1月10日(土)

 昼、JSPORTSでラグビー大学選手権準決勝第1試合。早稲田大学 38−33 同志社大学。前半は同志社のタックルがあまりにもユルく、早稲田の決して鮮やかと言えないつなぎから4回トライになった時は大学ラグビー全体の駄目さ加減を見せられているようで嫌な感じになったのだが、後半の同志社の猛攻でそんな気分は全て吹っ飛んだ。前に出る強いタックル、速くて大きい仕掛けで早稲田を文字通り圧倒。一気に3トライを奪って逆転。さらに一旦はNO8佐々木の気の利いたランにより逆転されたものの、終盤さらなる攻勢に出てあと一歩、もう1人DFを振りきれば逆転勝ちというところまで至ったところでタイムアップ。いや、見直しました、お見それしました同志社さん。才能集団(特に正面健司は素晴らしすぎ)が当たり前に戦えばこれだけやれるんだ、ということが実証された形に。依然として粗すぎるのは確かだが(それが持ち味でもあるのだけど)、ハーフタイムでがらりと変わったのは監督制導入の効果だろうし、何より後半彼らが見せてくれたラグビーは勝者のものよりも明らかに美しかった。日本選手権もガンバレ。

 第2試合は横目で眺めただけだけど、やっぱり関東学院の力は飛び抜けているようだ。早稲田とすれば、精密なゲームプランとミスのない守備によってとにかく接戦に持ち込み、関東を浮き足立たせること。「普通に」やったら勝てないのは清宮だってわかっているはずだ。

 

 夜、市ヶ谷の「膳菜や」で東京サポーター有志による新年会。ゲストにFC東京の村林常務。前に村林さんのことを日記で「FC東京のお父さん」みたいな書き方をしたりしたんだけど、会ってみたら予想以上にアグレッシブで前がかり(笑)で、お父さんというよりアニキという感じだった。それなりに色々な話を聞けてよかったんだけど(俺たちの自己紹介をしっかりメモる常務(笑))、緊張しちゃってちょっとツッコミ不足になったのが残念。ミネさんがわざわざパソコンを取り出してこぐまレコードこれを見せたのには笑った。

 散会後、ミネさん・Mendozaさんと新宿に出て「東京麺通団」で讃岐うどん。あつかけにたっぷりのショウガを入れていただく。ミネさんには、『恐るべきさぬきうどん』もプレゼントしてもらった(どうもどうも)。ああ、「さか枝」のうどんが食べたい。


1月9日(金)

 夜中の1時前まで仕事。日付が変わってもトラブルの原因がぜ〜んぜんわからなかったのには焦った。ま、そういう時に限って、一旦気がつけばとあっという間に終わってしまうのだが。

 

 柳下毅一郎著『SEE YOU NEXT SATURDAY』(ぴあ連載時題名『激殺!映画ザンマイ』)読了。1頁(つまり連載時は1週間に)1作品紹介形式。DVDやビデオの有無なんかもちゃんとデータが載っていて、「うむ、これは観た、これはまだ……ああ、これも観なきゃ、次はこのビデオ借りよう」なんて読み終えないうちから何回かTSUTAYAに走ったりしたんだが、最終回のところで「やっぱりビデオじゃ違うのだ」という結論(つまりは映画館に行けということ)にたどり着いてズッコけた(笑)。まあそれは上映時リアルタイムの週刊連載としては全くの正論だし、今になって単行本として読んでも色んな映画を観る気にさせられたのは確かで、いずれにせよ著者の意図は当たっているということになるね。文章もくだけだ「ガース柳下」調だから読みやすい。

 

 Jリーグ補強動向。浦和はトゥーリオと酒井と三都主、名古屋は岩本テルと秋田、マリノスは中西、鹿島は新井場と黒部、磐田は山下を獲得する模様(憶測含む)。あと、磐田には藤田も戻ってくるとか。代表の過密日程からして来年はビッグクラブ以外にも上位進出の目があるんじゃないかと思ってたんだけど、やっぱり強いところのフロントはきっちり仕事をしてくるね。FC東京の新加入は新人が多く、「獲得」と呼べるのは今のところ今野と松本の20歳コンビとルーカスか。芯はどんどんしっかりしてきてるんだけど厚みがもう少し欲しい、というところかな。


1月8日(木)

 夜、9時過ぎまで仕事してから、新宿西口の「炭焼き 寅長」で飲む。しめ鯖、サーモン刺身、白子ポン酢、お好み焼き、べー茄子の辛みそ炒め。映画の話になって、「村田さんはどういうのが好きなの?」と聞かれたので、とりあえず「ガメラとルパン三世とゴダールと黒沢清」と答えておく(笑)。

 

 日本代表メンバー発表。気がつけば、FC東京が一番多くの選手を出してるんやね。喜ぶべきなんだろうが…石川・茂庭はもうちょっと休ませてあげないと。


1月7日(水)

 夜、渋谷の韓国料理屋「吾照里」で夕食。活たこの刺身(というかほとんど躍り食い)を食う。足がうねうね、吸盤が口の中にピタピタくっつく。TVのバラエティー番組でよくやってるみたいに「イテテテテ」なんてことはないし、新鮮な食材なんでうまいことはうまいんだけど…1900円は高いなあ。あと、鶏肉とじゃがいもの鍋をいただいたのだが、これがまた辛くて辛くて、うまいも何もわかったもんじゃなかった。今日は注文に失敗したような気もするので、また今度別のもので店の実力を試したい。


1月6日(火)

 ビデオでテリー・ズヴィコフ監督『クラム』観る。アンダーグラウンド・コミック界の大物、ロバート・クラムのルーツを探るインタヴュー集……だったハズが、クラム一族のあまりの狂気ぶりに途中から「キチガイ一家を追う」ドキュメンタリーに変質。「普通の」人から見れば十分異常の域に達しているロバートも、さらに狂っている2人の兄弟と比べるとマトモに見えてしまうのが何とも恐ろしい。まあ、3人とも「普通の」人間が(多少なりとも持っているにも関わらず)隠し通している変態性をムキだしにしているだけなのかもしれないが、それが芸術として評価されるかそれとも社会から排除されてしまうかは全く紙一重である。長兄の、物語の途中からどんどんどんどん会話が多くなっていって、最後は蟻より小さな文字がノートをびっしり埋め尽くしまうコミックにはゾッとした。あれはもう、一度見たら忘れることができないだろうな。


1月5日(月)

 うおおお、9連休明けなのに、全然休んだ気がしねーーー!!

 

 夜、部屋でひたすら年賀状作成。最近は昔のように宛名を手書きする余裕もなく、「筆まめ」(ただしVer.10)でレイアウトしてからひたすら宛名・住所編集→印刷を繰り返すのみ。そのレイアウトですら、昨年のヤツの写真を貼り替えてちょっと本文をいじっただけである。いったいいつからこんなに時間がなくなってしまったのだろう。今日の朝日新聞に「おかしなことに、時間を節約するための手段を手に入れるほど、時間はどんどん少なくなってしまう」というヴェンダースの言葉が載っていたが、ホント、便利な道具に囲まれていく割に全然余裕が生まれないんだよね。


1月4日(日)

 午後、国立競技場で井原正巳引退試合。Jリンク 2−1 Iキャップ。マリノスサポーターの単調な応援(一つしかない井原の応援歌を90分間歌い続けることないだろうに(笑))が場内の盛り上がりを妨げそうになったにも関わらず、選手たちはよく頑張って楽しませてくれた。木村vsラモス「日本の10番」対決(木村さんのCK・FKの美しい弾道にラモスの豊かなイマジネーション!)、懐かしくすらあるカズのまたぎフェイント、「お約束」井原のゴールを演出した名波の精密ピンポイントキック、公式戦では絶対に見られなさそうな(笑)岡野の豪快ボレーシュート、都並の「悪辣」スラインディングタックル、そして試合後の場内挨拶で井原を乗せた電気自動車を運転する坪井(笑)。他の選手も全て日本代表級で、北沢の引退試合ほどの「おお、アイツまで出ている!」という感激はなかったけど、滅多に見られない豪華なメンツ。いや、面白かった。肩の力を抜いて楽しめた。

 真面目な話、123キャップというのはもはやそう簡単には破られないであろう大記録。若い頃のカバーリング能力には目を見張らされたし、ベテランになってからはおとなしい性格が災いしてかやや物足りなさはあったけれども3チームで主力を張り続けた。井原さん、文句なしに偉大な選手だったと思う。お疲れ様でした。

 

 試合後、明治神宮まで歩いて初詣。お参りを済ませた後おみくじを引いたのだが、「ああ、ここのは『吉』とか『凶』とか出ないから引いてもしょうがないんだよな」ということを、100円払って引き終わってから思い出した(笑)。その後渋谷まで散歩。途中バテたので、オリンピックプール前のベンチで休んだり。喫茶店にも入らない自分の貧乏くささに、学生時代を思い出して苦笑した。

 

 夜、日本テレビで「THE 鉄腕DASH」スペシャルを観る。2台の車がテール・トゥ・ノーズでスピードくじを削ったり、アーチェリーで40m先の紙片にハンコを押したり、スカイダイビングで風船をキャッチしたり、ショベルカーのショベルで海老フライを調理したり、まさに超人級の技が続々と登場。テレビの前で「スゲー!スゲー!」と叫び続けてしまった。あれ、本当に1テイクでやっているかどうかはわからないけど、でも(回数はともかく)1回は本当に成功しているということだからね。スゲエっす。ただし、個人的に一番気に入ったのは、超おバカな企画「水球で引っ越しできるか」(笑)。


1月3日(土)

 昼飯を食いながら、全国高校ラグビー選手権。東海大仰星 34−22 東福岡。東海大仰星は全国制覇した時ほどの組織力とショートカウンターのキレはないものの、その代わり才能ある選手の獲得に成功しているのだろう、個人技で突破する場面がけっこう目立った。それでも、ここぞという場面で力を集中させて着実にトライをもぎ取るのはさすがである。東福岡は……個人のフレアを生かすという方針は分かるんだけど、そうしてある程度発揮された個人力を集団の力に束ねて勝利へと方向づけるのは、やはりコーチの責任ではないだろうか。なんだかジーコ批判をしているみたいだな(笑)。

 

 午後、秩父宮ラグビー場でトップリーグ第9節。リコー 26−63 サントリー。サントリーの戦いぶりからさほどの強さは感じなかったが、何しろリコーの守備が粗すぎた。オープン攻撃でちょっとループとか織り交ぜてDF寄せてから大外へ振ったら抜けちゃうし、ゴール前で何回か突進を繰り返してたら穴が空いちゃうし…おまけにタックルも高い。攻撃でも相手のシンビン時に前ががりになれないなどメリハリがなく、何だか意思統一が全然できていないというか、意識が散漫というか(笑)。もっときついこと言うと、サントリーと同じことを精度低くやって、こんなんじゃ何回やっても勝てないぞ、と。

 

 夕方、新宿西口の「日本海庄や」で名古屋在住フットボール賢人の森末潤一さんと飲む。やっぱカウンター攻撃は効くとかタックルは低くなくちゃとかジャパンの次の監督早く決めなきゃとかいいCTBが足りないとか今村友基は有望だとかジーコジャパンは漫然とサッカーしすぎとか柳下監督は采配下手じゃないとかやまかんの指摘は鋭いとか服部がやばいとか東京はお買い得の外国人ばかり取るとかJリーグベストイレブンはおかしいとかイタリアサッカー好きで中村俊輔も好きなやまさんはどういう好みをしているのかとか村田のアイデンティティはどこにあるんだとかもう財政赤字はどうにもならないから消費税上げるしかないとかそれを政府のせいばかりにして増税反対バンザイしている連中はアホだとか、まあそんな話を3時間弱。


1月2日(金)

 朝、箱根駅伝の中継をダラダラと観る。1区の日体大スーパー1年生と駒沢大ど根性3年生(4年生だっけ?)のデッドヒートは微笑ましくも熱かった。

 

 ダービー君(結局、滞在期間中は散歩は全て僕が連れて行った)に「またね」とお別れし、昼前から出かける。車で1時間弱、宇部空港近くの「Fuji」とかいう超どでかいデパート(田舎のはホントにでかいよ)で買い物。親戚の子供たちが福袋などを買い込むのを横目に、Jリーグフィギュアのガチャポンでアマラオ獲得を狙うが、いくらやっても出てくるのは明神と宮本ばかり。やっぱり日本代表以外はマイナー扱い(割合が少ない?)っつーことなんすかね。内心ふてくされながら(笑)、遅い昼食に石焼きビビンバを食う。

 その後、近所の母方の家まで送ってもらう。多少近況報告などしてから、祖母の入っている施設へ。ここはいわゆる痴呆のお年寄りが入る所なのだけれど、実に小ぎれいで働いている人たちも若くて明るくて、なかなかいい感じなのではないかと思う。ただ、入所希望が増えて部屋が不足し始めているのが悩みとか。うーむ、これってやっぱり政策的な落ち度が関係しているのだろうか。はっきり言って地方の公共事業なんて無駄なものが多く、美祢市でも工業団地誘致の名目(いつの時代だ)で超役に立たない野っぱら(笑)を作ったりしている。そんなのより、もはや高齢化社会が到来するなんて誰の目にも明らかなんだから、福祉のハード整備・人材育成にとことんお金を注ぎ込むべきだったのだ。各家庭の介護負担を和らげるのみならず、若者の雇用対策にだってなる。なぜそれがわからない(わからなかった)のだろう。

 宇部駅から山陽本線で新山口へ、6時前発の「のぞみ」に乗って一路東京駅へ。新山口−東京はわずか4時間40分ほど。便利な時代になったもんだ。

 

 家に帰り着くともう12時近くなっていた。サイトの更新をする余力もなく、爆睡。


1月1日(木)

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 

 昨日は飲み過ぎた。元日からいきなり二日酔い(笑)。ニューイヤー駅伝の中継を横目に見ながら、こたつで横になって頭痛に耐える。あー、もう。昼飯のおせちを少々つまみ、しし鍋の残りをすすって何とか復活。

 

 午後、NHKBSハイビジョンで天皇杯決勝。ジュビロ磐田 1−0 セレッソ大阪。今年のジュビロは監督交代・世代交代によるもたつきがあり、さらに2ndステージでは藤田が抜けた穴を埋められず、破壊力や支配力といった面では昨年よりもかなり落ちていたように思う。ただ、さすがに数年間に渡ってトップチームの座を守ってきただけのことはあって、「崩れない」強み・修正する力は確かにあった。リーグ戦は勝ちきれなかったが、何よりも負けないことが大事なトーナメント戦(ノックアウト方式)ではそうした今シーズンの傾向がいい方へ出たのではないだろうか。成岡、菊池、さらにはカレン・ロバートといった若手が伸びてくるまでの間を藤田復帰というカンフル剤と鹿島ばりの試合巧者ぶりでしのげば、ジュビロは10年経っても強豪の座にいるのかもしれない。

 しかし、今年は「是が非でも勝ちたい」という気持ちがあったせいか、表彰式のジュビロの選手たちが実にまぶしく、羨ましく見えたねえ。お正月の風物詩、ある意味(非サッカーファンも含めれば)Jリーグチャンピオンよりも注目度の高いこの大会。全国放送で流されるあの表彰式で、アマラオに優勝カップを持たせてやりたかった。

 あと、デジタルハイビジョンでサッカー観るのは初めてだけど、文句のつけどころのない美しい画像だった。引いた画面でも1人1人の背番号がくっきり見える。おまけにワイド画面だから、アナログや普通のスカパーに比べても広い部分、例えばMFが相手陣にドリブルで持ち込んだ際のDFラインの動きなんかもよくわかる。もちろん生観戦にはかなわないのだが、一度これに慣れてしまうと地上波の中継なんて見てられないと思う。

 

 夕飯はサザエの煮物に豚の角煮、白ごはん。何だかおがんさんとこのWEBサイトみたいになってきたな(笑)。

 

 夕食後、KRY山口放送でスポーツマンbP決定戦を最後までぶっ通し観る。三浦貴は選手として芽が出てないのにここで優勝しちゃっていいのかいな、というのは余計なお世話だな(笑)。おそらく制作者サイドとしてはケイン・コスギ(事務所移籍問題で昨年は干されていた)に優勝させたかったのだろうが、そうは問屋がおろさないというか、三浦の野球選手らしからぬバランスの取れた運動能力に加え、やっぱり強い(非サッカー系)フットボールの選手たちがその目論見を阻んだ形になったか。つーかさ、やっぱり大畑×室伏という真の超人対決が観たいよねえ。


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