12月21日(土)
今日は昼間秩父宮にラグビーを観に行く予定だったのだが、雨もふってあまりにくそ寒いのでTV観戦に変更。
で、Jスカイスポーツで全国社会人大会(素晴らしいことに、2つのチャンネルで秩父宮・花園の各2試合を同時中継!)。第1試合は、セコム 26−19 コカコーラ・ウエストジャパン。コカコーラは淵上1人がトップレベルで、あとの14人(21人)はまあ一生懸命教えられた戦術をこなそうとしてます、という感じ。だから悪コンディションの中ハンドリングエラーが続発し、接点でもセコムに完敗。せっかくボール取ってもラックになるたびにターンオーバーで、せっかく展開してもタックルされた瞬間にノックオンして、おまけにセットプレーでもキープできなくて、という繰り返し。それでもこの点差にとどまったのはセコムに得点力が欠如していたからに他ならないわけで、どちらにしろ決勝トーナメントは無理だろう。
第2試合は花園の方を見た。トヨタ 0−25 NEC。まるで浅いプールみたいなピッチコンディションの中、ひたすら縦に攻め続けたNECが完勝。キックで敵陣に入ってプレッシャーをかけ、ボールを奪うとモールモールで押しまくる。全く面白みのない攻撃だが非常に効果的ではあったし、もともとのNECのプレースタイルにもマッチしていたのだろう。トヨタは昨年まで無敵を誇っていたFWが驚くほど弱体化している様子で、難波・三木らバックス陣が苦し紛れに無理な突破を図っては孤立していた。関西の方はあまり見ていないので確かなことはわからないが、高速ラグビーへの移行を図っている途中で現在は中途半端な状態、ということなのかもしれない。
しかしよく考えてみると今回の大会は来年開幕の「トップリーグ」の出場権(各組4チームの3位までならほぼ確定)もかかっているわけで、もし連敗しているトヨタが次ワールドに負けたりするとなんと来年は地域リーグからのスタートになり、その一方でセコムやクボタがトップリーグ入りすることになる。広瀬や難波や三木や豊山のいるチームが参加できないのか…。日本ラグビー協会首脳陣は必死こいてトヨタの勝利を願うのではないだろうか。
「中村紀洋近鉄残留」のニュースを聞いて複雑な気分。というのも、どうも最近、近鉄(親会社の方ね)が所有している花園ラグビー場の存続が危ぶまれているらしいんだよね。赤字球団のバッファローズが中村を引き留めるために数年間で何十億ものお金を使って、当然赤字は増えるだろうから親会社の補填額も増えて…。プロ野球選手の給料って、ホントにそんなにたくさん必要なんですかね。
夜、Jスカイスポーツでプレミアリーグ。アーセナル 2−0 ミドルズブラ。アーセナルの歯車の狂いはますますひどく、シーズン当初の流れるような攻撃を見せていた頃に比べると敵陣でのパスの成功率が半分くらいではないかと感じられる。それでも、試合直前のパーラーの怪我で急遽スタメン起用されたファンブロンクホルストの活躍と相手の退場で(スコア上は)完勝してしまったのだから、このチームにはまだツキがある。
アーセナルの不調については、ここの12/18梅本洋一さんの文章が面白い。僕が前から「きれいすぎる」と言っていたアーセナルのサッカーについて「ポケットビリヤードのように」とか「あまりにシステマティックな」とか、非常に適切な表現で書いてますね。こういう頭のいい文書を書けるようになりたい。
12月20日(金)
仕事は山積みなのだが、しかし休日を捨てても(笑)これだけは欠かせない、ということで仕事仲間と忘年会。ヒルトン東京の地下の「京笛」でふぐ料理……だったのだが、なんか全然駄目だった。店員の対応も肝心の料理もイマイチ、というか数千円とってこれかよ、という感じのレベルでしたな。複数の店の中から周りの意見を募って、「まあヒルトンなら間違いはあるまい」という声もあって決めたのだが、大間違いだった(笑)。新宿三丁目の専門店にしておけばよかった…と後悔しつつ、帰りにしょん横の「岐阜屋」でビールを飲んで口直し。
プロ野球の契約更改の季節だが、巨人の上原や清水が「2億円にわずかに届かず保留」って、金銭感覚狂いまくりだなコイツラ。つーか、金満巨人の選手ならそれでも別にかまわんのだろうが、「たかが」近鉄の中村ノリが何年ウン十億とかいうの(あと、オリックス谷の2億円とか)を聞いていると、プロ野球の未来には暗雲がたちこめているように思えてならない。
ビデオで、森一生監督『大魔神逆襲』。シリーズ3作目。今度は雪国が舞台(ロケ地の自然がすごい!)。本筋が勧善懲悪であることに変わりはないが、より純真さのわかりやすい子供たちを主人公にしたてたこと、魔神の使いとしての動物を登場させたこと、あとは冒頭で大魔神が災厄ももたらしうることをほのめかしているあたりが新趣向。まあ魔神の暴れるシーンなどはさすがにマンネリのきらいがないでもないが、しかしそれでこそ安心して楽しめるとも言えよう。
35年も前、わずかな制作期間でこれだけのクオリティのものが作れたのだ。今の日本映画だって、もっと「やればできる」はず。平成ガメラシリーズに続く骨太の特撮映画に期待したい。『ゴジラ×メカゴジラ』とかじゃなくて笑)。
12月18日(水)
ここ3日、いずれも12時近くまで仕事。それから帰って、メールと掲示板をチェックして歯を磨いて風呂に入ってJスカイスポーツで「Foot!」でも見ながらビールを1本飲んで時計を見るともう2時半を回っていたりするのである。楽しみが3度のメシくらいしかなかったりするからなあ。不健康きわまりない。それでも「俺は不幸だ」という気分があまり沸いてこないのだから、人間の精神というのは不思議というか意外と頑丈というか。………などとぐだぐだ書いている間に早く寝ろよ、という気もするな(笑)。
12月17日(火)
今朝のスポニチに「由紀彦、横浜Fマリノス移籍へ」という記事が載っていたそうで、ショックを受けたつれが朝一番のメールで教えてくれた。その記事の真偽のほどは明らかでないが、まあありそうなことではある。僕たちサポーターにしてみれば石川と由紀彦を二者択一で考えたことはない(できれば両方を使ってほしい)し、近いうちに優勝するためには彼は絶対に必要な戦力だと思っている(由紀彦の「ワンタッチで流れを変えられるプレー」は貴重だし、石川はU22代表で留守も多そうだしね)。が、選手本人にとっては試合に出ることが何より大事(というか出れなければ他の条件がいくら良かろうと意味がない)で、昨年来の由紀彦なら欲しがるチームはいくつもあるだろう。石川の横浜復帰云々の時にも感じたことだが、やはり選手個人にとっての利益とチームやサポーターにとっての利益が一致するとは限らず、そこにこそ問題の深刻さがあるのだと思う。彼こそは本気でビッグクラブを目指し始めた東京がその第一手として獲得し、4年の間一貫してチームに大きな貢献をしてくれた、大事な大事な「俺たちの由紀彦」。もちろん来年も再来年も彼が青赤のユニフォームを着て東京スタジアムのピッチに立ち、右サイドから美しいクロスを上げ続ける姿を見たいと僕は願う。だけど一方で、今の彼が置かれた境遇と実力とのギャップを考えると、彼が移籍という選択肢を選んでも文句は言えないなあという気もするのだ。うーん、深刻だ。
ビデオで、Higchinsky監督『TOKYO 10+01(ELEVEN)』。いかにもビデオ作品(一応劇場公開もしたはずだが)、という安っぽい作り。奇をてらったつもりなのだろうが、わざとらしく過剰な演技(特に篠井英介)が気恥ずかしく、ちょっと観ていられない感じだった。もう少し抑えた演出にすれば良かったし、深夜枠のTVドラマとでも考えれば面白いと言えないこともないが…。
ま、加藤夏希ちゃんがムチャクチャかわいいから、いっか(笑)。
昼前から東京スタジアムへ。天皇杯3回戦。ここ2年はいずれも緒戦でJ2チーム相手に敗退しているだけに「3度目の正直」を見たい、見よう、見なきゃと思っていたのだが、あえなく「2度あることは3度ある」となったのであった(笑)。FC東京 3−4(V) 湘南ベルマーレ。そりゃ今の選手たちにとってはモチベーション上がりにくい大会なのかもしれんけど、でも有料試合でファン・サポーター集めてやってんだからちゃんとやろうぜ。MakoPさんと僕のつれは「やる気がないなら(天皇杯に)出んな!その分地域リーグのチームとかもう1つ出られる!!」と同じセリフで怒りまくっておりました。僕もそう思う。というか、文丈は8ヶ月以上リハビリしてこの大会に間に合わせてきたんだぜ、おい。
怒りの(笑)観戦記は、こちら。
夕飯は怒りのエネルギーそのままに赤坂の「大昌園」で焼肉。食いましたよ。やけ食いですよ。食いまくりましたよ。
夜、Jスカイスポーツでプレミアリーグ。トットナム 1−1 アーセナル。北ロンドンダービー。ホームのトットナム(「トテナム」とか発音した方がいいのかな?)が触ればやけどしそうな熱い気持ちを前面に出しまくり、キーンが、シェリンガムが、幾度となくアーセナルゴールを脅かす。ツィーゲの30m弾丸FKで先制。で、対するアーセナルもチームの調子はイマイチながらアンリの個人技で対抗、ドリブルからPKを誘って同点。後半半ばを過ぎると疲労から両方ともにパスやトラップはブレていったのだが、しかし闘志のぶつかり合いだけは最後まで衰えなかった。「これこそプレミア!」という金子アナの言葉は、まさにその通り。一つの決闘というヤツですな。昼間の我らがチームのだらしなさを思いだし、目から涙がこぼれた(ウソ)。
12月14日(土)
昼、Jスカイスポーツでラグビー社会人選手権。
1試合目は神戸製鋼 59−22 セコム。神鋼のモール・ラックでの球つなぎは相変わらず見事なもので、ボール保持能力に関して両チームの差は歴然としていた。この試合のスコアは順当なものだと言っていいだろう。ただし攻め込んでからバックスで抜ききれないシーンも多く、バックス陣の高齢化が進む中で大畑の抜けた穴はやはり大きい。今後のゲームでも当然ミラーは狙われるだろうし、ディフェンスの強いチームと当たった時に決定力不足に泣くことになるのではないだろうか。
最後の10分、しかも本来のSOではなくSHだったけど、今村のプレーする姿が見られたのは嬉しかった。さりげないけどいいプレーをしていたね。2試合目はサントリー 64−8 豊田自動織機。前半こそややもたついたものの、後半に入ると個人能力・組織力ともにサントリーが圧倒。卓越したタレントの力がかちっと噛み合いさえすればもう国内に敵はない。栗原が帰ってきて「普通に」試合を重ねられれば、優勝は揺るぎないように思える。万が一敗退することがあるとすれば、怪我人続出か、もしくは接点・タックルのもの凄い強いチームと徹底した消耗戦になった場合だろうか。昨年までだったらトヨタあたりが面白いように思えたが、今年だったらヤマハと当たってどうかかな。
夜、赤坂の「鳥勝」で飲み。入ってすぐに店のテレビで70年代の名曲(「夢の中へ」とか「時代」とか)を次々流す番組やってて、ああいうのはリアルタイムで知らなくても「いいなあ」と聞き惚れるよね。あとは寝ていたのでよく覚えていません(笑)。なんか、俺だけジジイみたいだったなあ。
夜、新宿野村ビル地下のそば屋「そじ坊」で飲む。ホタルイカの沖漬けに豚の角煮に鴨鍋。上機嫌。
ビデオで、ジョン・カーペンター監督『ハロウィン』。「ブギーマン」は同じ殺人鬼でも、『悪魔のいけにえ』の「レザーフェイス」ほど気持ち悪くないんだよね。生理的な嫌悪感をもよおすというより、暗闇に浮かび上がってゾーッとする感じ。そういうキャラがカーペンターのストイックかつ丁寧な演出とマッチして、このシンプルなストーリーを「名作」と呼ばれる位置まで押し上げているのだろう。冒頭の殺人者の視点での長回し、中盤の住宅街の穏やかだがどこか不吉な明るさ、終盤の鮮明な闇、いずれも印象的な画面作りだ。
12月12日(木)
年が明けてからはどうも仕事がやや楽になりそうなので、2月8日のレアル・マドリー×ベティスの試合をマドリーまで観に行こうかと思い立ち、数日前に日通旅行から資料を取り寄せていた。で、それが本日到着したですよ。「おー、来た来た」と郵便受けから郵便物ひとかたまりを取り出してみると、資料の包みの他にもう一通封筒が。10年来の友人の結婚式の招待状だった。「あなめでたや」などとつぶやきつつ「もしや…」と思って開いてみると、案の定日時は2月8日………ま、そんなもんだよね。いくら僕といえどもそれを蹴ってサッカー観に行く訳もなく、欧州遠征は3月に延期となった。
しかし、そいつも、披露宴の挨拶まで僕にやらせようってんだから命知らずというか…。「大丈夫、大丈夫。イヤになったらすぐ別れちゃえばいいんだからさ」くらい言っちゃうかもよ(笑)。
DVDで、北野武監督『キッズ・リターン』。意外なことに、これまで観た北野映画の中で最も「たけしらしさ」が少ない映画のように思えた。思えば他の主要作、例えば『ソナチネ』も『HANA−BI』も『BROTHER』も、たけし自身が出演し主要人物の多くは猛々しさの中にピュアな部分を抱えた中年男である。男らしさと子供っぽさの同居、バイオレンスとイノセンスのハーモニー、背中合わせになった残酷さと優しさ。それらをシャープに描くことこそ北野ワールドのエッセンスだ。だけど、この映画の主役はたけしからすれば子供のような年齢の若者たちで、彼らが世の中でもがき紆余曲折を経て成功したり失敗したりする姿を描いているわけだが、そこに感じられるのは(有名な校庭での自転車2人乗りシーンも含めて)監督の一貫した優しい視線であり、挫折も含めて大いなる賛歌を送っているような雰囲気なのだ。やはり、バイク事故で死にかけた体験が影響しているのかな?