1月20日(火)

 DVDで、ダグ・リーマン監督『ボーン・アイデンティティー』。記憶を失った超一流の殺し屋ジェイソン・ボーンが、様々な殺人技により刺客を返り討ちにしつつ自らのアイデンティティーを求めて逃亡と探索の旅を続ける……って、要するに『ゴルゴ13』(特に105巻「バスク・空白の依頼」ね)ですな。口数の少ないところとか、身に危険が近づくと反射的に体が動いたりとか、人に協力を求める時に札束を投げつけたり(笑)とか、かなりデューク東郷にそっくり(土壇場で人間くさいところが違うけど)。物語の筋としては、ボーンの抹殺を図るCIA内の秘密機関の作戦がやたら大げさだったり(何もヨーロッパ中の殺し屋呼び寄せることないだろ)そのくせ間抜けだったり(んな簡単にボーンの罠にはめられるなよ)するのが難点だが、そこはボーンの超人性をより際立たせる演出と思えばまあ許せる。殺し屋同士の戦いは文句なしに格好いいし、ラストも気が利いているし、キスシーンの距離感も身悶えする感じだし(笑)、よくできたエンターテイメント作品だ。


1月19日(月)

 水口幸広著『カオスだもんね! 10』読了。様々なホビー・イベント等のレポートであると同時に水口一家のほのぼの私生活レポートでもあったこの漫画だが、10巻目にて画伯が突如離婚(を2年前にしていた事)を告白するというショッキングな展開。私事をさらけ出して売り物にしていたんだからこういう事があるのもしょうがないのかもしれないけど……とにかく痛いねえ。僕のような日記サイト制作者にとっても、他人事とは思えない。僕だって、いつ会社を首になったりつれに別れ話を持ち出されたりとんでもない災難に遭ったりするかもしれないじゃないか!サムいぞー、そうなったら(笑)。勇気を出して自らの過去に区切りをつけた水口画伯にはホントがんばってほしいと思う。漫画自体は、相変わらずの面白さ。CookDo、ガンプラ、車いす、センター試験、二足歩行ロボット、うまい棒、そして風俗ビルにフランス書院文庫(笑)。

 つーわけで(またかよ)、今日の夕飯は「CookDo」のホイコーロー。大学時代よくホイコーローは作っていたけど、こっちの方が全然簡単で美味しいのが悔しいというか何というか。できれば2人前くらいの量のヤツが欲しいな。

 

 小峯哲さんも行き先決まったんだね。いや、ホッとした。特に小峯は……柏とは、こらまたおいしそうなところにもぐり込んだなー(笑)。

 

 もうみんな知ってるかな。これ、けっこうオモロイっす。


1月18日(日)

 田尾和俊著『恐るべきさぬきうどん』(ホットカプセル)読了。参りました。お見それしました。同様の勘違いが多いと後書きにも書いてあるように、僕もまた「食べ歩き大図鑑」のようなものだと思いこんでいたのだ、この本を。いや〜全然違った。確かに出てくるうどん屋もすごい(穴場にもほどがある(笑))んだけど、それを描写する文章力も負けず劣らずスゴイ!紹介本としての実用性よりも、読み物としての面白さにこの本の真の実力があるとさえ言えよう。山越の回の「うまひー」と中村の回の構造的ギャグは、あまりのオモロさにコシが抜けた。恐るべし、麺通団。

 つーわけで、今日は午前中から仕事だったのだが、行きがけにまたまた東京麺通団に寄る。二日酔い気味だったのでひやかけ。それとたまご天とかしわ天。ひやいので麺のうまさが引き立ったということもあるだろうし、ゆでたて・揚げたての食べられる時間帯だったこともあるだろう。今までで一番おいしくいただけたような気がする。うーん、完全にはまった感じ。あと薬味で天かすとかあったらもっと最高(どういう表現だ(笑))なんだけどなあ。

 

 夕方、赤坂・麹町を散歩。清水谷公園に巨大な碑があったので覗いてみると、大久保利通を悼んで建てられたものらしい。幕末〜維新の歴史では西郷隆盛が人気なので、どうしても大久保は悪役として扱われがち。しかし、近代日本の建設に大きく貢献した大人物であることは紛れもない事実なのだ(多分)。

 

 夜中、スカパーでセリエA。ボローニャ 3−1 キエーボ。ボローニャのアタッカーは能力が高い。極悪のピッチコンディション下、正確に枠内シュートを飛ばしてさほど多くないチャンスを見事ものにした。中田も視野の広さを生かして(やっぱ彼をサイドに置いたブランデッリは間違ってたよな)アタッカーたちをうまく操り、勝利に貢献。点は取れる、中盤からの組み立ては中田ができる、となるとあとは守備なのだが……DFラインがボロボロなのが今このチームの弱点なんだろうな。中盤の底でボールを捕まえるタイプじゃない中田がボランチに入ってるんだから、DFラインのコントロールは相当大事になるはず。パリウカのスーパーセーブに頼っているうちはUEFA杯も遠い。


1月17日(土)

 雪のちらつく中、国立競技場でラグビー大学選手権決勝。関東学院大学 33−7 早稲田大学。タイトな攻防によりスコアレスに終わった前半、関東学院がバックスの突破力を生かして一気にブレイクした後半。早稲田は持ち前の緻密な攻守により前半をやや優勢のスコアレスで終え、おそらく「行ける」という感触を持っていたのではないだろうか。先制点さえ取っていればまだ互角に近い戦いを挑めたのだろうが…そうはならず。DFラインのマークずれから関東学院がトライで先制。これで早稲田は焦ったのだろう、関東陣22mライン内のやや無理なパス回しから逆襲をくらって14−0。あとは早稲田の攻撃が関東の超強靱なDFライン(準決勝までの失点は手抜きしてたんじゃないのか(笑))にはね返されているうちにミスが発生、逆襲する関東が個々の才能を生かす戦い方でトライを追加していく。結果的に実力差よりややスコアは開いたような気がするが、まあいずれにしろ関東の優位は不動だったとも思う。とにかく、強かった。

 この試合、メインスタンドで観戦していたのだが、ちょっと残念だったのは僕の近くに座っていた関東学院の部員たちの態度。大声で声援を飛ばしたり野次ったりはいいのだけど、早稲田の大田尾(負傷をおして出場)がドロップゴールを外した時に数人で「下手くそー!!」と叫ぶのはいかがなものか。あと、早稲田のスローフォワードに「ナイスプレー!」なんて言ってた馬鹿もいたな。とどめに、後半ほとんど勝負がついてからは自らウェーブを起こしたりしてたし。ベンチだろうとスタンド観戦だろうと、部員は部員。はっきり言って関東学院、戦力は最高だがマナーは最低である。昔は明治とかの方がひどかったんでこんな文を書いたりしたんだけどね。驕れる勝者は尊敬されない、ということは改めて書いておきたい。ついでに言うと、両大学の応援席を分けるの、あれやめた方がいいんじゃない?

 

 試合後、代々木まで歩いてから総武線に乗り、中野へ。足つぼマッサージで体を温め&リラックスした後、ひっさしぶりにブロードウェイを散策。3階は僕が足繁く通っていた頃に比べて半分以上店が入れ替わってしまっている(まんだらけはなおも増殖中)が、タコシェは相変わらずなのでちょっと安心した。

 

 夜、赤坂の「すっとこどっこい」で飲み。疲れがたまっているのだろう、すぐにベロベロになってしまった。逃亡しなくてよかったが、もしかすると逃亡する元気もなかったのかもしれない(笑)。


1月16日(金)

 くそ忙しいとか睡眠時間が3時間しかないとかそんなことにはさすがにもう慣れているんだけど、でも帰り道が刺すように寒く、加えて飲みに行くヒマがないのは僕にとってはちょっと、いやかなりキビシー状態である。うーむ。パーッとやりたいねえパーッと……などと思いながら缶ビール片手にだらだらとネットサーフィンの夜(笑)。

 

 夜中、ビデオで、本多猪四郎監督『ガス人間第一号』観る。さすが巨匠本多猪四郎、出色のできばえ。うだつの上がらない男(土屋嘉男)が人体実験の失敗により体をガス化する能力を得、愛する女(八千草薫)のために銀行強盗を働くようになる。正体がばれてからもその特殊能力で警察・世間を脅しながら目的を達しようとするのだが……。劇中、ガス人間は「何でも手に入る」「できないことはない」と豪語するのだけれど、やっぱり世の中「力」と「想い」だけではどうにもならないことがあるのである。最後まで自らと女の居場所を社会の中に確保することができず、ともに炎の中で滅んでいくラストは悲しくも虚しい。主人公カップルがやたら爽やかに描かれているだけに、コントラストは一層鮮やかであった。あと、このころの八千草さんは、主人公(三橋達也)の台詞通り「この世のものとは思えぬほど」美しいです。


1月15日(木)

 今日も夜中の12時まで……以下同文(笑)。

 

 東京都も、タカ派の知事がポリース出身の副知事を任命した時に既にこうなることはわかってはいたのだが……「青少年健全育成」に「有害(ないし不健全)図書」、とどめは「禁止される行為であるという認識を宣言する」(笑)ですか。こういうものを作るジジイババアというのは、本当に思いこみばっかりで人の迷惑を考えてないよね(そんなことないというなら、ちゃんと理屈やデータで「有害図書」が有害な人間を生むことを証明してみな)。「裕次郎の兄」の白い歯にだまされてはいけない。こうしたことの積み重ねにより、この国はどんどんどんどん窮屈で住みづらくなっていくのだ。


1月14日(水)

 今日も夜中の12時前まで仕事。仕事に「取り組む」というより、なんとなく惰性で作業をこなし続けていつの間にか深夜になっている状態。

 

 夕飯時には、ちょいと仕事場を抜けてまた新宿西口の麺通団へ。先日はげそ足の天ぷらで失敗したので、今度は半熟卵とかしわの天ぷらをチョイス。これはヒットだった。僕は天ぷらをうどんの上ではなく小皿にのせる方で、この2つはその食べ方にピッタリのボリューム・食感だった。それであつかけの大を平らげて590円だから、夕飯ということと場所を考えれば安い安い。


1月13日(火)

 日付が変わる頃まで仕事。まだ正月ボケがとれんよ。

 

 ビデオで、ヴェルナー・ヘルツォーク監督『アギーレ 神の怒り』観る。インカ帝国を征服したピサロ軍の一部が裏切って黄金郷エルドラドを目指すんだけれども、仲間割れと熱病と原住民の攻撃に遭ってあえなく全滅。狂気に満ちた主人公、狂気に満ちた物語だけに派手に演出したくなりそうなものだが、あえてセミ・ドキュメンタリー調で淡々と描いたことが成功しているように思う。こういう「愚かな人間達が破滅していく」話ってのは、しんみりと虚しい感じがしてけっこう好きである。最後、アギーレ1人を除いて全部死んでしまった筏にたくさんの猿が群がる(だからある意味今年向きの映画(笑))んだけど、あれはいったいどうやって撮ったんだろうか。

 

 「社会通念」ってのは、一部の人間にとっては随分便利なものらしいですな。僕は、少なくとも裁判官なんぞにこんなこと決めつけられたくない。そりゃあ誰にでも「うわっ、ひでえ、こんなの見たくねえ」というものはある。それを公の立場の者(裁判官)が尊重してもいい。でも、だったら、「わいせつ」なものはそういった人たちの目の届かないところに置くようにしてもらえばいいのであって、どうやっても入手できない状態にしてしまう、すなわち社会的に抹殺してしまうというのは明らかに権力の過剰な行使だ。目に触れないようにすれば迷惑かけてないでしょう?それとも、世の中にそういうものが存在すること自体が許せない?それは一種のファシズムだし、ワガママというものだろう。結局この裁判官、「価値観の多様化した今日」とか口では言っていても、「多様化」の意味を全くわかっていないのではないか。もっと言えば、知性の欠如した判決だね、これは。


1月12日(月)

 録画で昨晩のセリエAを観る。レッチェ 1−2 ボローニャ。レッチェのサイドからの速攻に劣勢を強いられたボローニャが、パリウカのグッドセーブ連発とターレの豪快ヘッドで何とか勝点3を拾った試合。中田は前半ミッドフィールドでのつなぎ役に徹し、劣悪ピッチでミスを減らすことに腐心。後半はレッチェが決定機を作る中流れを変えるべくペナルティエリア付近への進出回数が増え、さらにマッツォーネ監督もシニョーリを外すことで中田のプレーエリアを確保。決勝点は右サイドに飛び出した中田のクロスがアシストとなったもので、師弟が呼吸を合わせる形での選手交代がズバリ的中した。中田にとっては実に幸先のいい再スタートだろう。

 

 高校サッカーの決勝、平山の2点目のところだけはテレビ中継を見た。国見は相変わらず「剛」のサッカーという感じみたいね。なんかもう、走る・蹴る・強いパスを回すという基本プレーを突き詰めた結果として格段の差がついているというか。平山君はこれから様々な意味で大変そうだ。顔の似ている(笑)中田英寿同様、自分のスタイルを崩さず自分なりの考えで(それでいて驕慢に陥らず)進んでいってもらいたいものである……ちょっと説教くさいな。スマン(笑)。


1月11日(日)

 昼間、秩父宮ラグビー場でトップリーグ2試合。

 まずは神戸製鋼 24−35 東芝府中。均衡した接戦。場内を緊迫感が包んだ。フィジカルでは東芝府中が、技術では神鋼がやや上回っていただろうか。勝負の決め手となったのは東芝の戦術的交代で、後半半ばから品川・松田・森井・バツベイ・小山田と連続投入していったのが効いた。後半37分品川がスピードでDFを振りきって逆転。ロスタイムにもセットからの意欲的な攻撃でWTB森がトライをあげてトドメをさした。東芝にしてみれば見事に「はまった」試合で、試合後のガッツポーズも(優勝争いに生き残ったことも含めて)頷ける会心の勝利。神鋼は個人的能力にもユニット・スキルにも問題がないんだけど、それ以前に走力(機動力、と言った方がいいか)において劣っているように見える。DFの移動・ライン構築に時間がかかり、最後動きが鈍ったところをフレッシュなBKに思い切り走られるともうついて行けなかった。ここら辺は若返りを進めないと苦しいかもしれない。

 面白かったのは、ロスタイム、「あと蹴り出せばタイムアップ」というところでバツベイが無謀(?)な突進を見せ、それが結果的にトライとなってリーグの優勝争いに大きな影響を与えてしまったこと。あそこでバツベイが無難なプレーを選択していれば、神戸製鋼は7点差以内のボーナス勝点を得て自力優勝の可能性を残せたはずなんだよね。神鋼の選手にしてみれば、「ちくしょうあのヤロー」って思ってるかもしれない(笑)。

 2試合目は三洋電機 7−26 サントリー。こちらは対照的に、早々にサントリーが3本とってあとは延々と局地的なもみ合いが続く、面白みの少ないユルめの試合だった。それよりも我々の目を引いたのは、試合前に流れた三洋電機のプロモーションビデオ。三洋電機会長のなが〜い挨拶に続き、矢野武アナの大仰なナレーション(「おお、我らのワイルドナイツ!!」なんつって)に乗って鎧武者が出てきて、スポーツというより戦争でも始めるんじゃないかともう大変。その企業の自己表現というのならば別に文句を言う筋合いはないのかもしれないけれども、チームの人気アップ・リーグの集客を狙って流している趣旨だとしたら……トップリーグの前途は厳しい(笑)。

 

 夜中、スカパーでプレミアシップ。マンチェスター・U 0−0 ニューカッスル。両チームともアグレッシブだったし、別に内容は悪くないと思うのだけれど、でもこのカードでスコアレスだとがっかりしてしまうのは僕だけか?


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