5月31日(土)

 朝目が覚めたら異様に体が重い。また血が超酸性になってしまったか(笑)。外は激しい雨で、体調不良に輪がかかるような。

 いつもの調べもので、東大図書館へ。本郷三丁目の駅がやたら混んでいるのでどうしたのかと思ったら、今日は東大の学園祭(「五月祭」)らしい。へえー。

 本郷三丁目交差点、いきなり目の前で曲がろうとしていたバイクがすっ転んだので驚いた。雨で滑ったのか、それとも他車と接触しかかったのか?運転していたお兄ちゃんが、びっこひきながら恥ずかしそうな笑みを浮かべてこちらに走ってきた。ちょうど交番の前での事故だったが、警官はケガ人の体の心配をする前に倒れたバイクを片づけるのであった(笑)。まあ、職業的判断としては正しいのだろう。シリアスなケガはないようなので良かった。

 昼食は、鳩山事務所の地下の和食屋「佐とう」にて刺身天ぷら定食。値段を見ずに「サービス品」という文字を見て注文したら、1300円だったので驚いた(笑)。刺身の、特にトロは値段相応の(それ以上の?)美味さだったけど…刺身定食の方にすべきだった。

 五月祭は悪天候にも関わらず、大学生というよりむしろ高校生と思われる若い人で賑わっていた。彼らは受験の下見に来ているのか、それとも「東大生なる珍獣」でも見物に来ていたのだろうか(笑)。いずれにせよ、夏の制服の女の子が雨に濡れている光景は悪くない(笑)。あと、よりによってこんな日にかき氷を売っているサークルの人たちは、ちょっとかわいそうだったなあ。

 夜出かける前、15分だけ日本×韓国観る。そこまでは名良橋のキレぶりとアレックスの頭の悪そうなプレーぶりが目立つ日本に対し、FWにいいボールが入らずもがく韓国、という構図だった。結果は……0−1ですか。しかも決めたのがアン・ジョンファン。韓国サポーターの「ざまーみろ!」っつー盛り上がりぶりが目に浮かぶよな。日本は明らかに得点力不足なんだけど、岡田さんやトルシエの時に「攻撃の形がない」とか言って批判していた人たちはどこへ行ってしまったのだろう。ゴン隊長と鈴木隆行の2トップってのも、ねえ。即興サッカーが「強さ」に結実するのはまだずっと先なのだろうか(結実しないかも(笑))。


5月30日(金)

 夜、新宿西口の焼肉屋「からし亭」で飲み会。7時前にはすでに行列となるほどの人気店らしく、何も知らずに予約を入れていたのが幸いだった。肝心のお味の方は……うん、これはなかなかイケる!カルビとかローストかは普通のうまさだと思うが、しかし肉の種類にバリエーションがあるので全然飽きず楽しめた。変に内臓臭くもなかったし。「豚のブレスト」と「しびれ」ってのが特にうまかったね。男ばかりで腹一杯食べて1人あたり5千円ちょいってのはこりゃちょっとリーズナブルすぎるよなあ。ビバ!焼肉!!

 あまりに食い過ぎたので、2次会はなし(というか無理(笑))。競馬新聞など買いつつおとなしく帰った。


5月29日(木)

 夜の11時頃まで仕事して新宿西口の地下道を駅まで歩いていると、今日はいつもにも増してホームレス風のオッサンたちが多く、「動く歩道」側はほとんど占領されていたような感じだった。何つーか、雰囲気としてはちょっと「治安の悪い」系?暑くなってきた時期、晴れの日に地下道が混むなんてどーなってんのかね。新宿中央公園は溢れちゃったのかな?あそこら辺で働く女性なんかはちょっと気をつけないとね。

 『魔界転生』は下巻に突入。十兵衛は千畳敷の戦いで胤舜を葬り去る。睨み合う剣士2名がお互いの姿を剣と槍の陰に見失ったり、綱につかまった十兵衛が崖を水平に駆けて刀を振るう強烈な見せ場など、「剣豪アクション」としての面目躍如である。


5月28日(水)

 山田風太郎著『魔界転生(上)』(角川文庫)読了。どうしても先日見た映画版と比べながら読んでしまうのだが、しかし、既にしてそもそも両者を比較すること自体が無意味なのではないかという気になってきた。媒体の特質が違いすぎるというか。小説版では通常の長編一本分くらいかけて剣豪たちの怨念と復活の経緯を描いているのだが、わずか2時間の映画ではそんなこととても不可能だもんね。平山監督版(深作版については記憶が怪しくなっているので、近々見直したい)が、説明不足になろうともとにかくCGIを駆使しつつ押せ押せのテンポで押し切ったのはやむを得ないところなのだろう。

 で、上巻まで読んだところでの本作の魅力は、天草四郎、宮本武蔵(こうしてみるとやっぱり長塚京三はミスキャストだったな(笑))、柳生但馬守、荒木又右衛門、宝蔵院胤舜といった魔剣士たちの迫力もさることながら、何といっても柳生十兵衛のキャラクターであると感じられる。個人的にも好みなんだよね。表面的には「ふざけた」とか「人をくった」ように見えて(しかも女好き)、その実思慮深くかつ男らしくて、かといって何かに執着するわけでもなく高みを好まない、という人柄は。素直に感情移入しまくり。

 いずれにしてもまだ戦いは序盤、十兵衛は田宮坊太郎1人を切ったにすぎず、むしろ魔界衆の圧倒的な強さが目立つくらいである。何しろ全部で1000頁近くあるのだから先は長い長い。しばらくは大いに楽しめそうだ。


5月27日(火)

 夜、録画でリーガ・エスパニョーラ。マラガ 0−2 レアル・ソシエダ。いやー審判が最低な試合だったねえ。わけのわからないヒステリックな警告連発でサンドロ(マラガの)が退場になって、緊迫した好ゲームをあっという間にぶち壊しやがった。後ろから削ってるのにファウルとらねえし、ペナルティエリア内でのハンドは見逃すし、全然走らねえし、そのくせ偉そうだし、古今東西これだけのくそレフェリーも珍しいというか、上川氏級(あるいはモレノ氏級)というか。スタンドにも、あるいはスカパーの実況席にも(笑)冷たい怒りが充満していた。

 夜、Jスカイスポーツで『Foot!』見る。いや〜、キレてたね〜!!ジャンルカ富樫が(笑)。


5月26日(月)

 夜地震があった時は、たまたま東京大学の図書館で勉強していた。何しろ場所が場所だけにスゲー揺れているのに誰も声を上げず騒がず、ただ照明や本棚がずっとユサユサと音を立て続けていた。周りで女の子とかがキャーキャー騒いでくれた方がかえって怖くないような気もするね。じっと息をのんだ数分間。


5月25日(日)

 午後、秩父宮ラグビー場で「スーパーパワーカップ2003」。日本代表 34−43 ロシア代表。球を確保できない鈍重なFW、パスが不安定なHB、速さはあるがボール扱いは子供並みのBK、ろくにボールキープできないセットプレー、意味不明の選手交代。よくもまあこれだけ悪い要素を集められたものだ、というくらいに駄目駄目なジャパンだった。向井監督にはW杯前に一度質問してみたい。「バツベイの(効果の薄い)ぶちかましを連発するようなラグビーで、いったいどこが『スピードアタック』なのですか?」と。NZU来日シリーズを見れば馬鹿でもわかるはずだ、相手と同じサイズの選手を揃えることにさほどの意味はないことが。「一対一の強さ」?そんなのは一対一の駆け引きが勝負の分かれ目になるようなレベルになってからの話だろう。

 とにかく今のジャパンはどういうラグビーをやりたいのか、人選からも戦法からも全く見えてこない。一昨年、メンバーの揃わない中やっていた頃の方がまだマシな、テンポの良さを追求するパッシングラグビーをやっていたように思う。苑田は確かにいいSHだが、ミラーとセットでない場合に月田や村田を押しのけてレギュラーを張るほどの実力なのか。FWみたいな体格になって俊敏さを失った淵上は日本の10番に相応しいのか。パーカーやバツベイ、パーキンソンはジャパンの戦法にフィットした選手なのか。間違いなく最強の武器であるバックスリーを生かすようにアタックは組み立てられているのか。ファーストヒットがどうだサポートがこうだという前に、足を動かして低く強く当たるタックルができない選手ばかり揃っているDFはどうなのか。全くもって不可解だ。「去年のチームの7割程度のチーム力」という宿沢さんの分析は正しいと思うが、ならばこの1年間はいったい何だったのだろう。

 あと、これはやっぱりセカンドジャージーにとどめてほしいと思った。流行のデザインだか何だか知らないが、この何十年かのファンの思い入れの詰まった赤白縞をあっさり捨ててしまう神経はいかがなものだろうか。

 一方、ロシアは大健闘。接近戦でのボールつなぎにミスが少なく、各選手がスピードがないなりによく足を動かしていた。特に15番のラチコフは正確なキックと的確な防御で勝利に貢献、間違いなくMVPの活躍だった。ただ、穴も決して少なくなく、このチームに勝てなければいったいどこの国に勝てるのだろうと悲しくなってきたのも事実だ。

 こんな現状でトップリーグが開幕しても、各会場に閑古鳥が鳴くだけだろう。スタンドのあちこちで「弱いからなあ…」という嘆息が漏れていた。悲しい。ひたすら悲しい。


5月24日(土)

 午前中はおとなしく図書館で勉強していたが、昼過ぎあたりからムズムズとし始め、時計が1時半を回ったあたりでついに耐えきれず東京駅で総武線快速に飛び乗って千葉へ。そこから内房線へ乗り換え、東京駅で買った寿司弁当(さばとあじの寿司が8個入ったもの。美味)をむぐむぐとほおばりながら窓外の田舎景色を眺めていると、あっという間に五井駅へ到着した。駅前のバス乗り場で偶然会った大学時代の友人かつ東京サポーターの豊福(酔うと脱ぎ癖あり(笑))と合流し、そのまま市原臨海競技場へ。

 

 で、16時から、J1リーグ中断前最後のゲーム。ジェフ市原 0−0 FC東京。結果的にスコアレスドローに終わったが、白熱したいい試合だった。「はるばる来て良かった」と満足することができた。気分が良すぎて、思わず試合中に2人でビール7杯飲んでしまったくらいだ(笑)。

 前半は圧倒的なジェフの優勢。最前線に構える崔、その回りを精力的に動くサンドロ、トップ下でパスをワンタッチではたきまくる羽生、両サイド高く位置どる坂本・村井、それらを後方から支える阿部・山口のダブルボランチ、守備専念の3バック。チーム全体のコンセプトと各選手の役割が明快なサッカーで、とにかくパスの回りの速いこと速いこと。特に羽生→坂本ラインは何度も金沢の裏を突き、東京のDFラインはあっという間に自陣深く押し込まれてしまった。幾度となく決定的なピンチが訪れる。それでも失点せずにすんだのは、ジャーン・茂庭を中心としてペナルティエリア内でしつこく最後まであきらめず食い下がる守備を45分間続けられたから。特にジャーンは「鬼神」とでも形容したくなる働きぶりだった。サンキュー!!一方、東京の攻撃はと言えば、ケリー不在で右から石川・阿部・アマ・戸田を並べる布陣が機能せず、前でボールを持てないわ阿部(ジェフの方)に好き放題やられるわと散々だった。

 どうにか0−0で折り返した後半、今度は東京が反撃に出る。文丈・宮沢が阿部・佐藤にプレッシャーをかけ、ボールをとるとシンプルに前へ送って両サイド・3バックの裏を狙う。これに戸田お得意の、DFライン裏にドロンと現れる忍者アタックが加わってシュートまで持ち込めるようになった。好調の石川も右サイドをスピードで破って正確なクロスからチャンスを作る。前がかりになる分当然後ろは薄くなるわけで、後半もジェフに何度かカウンター気味の決定機を握られたが、幸いシュートは全て枠を外れてくれた。非常にスリリングな攻め合いが続く。後半半ばにはアマラオに代えて馬場、さらに残り10分で戸田に代えて規郎を投入、東京の攻撃はさらにヒートアップ。「俺たちの槍」規郎は期待に応えてドリブルで左サイドを制圧、坂本(?)を一気に置き去りにした際にはスタンドで大きなどよめきが起こっていた。これであとは1点でも取っていたら言うことがなかったのだが……石川のクロスに合わせた阿部の美しいジャンピングヘッドがもう少し左に飛んでいれば…あともう5分ずつ交代が早ければ……まあ、前半の苦戦ぶりを考えたら引き分けでも良しとしなければならないか。

 とにかく、ここで強い相手に熱いガチンコ勝負をかまし、しっかり勝点1をもぎとったことは評価したい。後半の、若い連中がジェフゴールめがけて次々に勝負していったあの光景は非常に燃えるものがあった。サイドアタック原理主義の私としては、やっぱり左は何かと中途半端な金沢一人に任せるより、初めから1人アタッカーを置いておくフォーメーションを基本にしてほしいと思う(もちろん、それがうまく行かない場合はサブメンバーの出番だ)。気になるのは、やはりアマラオに得点の香りがなかったこと。ボールキープできないし、何よりほとんどシュートに持ち込めなくなってしまっているのがツライ。体力的な負担を考えても、アマはむしろ控えに置いておくのがいいのかもしれないね。

 試合終了後メインスタンドから出ると、一足早くチームバスに戻っていたアマラオが柵越しにファンと握手をしまくっていた。ああいう光景が見られるのもおそらく今年が最後かと思うと、ちょっと胸が締めつけられる。

 

 帰りは五井駅まで30分弱かけて歩いて戻る。電車の本数を考えて内房線でまずは千葉まで戻り、駅前の「甘太郎」で豊福と飲む。実は普段東京の話ができる相手があまりいなかったりするので、とても楽しい飲み会だった。1時間半ほどで総額9千円くらいも全然高くない。総武線各駅停車で缶ビール(またかよ(笑))を飲みながら帰る。

 四谷から丸の内線で赤坂見附へ出て、「つぼ八」で飲み会。大生3杯くらい?今日俺はいったい何リットルビールを飲んだのだろう。酔っぱらって、思わず家まで歩いて帰った(多分(笑))。


5月23日(金)

 仕事帰り、新宿NSビルで飲む。さすが花金、あちこちの店で断られたあげくに「杵屋」で飲む。店員のおねいちゃんの愛想は良かったが、ビールの量にムラがあるのと「たこのやわらか揚げ」の衣がむちゃくちゃ固い(笑)のは何とかならないだろうか。

 松沢呉一著『風俗ゼミナール 上級女の子編』(ポット出版)読了。変わらないねえ、松沢さんは(いい意味で)。知識が豊富でちゃんと取材が出来て文章もうまくてスタンスがしっかりしていて、こんなライター他にはおらんぞ。数々の風俗関係のエピソードももちろん面白いが、巻末の「ありがとうと言われる商売」は非常に深くて考えさせられて、なおかつオチもついている(笑)という傑作。僕の生活にあてはめれば、金払ってサッカーとかラグビーを見に行って「ありがとう」と言いたくなる時って確かにあるもんね。


5月22日(木)

 午前中で仕事を終え、昼には港の近くでおみやげを購入。土産屋のおばちゃんに「食べなさい!命令!!」とか言って無理矢理あしたばのおひたしを食わされたりしたが(笑)、荷物を預かってくれたのでまあ良しとしよう。初日と同じ寿司屋で昼飯。テリトリーが狭い性分は、どこへ行っても変わらない。

 12時30分のジェットフォイルで東京へ帰還。東京湾の入口付近で自衛隊船とすれ違ったりしたが、ちょっと怖くなるくらいスピード感があった。衝突したがひとたまりもないんだろうな、多分。ホント飛行機と同じ。

 で、竹芝から大門まで歩き、大江戸線で新宿に出て仕事場へ戻る。夜中12時過ぎまでひたすら仕事。全く余韻も何もあったもんじゃない(笑)。


5月21日(水)

 大島2日目。午前中はひたすら仕事。今日は快晴で、海の青さがまぶしいくらい。

 昼飯は「雑魚や 紀洋丸」で「ざこ定食」。地元の名物として「たたきあげ」(魚のすり身を揚げたもの)と「べっこう」(白身魚を唐辛子醤油につけたもの)がついていた。どちらも抜群にうまいというわけではないが、しかし普段食べないものなのでそれなりに楽しめた。刺身は大ぶりで脂がのっていて非常にうまい。ちなみに島ではほとんどわさびを使わず、代わりにとうがらしのかけらを醤油皿に落として刺身をいただくのである。これもなかなか面白い。

 午後は島内を車で一周。あちこち回ったが、まず面白かったのは動物園。なんといったらいいのか、適度にルーズで堅苦しくなく楽しめそうな感じである。人の歩く道に平気で孔雀やら七面鳥やらが闊歩しているし、キョン(鹿の小さいヤツ)も囲いを抜け出して人に寄ってえさをねだる。お猿さんもそこらをぴょんぴょん飛んでいる。世界的に珍しい動物は少なくとも、都会の動物園よりも動物が身近に感じられ、楽しいこと楽しいこと。ゾウガメが一生懸命草をかみ切ろうと頑張っていたが、あと10時間くらいはかかりそうな雰囲気だったな。ちなみにそのゾウガメは400万円(!)するそうである。

 その後カルデラの頂上から火口方面を眺める。1951年の噴火と1986年の噴火との溶岩流の跡がはっきり判別できるのが興味深い。51年の溶岩にはすでに木が生い茂っていて、一目見たらそれとはわからないかもしれない。86年の方はまだまだようやく草木が生えてきたかな、というくらいである。火口自体はやはり雄大で、「大自然」という言葉がぴったり来る。これからもこの山はそこにあり続け、噴火を繰り返し、草木は焼け、そこにまた新しい芽吹きが顔を出していくのだろう。何年も、何百年も、何万年も、僕たちが死んだ後、大島に人が住まなくなってからもずっと。

 夕方、昨年秋に座礁した船を見た。全長200m、当時就航2年目の大型貨物船。座礁前は真っ白な船体が各所で評判になっていたそうだが、今や赤錆だらけでただの鉄くず(以下)である。なんでも、風向きと波の関係で冬の間は撤去作業はできず、全部解体し終えるのに丸2年かかるとか。うーむ。

 夜は宿であわただしく夕食をとった後、再び「紀洋丸」で飲む。貝の料理はおいしかったけど、くさや(大島のは八丈のより臭いが強いそうな)はちょっと食えなかった。つーか、あれ食い物か(笑)?!

 前夜に引き続き「花鳥」でもう一杯やってから宿に帰還。超へべれけ(笑)。


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