10月10日(金)

 午前2時半まで仕事。そろそろ意識がもーろーとしてきたような(笑)。

 

 夜中、録画でラグビーW杯開幕戦。オーストラリア 24−8 アルゼンチン。防御には定評のある両チームだけに、最初から最後まで絶え間なく「スペースを埋める戦い」が展開されて締まったゲームになった(ので、ずっと画面を見続けていると眠くもなった(笑))。アルゼンチンのDFはトップクラスに全くひけをとらない力を持っているようだが、アタッキングの巧拙により勝敗が分かれる形になった。アルゼンチンの攻撃はいかにも工夫がなく(あったとしても目に見えるほどの効果はなく)、一方オーストラリアは前回のような「オートマティズム」は陰を潜めてより個人のフレアを生かそうとするラグビーになっており、アルゼンチンの粘りに苦労しながらも要所で巧みなつなぎ・フォローからトライを奪った。豪州くらいになると、「守って粘って」だけじゃアップセットは難しいということなのだろう。

 前回大会に比べると個人的にも世間的にも(笑)事前情報が少なめで、観戦しつつカンを取り戻さなければならないのがちと面倒くさい。


10月9日(木)

 午前1時半まで仕事。うーむ。

 

 夜中、録画で記念すべきFC東京所属選手初キャップ獲得試合を観る。チュニジア代表 0−1 日本代表。チュニジアはなかなかいいサッカーをするチームだった。前々からガンガンプレスをかけてくる守備に、きちんとフォローの沸いてくる攻撃。ルメールのチーム作りがそれなりに進んでいるのだろう、決して弱いチームには見えなかったし、内容的には日本に対して互角以上だったと思う(だからホームチームとしてはさぞかし悔しかったろうね)。その相手にアウェイで勝つことができたのは、日本代表にとっては大きな成果と言えるのではないか。まあ、「どちらかと言えば個で戦ってしまっている」と久保田アナに指摘されるまでもなく、相変わらず選手同士の自発的コンビネーションの積み重ねでチームが構成されている様子ではあったが。

 茂庭はやっぱりコンディションがあまり良くなかったのではないか。動きにキレがなかったし、序盤は抜かれてピンチを招く場面もあった。だが、前半途中でフェイスガードを外してからはグッとよくなったと思うし、あの痛がりの(はずの)モニが「こんちくしょうめ!」って感じでガードをグイッと引き上げたシーンには大いに燃えた。コンビを組んだのが中澤(茂庭が前に出てコースを塞ぐ場面が多く、そこで相手が上げるクロスは彼が全て頭ではじき返してくれた)だったのも幸運だし、クリア気味とはいえアシストも記録できたし、まずは順調なスタートを切ることができた。

 加地の方も、大いに存在感をアピールすることができた。攻撃に関するセンスの良さ・能力の高さを改めて見せつけてくれたと思う。前半のファーストシュートも良かったし、後半半ばのスルーパスに抜け出たシーンなんて、もしかするとこの試合で一番鮮やかな攻撃プレーだったんじゃないか。前に上がれるとやっぱりスゴイよね。左の三浦アツも自重してバランスに気をつかって、それでもボールはそれなりに持って、加地−三浦の組み合わせは「レギュラー」山田−三都主よりはずっといいんじゃないだろうか。ま、序盤スコンとドリブルで抜かれる「加地らしい」場面が2回ほどあったが、そこは中田と中澤がカバーしてくれたし、攻撃への貢献と差し引きで考えれば多分(笑)プラスだろう。

 他の日本選手に関しては、攻撃の方も割と僕の好みの選手が揃っていて、それでいてソコソコ結果を残せたのは嬉しいことだ。中田のボールを引き出して展開する能力はやっぱりすごいし、鈴木隆行に柳沢・小野といったあたりも自分の特長は見せられたんじゃないだろうか。まあ、僕個人としては、CBは宮本・坪井にあと松田、SBは新井場と市川、中盤の底に遠藤やっとと明神、FWに高原・黒部あたりを加えて色々組み合わせを試してみるのがいいんじゃないかと思っている。あとは、もうしばらくしてからよりシビアに戦える監督を連れてくることかな(笑)。


10月8日(水)

 午前1時過ぎまで仕事。まだキツい日が続く。

 黒沢清・篠崎誠の対談集『恐怖の映画史』(青土社)読了。ホラー映画の歴史を追った前半部分ももちろん興味深かったけど(今、紹介された作品を観る暇がないのが残念だ)、個々の作品の技術論や黒沢監督自身の作品への言及が多くなる後半部分はもう面白くて面白くて…。『白い肌に狂う牙』、スッゲー観たくなったんですけど、どっかの上映会でやったりとかしないのかな?「エレベーター」と「渦巻」のシーン、みてーよー!!


10月7日(火)

 最近、加地・そして茂庭の招集が決まってから、ここの日記が妙に面白い。ホント、おかあさんの心境になってるみたいだね(「おがん」さんが「おかん」っつーことで(笑))。

 しっかし、確かに加地も茂庭も呼ばれたのが直前(しかもモニは怪我だらけ)で、いきなり先発なんかで使われたら素直に喜べないというか、「恥ずかしい思い・辛い思いをしないといいんだけどねえ」とか心配になっちゃうよね。ましてや監督がジーコだからねえ。どうなっちゃうんだろう。


10月6日(月)

 朝にボーッとワイドショーなんつーものを眺めたりしていると、マスコミさんたちは道路公団の藤井総裁更迭問題とやらで大騒ぎのようである。何つーか、ここまで来ると笑い事ではないというか、どうしてみなここまで簡単に自民党(ないし小泉政権)の情報操作に乗っかってしまうのか、深刻に考え込んでしまうね。「たかが」あんなオッサン1人の首切ることをさも大事のように演出したり、それを鵜呑みにして取り上げたりするのはおかしいだろう。そんなに今のままの「面白おかしい、でも害も大きい」永田町政治が続いてほしいかね。


10月5日(日)

 祝!茂庭照幸日本代表初選出!!いや〜、ついに来ましたか!昨夜けんとさんともちょっと話したんだけど、彼は今季(まだ数試合残ってるけど)を通じてFC東京で最も成長した選手。昨日の試合でもほぼ完璧な出来だったし、「これは少なくとも秋田よりは上だろう」と思っていたのだけれど、まさかこれほど早く呼ばれるとは。何だ、コインブラよ、けっこうちゃんと見てるじゃないか(意地悪な見方をすると、鹿島戦で活躍すると彼の目に留まるってことか(笑)?)。

 夜、スカパーでプレミアシップ。ミドルズブラ 1−2 チェルシー。後半始まってミドルズブラが追いついてからの30分くらいは「メンディエタ、覚醒!」って感じで、メンディエタがある意味「らしからぬ」王様ぶりを発揮、パスでクロスでドリブルでチェルシーを土俵際まで追いつめてあと一歩。が、最後の最後で、クレスポの決定力が全てをひっくり返してしまった。試合の流れが移ろう中で両チームの至高の才能が輝きを見せた、まことに面白い試合だったと思う。アナウンサーがうまければもっと良かったのに(笑)。


10月4日(土)

 午後、東京スタジアムで鹿狩り大会(笑)。FC東京 −1 鹿島アントラーズ。試合としては壊れたというか崩れた(審判と鹿島が)というか、まあ感想に困る試合ではあったが、しかし見所は色々あった。とにかく鹿島相手に5点とったんだから、痛快極まりなかったのは確かだ(笑)。

 今日は「ブラジルDay」。恒例のカーニバル隊も出ました。2階席から見るとおねいちゃんたちのコスチューム姿が小さくしか見えないので残念ではあるのだが、しかし間近で見ると「え、これは…」なんてことにもなりかねんのでま、いっか(笑)。バック1階席の前の方は少年サッカーチームのちびっ子諸君が占めていたようだが、まあ早くから免疫つけておくのも悪くないというか…。

 観戦記は、こちら

 

 夕方、新宿西口へ出て飲み会。参加メンバーは「東なめ」のけんとさん、「東京中華」のミネさん、「KOGUMA RECORD」のビワコビッチさんと更新係さん、「LSF」のkojiさん、「Mendozaのページ」のMendozaさん、そして僕であった。Mendozaさん以外初対面だったのだが、「誰か1人くらい東京グッズ身につけてるだろ」と思って待ち合わせ場所に行ったら、誰も何もつけてなかったのでちょっと焦った(笑)。ミネさんとけんとさんには「もっといかつい人かと思ってました」と言われる。前にMakoPさんにも「もっと恰幅がいいかと…」とか言われたし、そんな感じですか、僕の文章(「いかつい」「恰幅がいい」文章ってどんなだ(笑))。「よく飲んでるね〜」とも言われる。いやー、全くその通りです、ハイ。

 まずは「蔵の桜」で飲む。うん、なかなか面白い話がいくつも聞けてよかった。特に東京ガスサポーター誕生の経緯みたいなのは「ほぉぉ〜」って感じだったな。もうちょっと今日の試合の事とか、あとハラヒロミ論とか「FC東京にはこういうサッカーをしてほしい!」とか色々としてみたい話もあったけれども、気がつけばもう閉店になっていた。時間不足だったな。またやりましょう、是非。

 けんとさんとミネさんと3人でうどんをすすった後、パレットビルの「魚民」でまた4時半くらいまで飲む。ある意味、僕とかは何のしがらみもない分気楽でいいのかもしれんなあ、と思う。最後の2時間くらい寝てしまったのが残念。


10月3日(金)

 夜中、スカパーでチャンピオンズリーグ。ガラタサライ 1−2 レアル・ソシエダ(”ラ・レアル”)。スカパーでリーガ・エスパニョーラをやらなくなってしまったのでCLでしか見れなくなってしまったが、相変わらずコバセビッチ−ニハトのコンビは絶品だ。対象性の美、とでも言おうか。中央で重厚そうに構えてボールをさばき、ゴール前で無類の強さを見せるコバセビッチと、右へ左へ軽快に走り回り、ペナルティボックス周辺スピードとテクニックでぶっちぎるニハト。あまり表情を変えないコバセビッチと、喜怒哀楽むき出しオーバーアクション全開のニハト。この試合の先取点も、中央でコバセビッチがはたいてニハトがサイド突破、えぐってゴール前に戻したパスを走り込んだコバセビッチが押し込んだものだった。駆け寄って抱き合う2人。完全にお互いの個性を理解し尽くしたコンビ・プレー。この至高の2トップが今年も見られるのは限りない喜びだ。

 

 今週号のNumberのタイトルは、『神様、日本ラグビーに「奇跡」を』。見た瞬間、笑おうとした顔がすぐにひきつった。うーむ、とうとう奇跡を願わなきゃならんとこまで来ましたか。でも、ちょっとまだ早くないっすかね。というか、そう簡単に神を持ち出しちゃいかんだろ。

 ラグビー日本代表にとって知名度・人気その他の点で不利なのは、W杯創設当時からさほどの苦労もなく(第2回除く)出場できているおかげで、「決戦」と呼ぶべき戦いがない(というか、それを絞りづらい)ことだ。サッカーには国立やドーハやジョホールバルがあった。でもジャパンにそれに類するものは…残念ながら、ない。今回にしても、4つ戦う相手のどれが一番リキを入れるべき試合なのか見えづらいのが辛いよね、色々な意味で。だから「奇跡を」なんつったって、いったいどこで奇跡が起きればいいのやらと思わないでもない。「神頼みでもいいから、とにかく全敗を避けたい」という意味でなら、ちょっとそれはチンケな話だよね。

 これは誰のせいでもないとは思うんだけど、せめてスコットランド戦が最後にあればなあ、と思う。フランスに負けて、フィジーにまぐれで勝って、アメリカに接戦で勝って、スコットランドと決勝トーナメント進出をかけて「決戦」……これは最高に燃えるシチュエーションだろう。思わず速攻でチケットを勝って飛行機に飛び乗ってしまう輩も出るかもしれない(僕とか)。まあ、現実的にはやっぱり目標は1勝でしかないのだけれど、まずは神様に願うほどに「夢を見られる」シチュエーションに持ち込んでほしいところではある。

 ちなみに僕が人前であからさまに神の名を出して「勝たせてくれ!」と叫んだのは、97年ジョホールバルでのフランスW杯アジア第3代表決定戦の前、ただ一度だけです。


10月2日(木)

 朝、仕事場に行く途中で新宿西口地下のイベントスペースに立ち寄り、東京都の「青少年からの人権メッセージパネル展」を眺める。さほど感心があるわけでもないのだが、この催しには石川直宏のメッセージも展示してあるのだ。ま、実際どういう事が書いてあるのかは皆さんの目で確かめてほしいけど、しかしこの手のイベントの効果はともかくとして、都知事(これはこれで石原らしい内容ではあったが)や東京法務局長の説教くさい(エラそうな)メッセージに比べて我らがナオヒロ君はずっと良いことを言っていると思った。ひいき目抜きに、マジで。弱ったり悩んだりしている人に対して「立派になれ」「我慢しろ」とか言ったって何の意味もないだろうし、そういう場合はやさしい視点をなげかけながらうなづいてあげるのが一番だと僕は思う。そういう感覚にかなうメッセージだった。

 朝と夜中に分けて、録画でチャンピオンズリーグ。ポルト 1−3 レアル・マドリー。試合を決めたのはジダン。DFの膝直撃による大流血にも驚かされたが、その前の逆転ゴールを生んだドリブル、あれははいったい何なんですかね。羽毛のように柔らかいボールタッチと流れるような身のこなし。体つきは無骨なのにねえ。他の選手では、ソラリの切れ味鋭いゴール前への飛び出し(ヒロミの理想からすれば、戸田にこれをやってほしいんだろうな)とロベカルの相変わらずの好調ぶりが目立った。ポルトも最初はいいサッカーをしてたんだけど、クロスの精度の低さが追加点を奪えなかった要因か。CBに不安を抱えるマドリーを倒すには、速いクロスをDFライン中央目がけて入れるのが一番なんだけどね。


10月1日(水)

 夜中、録画でチャンピオンズリーグ。デポルティーボ 2−0 PSV。昨年までCLをあまり観ていなかったので正直言って各リーグの全般的な力量とかよくわからないのだが、しかしこの試合結果(点差以上のデポル完勝)にはけっこう愕然とした。先日のPSV×ユトレヒトなんか、観ていたら「PSV強し!」って唸らされたもんだけどね。PSVホームでもこんな感じだったら、チャンピオンズカップをチャンピオンズリーグに拡大したUEFAの気持ちがわかってしまうような。もっと頑張れオランダ勢。あと、パク・チソンはまた成長している感じで、早くオランダより大きなリーグに行った方がいいんじゃないかと思った。


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