1月21日(火)

 夕方、再び下北沢へ。今度こそシネマ・下北沢『刑事まつり』。平日ということで甘く見ていたのだが、劇場前に人だかりができていて驚いた。固定座席(60くらい?)のほか通路に補助席(というか丸イス)を敷き詰めて75人を収容したのだが、20分前に到着した僕の整理券番号は「73」。危ないところだった。何故にこの人気?

 肝心の内容は、監督12人による刑事を主人公としたオムニバスなのだが、まあ手持ちビデオで撮った学園祭ノリの自主映画といった程度のもの。「諸事情によりビデオ化並びにDVD化は不可能化と思われます」と書いてあった意味は、冒頭『アメリカ刑事』(監督:高橋洋)のタイトルバックを見た時点で深く納得。金○○はいかんだろ、○正○は(笑)。上映中思い出すたびに吹き出しそうになった。作品として一番面白かったのは『夫婦刑事』(監督:万田邦敏)かな。「箱根駅伝刑事」等々「刑事」連発には大笑い。同じく「刑事」連発ネタとなった『忘れられぬ刑事たち』(監督:篠崎誠)も良かったけど、コストパフォーマンス(笑)の点で万田の勝ちか。個人的には『霊刑事』(監督:黒沢清)もウケたのだけれど、場内の反応は今一つ。みんな『回路』見てないのかなあ。

 ちなみに、チラシに載っているようなアクション・シーンは本編に一つもありません(笑)。

 

 帰ってから、録画でリーガ。レアル・ソシエダ 1−0 セルタ。セルタが後ろの人数を増やして試合を膠着させようとしたのだが、セルタのGKがさほど難しくないミドルシュートを止め損ね、ソシエダのヴェステルフェルトが再三好セーブ(しまいにゃPKまで止めた)を見せた分だけスコア差がついた。GKというのはチームの危険を最小化するために自らが大きなリスクを背負わねばならない、まったくもってエライ職業ではあるわな。

 寝る前にJスカイスポーツの「Foot!」を見ていたら、原監督と倉又コーチがスペインのクラブを見学してあちらの新聞に載ったという話題が。ソシエダやベティスを目指してくれるのならば、方向性としては特に言うことはないだろう。石川ホアキン化計画、あるいは小林デニウソン化計画か(笑)。


1月20日(月)

 午後、シネマ・下北沢に「刑事まつり」を観に行こうとしたのだけれど、道に迷って上映開始時刻に間に合わなかった。20代後半にもなって何をやっているのだろう俺は(笑)。ま、方向オンチは昔からで、中学校の修学旅行では自由行動で1人道に迷って学年全体を待たせたこともあった。万一僕と一緒に山かなんかで遭難することがあったら、もうあきらめてください(笑)。

 

 そのまま何も観ずに帰るのはしゃくなので、渋谷東急でスティーブ・ペック監督『ゴーストシップ』。人体がワイヤーで次々に切断されるビジュアルを見てどんなに怖い映画かと思っていたのだが、まあ普通の映画だった。欲に目がくらんだ海難救助船のクルーが漂流船に乗り込んでみたら、それは因縁つきの幽霊船で…というタイトルそのまんまの映画。ちょっとグロい「ホーンテッド・マンション」みたいな。普通に面白いけど、あのありがちなオチは何とかならなかったのだろうか。

 

 帰ってテレビをつけたら貴乃花引退のニュース。彼の土俵人生を2つに分けると、栄光の前半・物議と苦難の後半となるだろうか。20代後半の最も充実するはずの時期に負傷続きだったのは不運としか言いようがない。しかし、横綱審議委員会のジジイどもが何と言おうとも、千代の富士引退以降「綱」の重みを背負って戦い続けたのは若乃花でも曙でも武蔵丸でもなく、一貫して貴乃花であったのだ。彼は立派に戦い抜いた。そのことだけは間違いない。

 録画でリーガ・エスパニョーラ。レアル・マドリー 2−2 アトレティコ・マドリー。ただでさえダービーの興奮状態の中微妙なPKでアトレティコが先制したことで両チームが一気に熱くなり、それなりに面白いが粗々の試合に。序盤はマドリー圧勝のペースだったのに、絶好のチャンスでラウールが背筋の凍るような外し方(笑)をしたことで雰囲気がおかしくなってしまった(逆転後の後半にも一対一を外し、ロスタイムに追いつかれた)。彼こそがチームの大黒柱だけに、不調によるマイナスの影響も大きいのだということがよくわかったゲーム。


1月19日(日)

 午後、秩父宮でラグビー社会人大会準決勝。NEC 23−35 サントリー。NEC、ちょっと見直した。前半早々目の覚めるようなバックス展開で先制トライを奪ったかと思えば、その後は激しく粘り強い防御でサントリーになかなか逆転を許さない。サントリーのボールキャリアーがゴールラインを越えかけたところで押し戻される場面がいったい何度あったことか。後半先にトライを1本でも取っていればアップセットもあり得ただろう。個々の強さをこういう形で生かしてくれるのなら大歓迎である。これくらい引き締まったゲームが連発されれば、「トップリーグ」も金を払って観る価値があるということになるだろう。
 サントリーは、FB小野澤・WTB栗原に戻した方がいいんじゃないかなあ。

 競馬の京成杯(G3)はハズレ。ブルーイレブンが暴走した瞬間に馬券が紙屑になった(笑)。ついでに日経新春杯(G2)もハズレ。後から考えると素直にコイントスから入っていれば(見え見えのスローなんだから)簡単かつおいしいオッズのレースなのだが、しかし予想している時には「また3着かも」「有馬の反動が」とか考えちゃったんだよなあ。単にファストタテヤマが心情的に買いたかっただけかもしれんけど。で、結局今週も収支はちょいマイナス。こういう「回収率75%」くらいが一番JRAの思うつぼというか(笑)。

 夜、スカパーでプレミアリーグ。アーセナル 3−1 ウエストハム。アンリのハットトリックは確かに見事だったが、それ以上に主審の試合ぶち壊しぶりが目立つゲームだった。前半に出たレッドカードと後半のベルカンプの肘うち見逃し、あれはホームタウン・デシジョンだったのか、それとも単に下手くそということなのか。口に人差し指を当てて選手に「黙れ」というゼスチャーを送るのはいいが、やたらそれを連発するもんだから「「毅然」と「ヒステリー」とは違うやろ!」と叫んでやりたくなった。


1月18日(土)

 午後、銀座の大通りを散歩。ユニクロでシャツを、ビックカメラで目覚まし時計を買う。銀座でしなくてもいい買い物だな(笑)。

 夕飯は渋谷の「くいものや KAYA」で。ここは洋食居酒屋だったのだけど、久しぶりに行ったら和風の店になっていたのでちょっと驚いた。流行りに合わせたということなのだろうか。客はちょっと減っている感じ。料理はとても美味しかったし渋谷で落ち着いて飲める店は貴重なのだが、潰れないかどうかが心配だ。

 『サラブレ』2月号読む。昨年武豊が骨折入院していた時にオリビエ・ペリエ(言わずと知れたフランスのナンバーワン騎手)が見舞いに行って、手みやげにモー娘。のDVDを持っていった(しかもそれを二人で見た)という話は、近年まれに見る「いい話」(笑)ではないだろうか。

 今日の競馬は、2レース買ったうちの中山10Rが的中。ラヴァリージェニオからの2点に絞って当てたもので、こういうのはオッズが低くても気持ちいいのでオッケーである。一方、淀短距離ステークスの方はあっと驚くローマンエンパイア激走でかすりもせず。9ヶ月ぶりにサクラローレルの仔が1200mに出てきて、そんなの買えませんて。


1月17日(金)

 仕事帰りに原宿で降りて「じゃんがららあめん」をすすってから表参道を下り、同潤会アパートを見ながらぶらぶらと歩く。このアパートも取り壊しがいよいよ近づいてきたようである。子供の頃は走り回って遊んだ思い出の場所なのでなくなってしまうのは残念だけど、まあ仕方がない。古い建築物をいつまでも残せるわけでもないし、耐震性が重要な日本では特にそうだ。最近あちこちで古い建物を残せという声が上がっていて、それで旧正田邸や某小学校のようにちょっとした紛争になったりするのだけれど、でもそのためにはそれなりのお金も場所も必要で、色々な意味で余裕のなくなっている今の社会においてはけっこう難題なんだと思う。で、よく思うのは、そんな風に「壊すの反対!」とか叫んでる人たちは、役所にあれこれ言う以外にもちゃんと手を打っているのかな?ということ。そんなに大事なものだと思うのならば、公共の金や所有者の善意に頼るばかりでなく、それこそ自分たちで金を集めてきて買い取ってやる!くらいの事をせにゃいかんだろ。


1月16日(木)

 夕方から吉祥寺に出る。相変わらず「井の頭線の終点」という微妙なポジションに相応しい街ですな、ここは。夕食はサンロードの「てんや」でかき揚げ丼。てんやの天ぷらっつーのもなかなか油がきつかったりするが、しかしこれはみつばが入っているので全然大丈夫だった。

 食べ終わって店を出ようとしたら、目の前を楳図かずおが横切った。格好は地味だったけど、何故か1人で笑っていたなあ(笑)。通行している人も「おっ!」っていう表情をして見ていたので多分本物だろう。

 

 で、バウスシアター2でゴダールの『ウイークエンド』。観るのはこれが2回目。やはり傑作。面食らわない分、1回目より余裕を持って楽しめたかもしれない。タイトルとともに「宇宙にさまよった映画」「鉄屑から見つかった映画」という文字が出てくるが、まあとにかく監督とスタッフのノリノリイケイケ脱線デタラメぶり(しかも最上質の)がひしひしと伝わってくる作品だ。今度DVDにはなるらしいけど、諸事情(見ればわかる)により絶対にTV放送できない映画なので、この機会(来週の金曜まで)に観ておくことをお勧めします。ただし、たいがいのことは笑って済ませられる人限定。ブラックな描写が嫌いな人はご遠慮下さい(笑)。

 

 平日の夜にひっそりと上映されていたせいか客は僕も含めて5人(席は50席くらい)しかおらず、本当は続いて上映される『JLG/自画像』も観ようかと思っていたのだが、今度は僕1人しかいなかったらどうしようと考えると怖くなって(笑)退散。みんな、こういう映画館にも行こう。


1月15日(水)

 安彦良和著『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(角川書店)1〜3巻読む。うんうん、面白いぞ、これ。マンガだから当たり前かも知れないけど、映画版よりもずっと人や事件の描写が細かくなっていて、テレビ版よりエピソードの数は少ないけれど深みは全く失われていない感じ。富野由悠季の思想(?)が強くなりすぎて超能力者の議論バトルみたいになってしまった『Z』以降の続編に違和感を持つ人間にとっては、ガンダム本来の魅力である多様な人物とか戦争状況についてきっちり描いているこのバージョンは非常にしっくりくると思う。「ここがそのセントアンジェです」のエピソードがいいね。


1月16日(木)

 夜、録画でリーガ・エスパニョーラ。マラガ 0−0 FCバルセロナ。まことにつまらない凡戦だったが、解説がプロフェッサー反町ということで最後まで観てしまった。今のバルセロナは昨年の今頃に比べても見ていて全くワクワクしないというか、いかにファン・ハールに戦術上の深謀遠慮があろうともサビオラもリケルメもメンディエタも先発で使わないで無得点に終わってしまうのならばそんな監督代えちまえ、とバルサファンでない僕も思ってしまうほどひどいサッカー。いつも慎重に言葉を選ぶ反町さんが「僕ならイニエスタをサビオラに代えます!」と断言していたのが印象的だった。

 『Number』567号読む。若手代表候補の記事に関してはまあ「ふーん。へえー」という感じだが(育成システムの比較は勉強になるなあ)、それよりお勧めなのがやはり藤島大のコラム。「何も心配せんでいい。君たちには福大病院がある」ってのは、冗談にせよ本気にせよ(おそらく後者なのだろう)確かにスゴイ話だ(笑)。


1月13日(月)

 今日は映画でも観に行こうかと思っていたのだが、何となくかったるいのでひたすら昼寝した。こういう時間の使い方こそ贅沢。夜になってから、おとついの試合の観戦記をシコシコと書く。

 録画でプレミアリーグ第23節。バーミンガム 0−4 アーセナル。アウェイなんだから少しは遠慮しろよというか、アーセナルにしてみれば「軽くひねっちゃいました」(笑)という試合だった。こういう展開になると負けている側のラフプレーが怖かったりするもので、実際前半にはピレスやエドゥーがやたら削られていたのだが、3点目くらいからはもうあまりの力の差にバーミンガムも戦闘意欲喪失、という感じで何事も(怪我人も退場者も)なく終わった。バーミンガムファンの凍りついた表情が印象的(笑)。


1月12日(日)

 昼間はJスカイスポーツでラグビー社会人選手権。まずはNEC 24−24 ヤマハ発動機。非常に接戦だったので面白いと言えば面白かったのだが、レベルの高さは感じられないゲームだった。ヤマハはとにかくミスの多さと判断の悪さが目立ち、みすみす勝てるゲームを逃した感じ。これで本当に関西リーグで全勝優勝したの?と思った。東高西低の状況は思ったよりも深刻なのかもしれない。トライ数差で準決勝進出を決めたNECも、相も変わらぬごり押しラグビー。昨年からの進化はほとんど感じられず、これでは何年たってもトップクラスには勝てないだろう。

 続いて、サントリー 54−34 神戸製鋼。大黒柱(というか今や唯一の決定的武器)たるミラーを前半早々負傷で欠きながら、神鋼はよくがんばったと思う。密集の巧みさ等上回っている部分もあったし、最後まで切れずによく追い上げた。でも、もはや個人能力・攻撃におけるオプションの多さ・コンビネーションの精度において大きな差がついているのは明らか。終盤になって八ツ橋が小野澤にかわされ、さらに増保が栗原の強タックルでパスミスしたのを見て、「ああ、神鋼の時代は終わったんだなあ」と改めて実感させられた。サントリーの優勝はもはや動かし難いと思うが、もし倒せるとすれば復活した東芝府中だろうか。

 

 競馬のガーネットS(G3)はハズレ。いくら何でもそこまでのハイペースになるとは読めず、エンドレスデザートがテン3ハロンを32秒台で走った時点で終わってたな。もうちょっと楽しませてくれよというか、重賞連敗記録は未だ更新中(笑)。

 夕食は赤坂の「揖保乃糸 庵」で。鶏しゃぶの最後に作ってもらった、つくね入りの「煮込み素麺」が絶品だった。

 夜、スカパーでセリエA。ピアチェンツァ 1−1 パルマ。パルマの攻撃時両サイドMFがグッと前に張り出すフォーメーションは確かに魅力的だが、中の選手にそれを活用しようという意識が薄いのでは意味がない。中田も自分のサイトでたまに愚痴っている通り、せっかく中田が絶好のタイミングでサイドを駆け上がっても、なかなかいいタイミングで中からパスが出てこないんだな。で、後半途中から中田は(おそらく自分の判断で)中にも入って多くパスを受けるようになり、それでチームのリズムも良くなったのだけど、監督は「もっと右サイドに張ってろ」という指示を出していたらしい(「ヒデ!ヒデ!」って声が何度となくTVのマイクに入っていた)…。だったらちゃんと外を使うよう中のMFに指示しろっての(笑)。


1月11日(土)

 昼、国立競技場でラグビー大学選手権決勝。早稲田大学 27−22 関東学院大学。さすがに決勝ともなるとお互いに平常心では臨めないわけだが、そうした心と頭の高ぶり・揺れをプラスの力にしたのが早稲田で、一方関東学院は相手を意識しすぎて自分の強みを生かし切れなかったような印象だった。ゲームの頭からものすごい気合いでガンガン飛ばした早稲田が19点を先取、途中から自分のペースをつかんだ関東の反撃を受けながらも速く粘り強い防御でリードを守りきった。まあ、お粗末なキッカーも含めて今年の関東はチーム作りが遅れ、最後まで粗々のラグビーしかできなかったのだからこの結果は順当なところだろう。13年ぶりに歌われた「荒ぶる」、僕は初めて生で聞くことになった。

 観戦記は、こちら。我ながら字数多すぎ(笑)

 

 帰ってから録画しておいた競馬中継を見たら、やっと馬券が当たっていた。重賞でも何でもなく、中山10Rの黒竹賞だけど(笑)。スシトレイン−ニシノツキカゲの24.9倍をしとめた。まあ、破産はちょっとだけ先に延びたようだ(笑)。

 夜、赤坂の「魚民」で飲む。キーボード換装が簡易なノートパソコンがほしいとか、消費税を年に1%ずつ10年かけて上げていくという案は非常に有効に思えるのだが…とか話す。

 Jスカイスポーツで、リーガ・エスパニョーラを観る。バレンシア 2−2 レアル・ソシエダ。前半に先制されたソシエダがさあ反撃するぞと前がかりになった60分、なんとキャプテン・アランサバルのオウンゴール(GKとのコミュニケーションミスでがら空きのゴールにパス…)で逆に差が開いてしまう。最悪の雰囲気。ソシエダの不敗記録もここまでか…と思いきや、その10分後、コバチェピッチが後方からの浮きパスを見事なトラップで処理して豪快に蹴り込み、1点差。チームを救う、まさにエースの一撃。シュートが決まった瞬間選手全員の目に異様な光がともり、あとはバレンシアをゴール前に押し込んでイケイケドンドンの袋叩き状態に。そして79分、ニハトがこれまた豪快なミドルシュートをビシッと決めてついに同点。見ている僕らもこれで燃えなきゃ嘘だ!という展開。もしソシエダが今季優勝するようなことがあれば、ファンにとってこのゲームは一生忘れない記憶として残るのではないだろうか。いや、シビれました。


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