6月10日(火)

 今日でまた1つ歳をとってしまった。とうとう三十路まで王手、チェックメイト、リーチ(笑)である。


6月9日(月)

 夜、仕事をしていたら、メールでビッグニュースが飛び込んで来た。なんと、我らの守護神、子供に人気の超合金ロボ(笑)こと土肥洋一選手が日本代表に招集された!僕はこの時以来密かに熱烈な土肥ちゃん主義者であるので、代表が弱かろうと日本人を見下ろしたオッサンが監督だろうとそのボスたるキャプテンとやらが血迷った発言をしていようと、これはもう応援するしかないのである。問題は、ジーコのオッサンが土肥ちゃんを使ってくれるかどうかだが……無理かな(笑)。

 

 ビデオで、本多猪四郎監督『空の大怪獣 ラドン』。最初に炭坑の奥でメガヌロンという巨大ヤゴが一暴れして、そいつを退治したと思ったらさらに奥からメガヌロンを餌とする大恐竜ラドンが飛び出してくる、という凝った構成。にも関わらず(それがむしろ災いして?)途中までは展開が遅く、タルくってしょうがなかったのだが、しかし「主役」ラドンが飛び出してからはなかなかのスペクタクル。飛行機雲を引いて超音速で飛ぶ姿や市街地上空を通過して街が崩壊するシーン、そして阿蘇山大爆発。円谷英二はさすが天才だと思った。
 しかし、よくよく考えてみればラドンもかわいそうな生き物ではある。「何にも悪いことしてないじゃん!」みたいな。ビルを壊すのも別に壊そうとしているわけではなくて意図せぬ衝撃波のせいだし、むしろメガヌロンという害虫を駆除してくれているくらいだし。ラスト、噴火した阿蘇山の溶岩につがいのラドンが次々に呑み込まれていく場面はあまりにもの悲しく、涙なしに見ることはできない


6月8日(日)

 朝(というか昼)目が覚めたら、昨晩の大騒ぎのせいで体のあちこちに打ち身と擦り傷ができていた。特に右ヒザはけっこうな痛み。もう、サッカーの試合で選手が倒れるのを見て「打撲だろ、大丈夫、大丈夫」などと言うのはやめようと思った(嘘)(笑)。

 

 Jスカイスポーツでラグビーテストマッチ観戦。日本代表 15−66 オーストラリアA代表。例えば早稲田大学が社会人チームみたいな強敵とやる時、ダイレクトフッキングからロングパス放ったりダブルSH使ったり、色々工夫をするじゃないですか。で、結果的に大敗したとしてもどこかに「オッ!」と思わせてくれる瞬間はあるし、うまく行けばNZUに勝っちゃったりするんだよね。あそこには「小さいものが、知恵と小さいゆえの利点を最大限生かして勝利をつかみにゆく」という「日本ラグビー」の醍醐味が確かにある。で、だ。僕たちが日本代表に求めているのも「通算何勝何敗」的な結果ではなくて(もちろんそれも伴えば一番いいけど)、まさに「僕たちの」(絶対的な偏愛の対象たる)代表がどんな戦い方で強い(多分かなわない)相手に挑んでくれるのかしら、という胸のときめき(笑)だったりするわけだ。

 今の向井ジャパンを見ていてがっかりするのは、「普通に」戦って「普通に」(つーかなすすべなく)負けてるんだよね。何なんだ、あの「受けの姿勢で待って、加速してくる巨漢を止めきれず追いタックル」ばかりのDFは。「仕掛けに意思統一が足りず、偶然でしかトライがとれない」攻撃は。なりばっかりでかくて、やってるラグビーは早稲田以下だよな。相手より小さいのに前に出る姿勢が足りず、セットや仕掛けが遅く(伊良部のビデオでも見て勉強してくれ)まとまってないんじゃ絶対に勝てるわけないじゃないか。あと、「キックをうまく使う」ことがジャパン側から見たこの試合のキーポイントだったのかもしれんが、開始0分でキック処理からの見事なカウンターでトライ取られたんだから、その場で頭使ってちったあ修正してくれよなー。

 とにかく、イングランド戦までにメンバー選考を含めて考え直さなきゃ駄目だ。フレッシュな状態で出てきたはずのFBの控え(東芝府中の選手な)があっさり腰砕けになって抜かれた場面は、思わず頭を抱えてしまったぞ。チャンスに必ずミスするスローワーとか素早いパスアウトができない(ダイブパスができない?)SHにも、いい加減見切りをつけてもらいたいもんだと思う。そして、「前へ出て止める」タックルを重視すること。とにかく足を動かせるFWを使うこと。あとは、やっぱり通用するバックスリーの突破力にとことん賭けること。今の時期になって書いているのもアホらしくなってくるが、W杯で次の1勝をあげるにはその辺の大原則をもう一回思い出さないと。頑固者の監督が言うことを聞かないというのであれば、強化委員長には強権を発動してもらいたいところである。はっきり言って、もう時間はないのだ。

 

 安田記念(G1)はアグネスデジタルが快勝、というか怪勝(笑)。強すぎるよ、この馬は。内容的にも実況の青嶋アナが興奮して叫んでいたように、いいレースだった。アドマイヤマックスに乗っていた武豊にしてみれば、実力の劣る馬を何とか持ってくるためにインの好位から坂上に上るまでじっと仕掛けを我慢して、惜しくも差しきられたが思い通りのレースだっただろう。アグネス騎乗の四位にしてみれば、G1四勝馬の実力をひたすら信じて大外強襲に賭けたのが成功して最高のレースだっただろう。戦う人々の思惑ががっちり噛み合った、まさに好勝負であったと思う。

 夕飯は近所の「モンスーン・カフェ」で。香草のたっぷりのったビーフンが、これがまた何ともうまい。

 

 夜、日本テレビでキリンカップ。日本代表 1−4 アルゼンチン代表もういいでしょう(水戸黄門風に)、ひいき目に見てあげるのは。だって、単純に前回のアルゼンチン戦に比べても全然上がってないじゃん、チーム力が。その間何か試している風でもないしさ。今頃トルシエを持ち出して云々するのはまことに不毛だと僕は思うのだけれど(あれはあれで「もういいでしょう」(笑))、でも「前の方がマシだった!」という声が出てくるのはしょーがないよね、この出来じゃ。戦術を煮詰めるわけでも選手を替えるわけでもなく、ただ似たメンツで試合を繰り返すだけ。これでホントに強くなるのだとしたら、サッカーの監督ってホントに楽な商売なんじゃないか。うーむ。

 そんなジーコさんに一つだけ頼むとすれば、せめてアレックスだけは何とかしてくれ、ということか。サイドアタッカーとしての役目を全く果たせておらず(というか、そもそもジーコに「サイドアタッカー」の概念はあるのか?)、あれならおそらく石川を入れた方がずっとマシなのではなかろうか。他の選手のクロスの精度も惨憺たるもので、横浜マリノスの7番あたりは「俺なら」と歯がみして見ていたことだろう(笑)。

 後半途中で居眠りしちゃいました。


6月7日(土)

 昼間調べものをしようとして東大図書館まで出向くが、やはり疲れが溜まっているのか作業が全然進まない。ふっ、と居眠りして、気がついたら1時間経過してたりとか(笑)。しばらくボーッとBBCニュースを見た後、赤門前のチェーン店でまぐろ丼を食べ、お茶の水〜秋葉原〜末広町と散歩して帰宅。

 夕方、電話で呼び出しを受けて後輩のイーグサ・さとさとらと赤坂見附の「和民」で飲む。疲れている上に昼間暑くて汗をかいていたので、大生2〜3杯でも結構酔っぱらってしまった。

 そこから「つぼ八」に移動し、先週のイベントの打ち上げ。今から思えば、ここら辺から既に記憶があやしい(笑)。

 24時前に退店し、2次会へ移動……する途中で後輩の1人が酔いつぶれ、「ちょっと……飲み過ぎました」と呟きながらゲーゲー吐き出した(笑)ので介抱する。まあ、若い頃には誰でも一度はやらかすことだ。見た目も臭いも(笑)すごいことになったコイツを車で送ってくれた連中は、本当に偉いと思った。

 で、1時前(くらいか?)にようやく「歌広場」の2次会に合流できた……のだが、しばらくたって盛り上がってるなあ、という時間帯にやっちゃいましたね、久々に騒ぎを。まあ、取っ組み合いになったこと自体は、「世の中には決して看過できぬものがある」から仕方ない(笑)として、せっかくの楽しい会をぶち壊したことは素直に反省せねばなるまい。しばらくして馬鹿らしくなって店を出たのだが、僕一人を悪者にしてでも後に残った連中がうまく収めてくれるといいなあと思う。まあ、同じシチュエーションになったらまた同じ事をするだろうが(笑)。

 やむを得ず朝の4時まで「魚民」で飲む。つき合ってくれたさとさとには、今度ガンプラの1つもプレゼントせねばなるまい(笑)。

 空が白み始めた頃タクシーで家にたどり着き、爆睡。


6月6日(金)

 23時半まで仕事して、渋谷でTSUTAYAに寄ってから宮益坂を歩いて帰ったんだけど、いやすごいね、最近のあの辺は。外国人らしいおねーちゃんに「オニイサン、マッサージしない?」って声をかけられること実に10度。やっぱその「マッサージ」ってのは、そういうことなんでしょうか(笑)。ホイホイついて行くアホがそうそういるとも思えないのだが、どうなんだろう?

 山田風太郎著『魔界転生(下)』(角川文庫)読了。最終章、船島での壮絶な決闘と、唐突かつどこか寂しいラスト。このもの悲しさがまた何とも言えない味を醸しだしているというか。解釈は色々成り立つだろうが、結局武蔵との決闘は、当代最強の7剣士を斬り捨ててしまった十兵衛にとっての「最後の」闘いであると同時に、「剣の時代」の終わりを飾る、それこそ「最後の」決闘でもあったということなのだろう。そう、柳生十兵衛はどこへ行く____。


6月5日(木)

 今日も夜中まで仕事。

 途中、休憩がてらMXTVで野球中継の最後の方を観る。阪神 2−1 中日。伊良部が連続完投で7勝目。シーズン前から「いかにボールに体重をのせるか」を重視してフォーム改造に取り組んでいたのは知っていたが、こうして見てみると確かに以前のような力任せの投げ方ではない。体が低く前に出て行って、左足をついた後に全身が「ビュン!」としなっているのが素人目にもわかる。だから、スピードガンではあまり数字が出ていない(146、7km?)のだけれど、初速からの落ちがあまりないというか、打席の近くでボールがぐんと伸びているように見えるのだ。あと、もう一つ見逃せないのは、彼が投球動作に入る早さ(「速さ」じゃくて)。キャッチャーから球を受けてロージンバッグで掌を整えると、無駄な動作なくすぐに足を揃えていつでも投げられる体勢になる。モーションに入った時にまだバッターの構えが決まっていないことも度々だ。ラグビーのスクラム、剣道における立ち会い等「向き合う」競技において「相手より先に構える」ことは即相手に対する優位につながることがほとんどだ。今の伊良部が披露してくれているのは「豪腕」ではなく、アスリートとしての技術あるいは投球術の真髄なのである。

 「助っ人」伊良部の大活躍で阪神優勝、そして伊良部はMVP獲得、なんてのもなかなか素敵な想像だと思うのだけれど。


6月4日(水)

 11時過ぎまで仕事してから新宿西口「まさみや」で1時間一本勝負(笑)。さすがにビールを何杯もあおる気にはなれず、焼酎お湯割りでお茶を濁す。

 『魔界転生』もいよいよ佳境に入ってきた。何度もピンチに陥る柳生十兵衛、剣の腕に加えて策をめぐらしまくり、さらに相手の油断と幸運と人(というか女)の情に助けられながら魔剣士たちを各個撃破していく。如雲斎を斬り、天草四郎を斬り、父但馬守を斬り、荒木又右衛門を討った。後に残るは……。危急の異変を告げるため、頭を割られ足を切り落とされながらも十兵衛の前にたどり着く(そしてこときれる)柳生衆のど根性に男泣き。そして、最強の敵に決戦を挑むべく出発する間際の十兵衛の姿は無茶苦茶かっこよすぎ、全身に震えが来るほどであった。「俺は俺、柳生十兵衛だ」。くぅーーーーっ!!


6月3日(火)

 繁忙期に突入。朝も早よから23時過ぎまで仕事に励む。

 で、夕飯後ちょっと休憩した時、テレビで広島×巨人のラストイニングを観た。9回2アウト2ツーナッシングから番長清原が逆転2ランをかっとばす。「もしややるのでは」と皆が期待している時に限ってやるんだよな、この男は。どう見ても差し込まれているのだが、まるで金棒を振り回す鬼のようなバッティングでバックスクリーン直撃ホームラン。決して巨人びいきでない僕でも、この光景には唖然とさせられ、次の瞬間拍手を送っていたのだから困ったもんだ(笑)。


6月2日(月)

 頭痛。

 宮台真司著『絶望から出発しよう』(ウェイツ)読了。「絶望が足りない」っていう物言いはいいね。結局、みんな悲観的で「大変だ、大変だ」って口では言うけど、本当は危機について深刻に考えてないし「そのうち何とかなるだろう」って植木等みたいに(笑)思ってるんだよね、日本人は。じゃなきゃ格好つけのポーズだけは連発するくせに先延ばしの政策しかできない小泉内閣が高支持率を維持できるわけはないし、未だに「どこかから(どこだよ)お金を引っ張ってきます」的発想しかできない自民党が圧倒的政治勢力であり続けられるわけがないだろう。いっそ早いこと国債が暴落して、待ったなしにやばい状況になった方がいいのかもしれないとさえ思う。そうなったら「そのうち何とか」ならないし、誰もが痛みを逃れることができないし、ましてや黙ってても誰かが何とかしてくれることなどありえないからね。


6月1日(日)

 今日は毎年恒例、某イベントの入口で黒服立ち番である。11時開場なのに目が覚めたら10時半だったので驚いた。慌ててスーツを着込んで会場に駆け込む。薄く雲がかっているが気温は高く、前日の雨で濡れた地面から湿気が立ち上ってくる嫌なコンディションで、スーツの下でかいた汗が蒸発せず不快なことこの上なかった。午後中走り回ってヘトヘト。

 ちなみにこのイベント、講演会のゲストは『北京原人 Who are you?』でお馴染み(笑)佐藤純彌監督であった。このオッサンもフィルモグラフィー(この後『北京原人』『金融腐食列島 再生』と続きます)を見るからに、お雇いの「職人監督」という言葉がピッタリ来る感じである。代表作は『新幹線大爆破』か。いかにも「70年代」という感じの、壮絶な超大作___。

 どうにかこうにか役目を果たし、夕方5時から赤坂の「和民」で飲む。久しぶりに会うメンツも多くそれなりに楽しい会となったが、しかし飲み屋の座敷でいきなりダンスのステップの講習を始めるのはいかがなものかと思うぞ(笑)。刺身をつまみにひたすら生ビールを体に満たす。

 2次会は「笑笑」。結婚に関して熱い議論に(笑)。


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