは再来年から1シーズン制に移行する方針を固めたようだが、しごく結構な事だと思う。これで「年間勝点1位でもノンタイトル」のチームはなくなるし、カップ戦との差別化を図ることもできるだろう。あと、J1が18チームに増えるのも、サポーター的には試合数が増えて嬉しい。心配なのはJ2が保つか(目論見通りチーム数が増えるか)ということと、シーズン自体が冬へ移動されてしまうのではないかいうこと。選手は大変だろうけど、やっぱりビールのうまい季節に試合が観たいんだよね。
12月25日(木)
東京、今野泰幸獲得。とりあえずガッツポーズ!いや、チームにフィットするかどうかなんてのはやってみなきゃわからない部分もあるわけで、まだあんまりはしゃいじゃいけないとは思うんだけどね……とはいえ、FC東京史上未だかつてこれほどまでに望まれた移籍があっただろうか(いや、ない)。ファン・サポーターにとってはまさに最高のクリスマスプレゼントですな。石川、茂庭、阿部、規郎らとともに、FC東京を支えるのみならず、日本を代表する選手になってほしいと思う(きっとなってくれるだろう)。
昨日届いたファンクラブ通信を読む。この1年で、クラブにとって村林さんの存在がまたでっかくなったように思えるのだな、今回のコラムを読んでも。アマラオはFC東京のことをよく「ファミリー」と呼んだりしたけど、だとすっと村林さんがお父さんでアマラオが長兄ということになるのかな?そして今、ずっと皆が頼りにして愛してきた長兄が家を出て行ってしまったのだけれど、お父さんはまだまだ奮闘して家を大きくしようとしている、と。となるとここで必要なのは、次男以下が頑張って家の屋台骨を支える存在になることだよね。さて、次男は誰だ。
あと、村林さんのコラム内でけっこう具体的な数字も挙げてクラブの財政事情が書いてあったけど、もっと前に言ってればチケット値上げについてはほとんど反対も出なかったんじゃないかな(それでもバックスタンド指定席化は時期尚早だと思いますが)。なるほど、入場料収入を倍にしなければレッズには追いつけんですか。ふむ。
『Number』592号読む。原監督の「サッカーで生きていけるって最高だなあ」と題されたインタビュー、これが我々にとっても最高(笑)。「『ああ、サッカーっていいよね』」「この世界で生きていけるって最高だなあと」「僕には野心がある」「色をどう伸ばしていくか。それがクラブの存在価値を高める」「俺の色はハッタリ(笑)」「「ウチのは教師で、だから『大丈夫、私が食べさせてあげるから』」「『じゃあ、俺、家事やるわ』って、俺が掃除したり、洗濯したり、食事作ったり」「俺は日々、選手と一緒に『へったくそ』とか言いながらやっている方が楽しい」……いいぞ、俺たちの原博実(と奥さん)!!つくづく、人柄なんだと思う。日々、彼のカエルジャンプが見られる幸せよ。
ちなみに今号、なぜか僕が日立台の事件についてコラムを書いてたりするんだが(笑)、まあ興味があったら読んでみてください。あ、ちなみに、新聞記事風になってますが、見出しのところは僕がつけたわけではありません。
午後、仕事を休んで鮫洲の運転免許試験場で免許の再交付手続き。10月末に財布ごとなくして、結局見つからなかったのだ。手続き自体は1時間足らずで済んだのだが、窓口の対応がまあいかにもケーサツというか何というか…。「今どき普通の役所でもねえぞ、そんな横柄な対応」って感じの人が一部いた。母親がトイレに行く間赤ちゃんの面倒を見てくれる親切な婦警さんとかもいて全体としては別に悪くなかったんだけど、1人ダメなのがいると周りともどもイメージが悪くなってしまうので他の職員が気の毒である。
夜、DVDでクリス・マルケル監督『ラ・ジュテ』観る。ヌーヴェル・ヴァーグのSF映画というと真っ先にゴダールの『アルファヴィル』が思い浮かぶわけだが、あちらが饒舌な語り口(それゆえチャチさを隠しきれない)のに対し、こちらは一切の無駄を省いた超質実剛健路線。何しろ上映時間たったの30分。台詞はなく、「動き」もなく、スチールとナレーションだけで全てを語りきってしまうのだ。それでも大作映画に全く劣らぬ劇的なストーリー展開と、全編を通じた緊張感。音楽の使い方も最高。山椒は小粒でぴりりと辛い、という感じの傑作。
12月23日(火)
昼間は、横浜マリノスが鹿島にボコボコにされているのを時々見ながら部屋の大掃除。
夜、鶏の脚にかぶりつきながらNHK−BSで天皇杯準々決勝。清水エスパルス 0−0(Ex 1−0) ジェフ市原。サイドアタッカー(村井や坂本)がいくら頑張って崩しても、真ん中で決めてくれる人(崔)がいなければどうにもならないという典型的な試合。決勝Vゴールを叩きこんだのは平松だが、相変わらず面白いやつである。顔もプレーも(笑)。ああいうスタミナがあって機動力の高い選手が延長で積極的に仕掛けてくると、もうそれだけで相手方は痺れてしまう。
12月22日(月)
天皇杯が終わった(我々にとってはね)週明け。FC東京より続々と移籍の発表。アマラオ、喜名、尾亦、ルーカス。
アマラオは、希望通りの移籍先なんだろう、多分。昇格を狙う(狙える戦力があるかどうか疑問ではあるが)J2チームで東京からあまり遠くないところ、という。J1だったら複雑な心境になったかもしれんけど、こうなったからにはとにかく頑張ってほしいと思う。何回かそっと見に行くかな…。同様の心境の人は多いだろうけど、(まさかとは思うが)青赤マフラー付けていったり「ウチのもん」的発言を大声でしたり、湘南サポーターの方々に失礼なことはしないように。
喜名は、出場機会を求めてということか。ただ、まだ東京に必要な選手だと思うんだよな…。あれだけ「前の見える」選手は貴重だし、今季阿部以外ではなかなか選手交代でリズムを変えることができず、「喜名がいれば」と思ったことも何回かはあった。もう梶山がバリバリやれるという目論見なのかもしれないが。
ルーカスについては、こういうこと(12/22の記述)を書いている人がいてドキッとさせられた。おお、俺そのファウル覚えてるよ。俊輔が跳んだ時に襟かなんか引っ張ってこかしたんだよな。あれがルーカスか。あの時自分も非常に憤慨したので、武藤さんの言うことはよくわかる。ただ、東京の今までの外国人選手獲得を見ていると、人格的にアカンやつはまずとらないであろうと推察できるので、今のルーカスがどうなっているのかしばらくは見守りたいというのが僕の立場かな。背番号11は阿部か戸田か規郎に付けてほしいけどね。