7月31日(木)

 夜、西新宿の「鳥善」で飲む。一緒に飲んでいた中に「家に石鹸がない」という男がいて、「じゃあシャワー浴びる時何で体洗うのよ」と聞いたら「水圧」との答え。うーむ。ちなみに梅雨の季節にソイツの布団(もちろん万年床)を上げると、「ピリピリ」と音がしてはがれ、床には布団の形に青い天然のカーペット(笑)が広がっているそうな。

 19時半頃から23時過ぎまで飲んだ、らしいのだが、後半は激睡していたので覚えていない。


7月30日(水)

 『Number』581号「虎に、酔う。」読む。阪神ナインの年俸査定企画、ダンカンの文章がすごくいい。あくまで愛のある視点で、個々の選手のキャラを大事にして。一方、その横に載っている木村政雄とかいうプロデューサー(巨人ファン)の文章は不愉快極まりなかった。今年の阪神が気にくわないのは別に彼の勝手だけどさ、「吉本新喜劇に出演させたい選手はいますか?」って、芸人と野球選手を一緒にすんな、このタコ。「阪神」というと「弱い」「お笑い」というイメージしか思い浮かばず、一旦タイガースがそこから抜け出すや見苦しい反応しか示せないのは巨人ファン特有の病理だな。


7月29日(火)

 夜、夕飯を食いながらNHK−BSで阪神×横浜を観る。横浜3点リードの8回表、代打で鈴木が出てきたのにはちょっと驚いた(先発伊良部との相性が悪いという理由だけでスタメン落ちらしい)が、それに対して阪神が左腕吉野を出したところで山下監督がさらに代打を告げたのにはびっくり仰天。だってさ、いくら左対左ったって、鈴木だよ!鈴木尚典だよ!!横浜のチーム事情はよくわからないが、あんな中軸としてのプライドも何もあったもんじゃない使い方をして、先々強いチームができるのだろうか?何やっても「大ちゃんだから」で許される訳でもなかろう。まあ、余計なお世話ですが(笑)。

 『映画秘宝』9月号読む。今回から付いた付録のDVD、予告編何十編と入っていて、これだけで千円くらいの価値がありそうな。1時間半でお腹いっぱい。『キル・ビル』は楽しみだ。


7月28日(月)

 NHK−BSで大リーグ中継観る。ダイヤモンドバックス 0−1 ドジャース。球は遅いわコントロールはないわテンポは悪いわと、端から見ると「いつまで持つやら」とハラハラするのだが、しかし結局は「なぜか」押さえてしまういかにも野茂的なピッチング。もし野茂が阪神にいたら、星野監督は1日で血圧上昇→ダウンだろうな(笑)。

 安彦良和著『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』5巻(角川書店)読了。マンガ版でシャアを(本来の)不敵きわまる男として描いている安彦先生は「わかっている」人だなあと思う。『Z』以降の富野ガンダムの一番駄目なところって、やっぱりシャアの描き方だと思うんだよね。マザコンで女々しいシャアなんて別に見たくないっての。


7月27日(日)

 すげー頭いてー(笑)。

 

 夜、国立競技場で1stステージ東京ホーム最終戦。FC東京 1−0 京都サンガ。内容的にはしょーもない試合だったが、しかししっかり勝点3を拾ったのはエライ!特に土肥ちゃんはエラすぎ!!なんたってリーグ戦5試合連続完封!!そう、マジでポジティブに行こうぜ、「これじゃ「90分間守備サッカー」じゃねえか」なんてツッコミはなしにしてさ!!!

 今日鹿島が負けた結果、次の試合で磐田に勝って同時に崔抜きのジェフがレッズに負けたりしたら、3位が転がり込んでくることに。それはそれで実に結構なこと(「過去最高」の成績なら文句はないね、僕は)だけれども、その場合自動的に横浜が優勝しちゃうんだよなあ……。ビミョーな心境。ま、横浜は優勝に値するチームだとは思うんだけどね。

 観戦記はこちら


7月26日(土)

 この日記も含め色々とやることがたまっているので、朝から夕方まで机に向かう。

 夕方、ニュートーキョー数寄屋橋本店屋上のビヤガーデンで飲み会。30人も集まるとさすがにエライ騒ぎであった。この手の店に行っても若い頃ほど「肉!肉!!」って感じじゃなくなってるんだけど、しかし今日は食べる物が肉しかなかった(笑)。ピッチャーのビールに大量の肉(牛であれマトンであれ鳥であれ)ってのは悪酔い一直線コースなんだけどね。煙に目をしばしばさせながら飲んでるうちに、案の定頭がクラクラしてきた。

 で、二次会はどこだったか…(笑)。カラオケのある店で悪ノリしていたのは覚えているのだが。

 飲んでいる途中でiモードの速報を見て、「大分 −0 神戸」ってスコアを見てずっこけた……という話はどうでもいいが(笑)、ジェフが(いかにもジェフらしく)大事な試合で惨敗し、横浜が首位浮上。結局、ナビスコの時に感じた「もしかしたらここ10年で最も強いマリノスとなるかもしれない」という直感はどうやら正しかったらしい。監督も選手も能力・経験ともに十分だし、最終戦順当に神戸(笑)を下して横浜が優勝する可能性は高いだろう。ま、やってみなきゃわかんないけどね。


7月25日(金)

 仕事場に復帰。軽い陸酔いを起こしているのか、それとも乗り物酔い止めの影響か、1日中足元がおぼつかないというか、なんかフラフラした感じであった。19時頃に切り上げて、帰って夕食をとったらすぐ寝てしまった。

 しかし、世界水泳、世界新記録連発で100m・200mの両種目を制した北島康介は何ともスゴイ男である。100mと200mってのはピッチもストロークも全然変わってくるので、普通はどっちかで好成績をあげたらもう一方はダメなのだが。イアン・ソープの距離万能ぶりも異常だが、北島のやってのけたことは負けず劣らず驚異的だと思う。

 新聞で、「国民年金未納率4割近くに」の記事を読んでニヤリ。少子化の影響が実際に現れてくる前に、経済事情と(おそらく多くは意図的な)支払拒否によって年金制度が崩壊しつつある。これが何を意味するかというと、若い世代に対してはいちいち説教くさいくせに財政赤字垂れ流し等でツケを将来に回して平然としている「食い逃げ世代」の食い逃げがきかなくなる可能性が大きくなった、ということだろう。厚生年金や共済年金はまだ天引きという納付方法に助けられて何とか成り立っているが、しかし遅かれ早かれ信頼性低下による様々な問題に直面することになるだろう。ざまあみろ、と言いたいところだが、先々自分の利害にも関わるのだから笑ってばかりもいられないか。もう年金は統一して税方式(消費税15%くらいか?)にするしかないと思うのだがね。


7月24日(木)

 朝目が覚めたら、行きとは逆に海の色が鉛色になっていたので少しへこむ。やはり船内レストランで1食千円朝食を平らげ、あとはまただらだら大リーグとビデオ。帰りは行きに比べてけっこう揺れたので、頭が不安定な姿勢にならないように気をつける。

 NHK−BSで大リーグ。ヤンキース 4−2 オリオールズマリナーズ 6−0 アスレティックス。松井は逆転タイムリーこそ打ったものの、打つべき球の選択を間違えているように見えた。1球目・2球目の直球ストライクを見逃してしまい、結局変化球に手を出してセカンドゴロ。ちょっと4月頃の悪い時期に戻ってきたんじゃないだろうな(ゴロ多し)。イチローも何だか全然タイミングが合ってない感じで(バントまで失敗してるし)、5打席目でようやく1本。ま、試合してんのは日本人だけじゃない(←イチロー的物言い(笑))とはいえ、やっぱり「凄い」大リーガーの中で頑張る日本人の姿があれば楽しみ2倍だし、もうみんなその味を知っちゃってるからね。がんばって下さいな。

 その後また『ガキの使い』のビデオとか『ルパン三世 カリオストロの城』のビデオとか見ているうちに、いつの間にやら東京湾内へ。実際にかかった時間はかわらない(起きている時間は帰りの方が長かった)のに、帰りの方がずっと短く感じたのは慣れのせいか。到着後、上陸したら足元がちょっとフワフワした感じだったので、おとなしく家に帰って休養。

 てな感じで、個人的な今年1番のイベント(多分)は終了。


7月23日(水)

 今日で小笠原とはお別れしなくてはならない。午前中いっぱいは、また書類仕事。さすがに午後の船を逃すわけにはいかないので、時間がなくてかなり焦った。時計とにらめっこしながら猛スピードで何とか終える。

 昼食はレストラン「チャーリーブラウン」で。2階のバルコニーで顔に当たる風が心地よい。今年は世界的な異常気象の影響なのか、例年に比べて非常に涼しいそうなのだが、我々にとっては過ごしやすくて「当たり」だったのかもしれない。まん丸く食べ応えのあるハンバーグを一気に平らげる。サービスで付けてもらったレモンのムースが最後に爽やかな風味を残してくれた。この旅はおおむね食べ物にも不満がなかったように思う。

 JAの直売所・手作りの店「パパの手」・「フリーショップまるひ」等でお土産を買い込む。パッションやドラゴンフルーツ・マンゴーといった果物系はけっこう定番なのかな?あまり食べ物の特産はない感じだが、シンプルさに惹かれて小笠原産塩を購入。あとはTシャツとかタオルとか、そんなところ。

 岸壁は、見送りの人々でごったがえしていた。上半身裸になって髪飾り等をつけて南国風の踊りを披露しているグループ(小さい子もいて愛らしかったね)もいた。記念撮影あり、横断幕あり、握手あり、尽きぬ話もあり、とにかく皆明るい表情ながら名残惜しそうでもある。我々もお世話になった人達と記念撮影をしてから乗船。そして出航。「また来いよー」との声が飛ぶ。いやあ、こういうの弱いんだよね、俺。孤島特有の生活条件ゆえに、小笠原のスケジュールはおが丸を中心に回っている(お店なんかも「おが丸入港前日は休み」という所が多い)。だから入港・出港が島を挙げてのイベントということになってもそれは当たり前なのかもしれない。でも、それを頭に入れた上でなお、目の前にある人と人とのエモーショナルなやりとりにはちょっと感激するのであった。

 その後おが丸は一路東京目指して進むわけだが、ダイビング船やら何やら数艘が両脇を併走してくる。「どこまで来るのか」と見ていたら、湾を出て、かなりの沖合までついてくる。そして、何とそこで各船に乗っている人々が次々と海へ飛び込んだ!!恒例のセレモニーらしいけど、あんな所でおが丸の作る波に呑まれて、あの人たちは大丈夫なんだろうか(笑)

 

 小笠原という場所についての感想。何だかひたすら絶賛してしまったようだが、実際数日滞在する人間にとっては全くもって素晴らしい環境であったように思う。仕事で行ったくせについリラックスして楽しんでしまった。もちろん、小笠原もリゾート地としての明るい面ばかりではない。ビジターセンターに展示してあったような強制疎開等の「暗い」歴史もあるし、内地と隔絶されているがゆえの不便な点はこれからもずっと残るだろう。「小笠原に住んでもいいか」とたずねられたら、答えに窮するに違いない(自然が苦手(笑)な性格なので、まあ無理かな)。ただ、そういう諸々の面が合わさって「小笠原」という一つの世界を構成しているのであり、その全体としての魅力が多くの人を惹きつけてやまないのだとは思う。だから、例えば自然を犠牲にしてまで空港作ったりとか、高速船で中途半端に移動時間を削ったりすることは、それはそれで便利になるかもしれないけれども、一方で異世界としての小笠原の魅力が殺がれるリスクも重く受け止めなければならないだろう。よそ者の目から見ると、今のままでとっておくべきだと思うんだけどね。まあ、とにかく貴重な体験でした。

 

 夜、ビデオでスティーブン・スピルバーグ監督『マイノリティ・リポート』観る。基本的には閉塞感のある設定・スリリングな物語展開なのだが、いかにもスピルバーグらしいというか、冗談とも本気ともつかぬ場面が多々出てくるので反応に困ってしまう。「スパイダー」が主人公(トム・クルーズ)を追いつめる際の隣近所のドタバタとか、仮想現実体験の店の様子とか、極めつけは主人公が義眼手術で摘出した自分の目玉を網膜認識機の前でうっかり落としてしまい、転がる目玉を懸命に追いかける(そしてそれが、排水溝に落ちかかったところで間一髪(というか血管1本の差で(笑))止まる)シーンなんかがそうだ。『インディ・ジョーンズ』じゃないんだからさ(笑)。ラストもああ都合良く「メデタシ」っぽい感じで済ませていいものなのかどうか。フィリップ・K・ディック的な部分を思い切り捨てているのが効を奏してか、エンターテイメント作品としては十分合格点の仕上がりに達しているとは思うけれども。


7月22日(火)

 午前中から夕方までひたすら書類仕事。これをやりに来たとはいえ、昨日までとはえらい落差ではある。足を組み直したりしているうちにひどく日焼けしているヒザを何度か机にぶつけ、思わず悲鳴を上げた。

 夜、島の人達に居酒屋「一遊」で送別会をしてもらう。島の魚が何品か出されてましたが……うん、フツーに美味しかった(特に鰹)けど、北の方に比べるとやっぱり少し味は落ちるような気がした。ウミガメの刺身と煮込みなんてのも一口ずつ試してみたが、二口目を食べようとは思わなかった(笑)。他に食べ物色々あるんだから何も観光資源を食べてしまわなくても、というか。一番うまかったのは島ずしかな。

 2軒目はまた「Bonina」。屋外の席についてグラスを傾け始めたあたりまでは覚えているのだが……。焼酎が効いた。いつの間にか宿へ遁走(笑)。


7月21日(月)

 今日は船に乗せてもらい、島を一周。出かけに島内随一のよろず屋「フリーショップまるひ」で麦わら帽子を購入した。もうお肌に気を遣う年頃ですから(笑)。

 で、朝9時頃港を出て16時くらいまで回っていたのだが、これがなんとも貴重な体験となった。港を出てすぐの所にイルカの群れはいるし(海の中で見たら、顔の1mくらい前を悠々泳いでやんの)、ウミガメは優雅に船の横を通過するし、マンタ(影しか見えなかったけど)までいるし、巨大なミズダコは捕まえられるし、海中公園で餌を投げ込んだら魚(巨大なブダイ含む)が何十匹と集まってくるし。ここでしばらく暮らしていたら、水族館なんてアホらしくて行けなくなるかもしれない。

 途中、入島が厳しく制限されている南島にも上陸させてもらった。他島の植物の種等持ち込まぬよう、靴の裏を丁寧に洗ってから入る(もちろん船に戻る際も)。真っ白な砂、ウミガメの産卵跡、ここにしかいない貝や植物、穴に潜むオナガミズナギドリ、「サメ池」でおとなしく眠っているサメたち。不思議な場所だ。「ウミガメは本能的にその年の台風の規模を予測し、大きな台風が来る年には(波にさらわれぬよう)高い場所に卵を産む」という話に唸らされる。

 海の色も、時にマリンブルー、時に鮮やかな青、そして紺碧。場所によっても、時間によっても、日の差し方によっても変わってくるのだ。その下に広がるのも岩場であったり、珊瑚であったり、真っ白な砂地であったり。色んな海の顔が見られるのがまた楽し。

 小笠原も一時期空港問題でもめていたが、こうして島の外周を見る限り「一体どこに作るというのか?」と首を捻ってしまう。平地なんてどこにもない島々である。滑走路を造ろうとすれば、おそらく山の一つも崩さねばなるまい。となるとそこから島全体を覆う赤土が流れ出して……無理だろ、やっぱり。

 

 夜、大村海岸で星を見る。今日は昨日より雲が少なく、流れ星もいくつか見えた。東の空に輝くひときわ明るい星が気になったが、後で聞いたら火星とのこと。海岸の端っこのテーブル・ベンチに仕事仲間と4人で座っていたら、足下でガサゴソ動くものが。懐中電灯で照らしてみると、体長10cm以上あろうかというオオヤドカリだった。その時は「すげー!でけー!!」と盛り上がっていたのだが、後で調べてみたらどうも天然記念物らしい(笑)。変なイタズラしないで良かった。


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