●『イースタン・プロミス』

WOWOWの録画で、デヴィット・クローネンバーグ監督『イースタン・プロミス』。ロンドンのとある病院で働く助産師のアンナ(ナオミ・ワッツ)のもとに、身元不明のロシア人少女が運び込まれ、赤ん坊を残して死亡する。アンナは少女の日記を手掛かりに身元をたどろうとするが、日記にはロシアン・マフィアの秘密が記されていた。知らず知らずのうちに恐ろしいマフィアの縄張りへ足を踏み入れてしまったアンナの前に謎めいた男(ヴィゴ・モーテンセン)が現れ……。
とてもよくできた映画。達者な役者陣、謎めいた筋立てをうまくさばきながら適度に情緒を織り交ぜた脚本、巧みなサスペンスの演出、美麗な映像……etc。いや、何しろクローネンバーグ監督なので、いつズルズルグチョグチョになったり(『ヴィデオドローム』『イグジステンズ』)狂気と妄想に踏み込んだり(『クラッシュ』『スパイダー』)するかと気が気でなかったのだけれど(笑)、そんな心配は不要だった。ため息が出るくらいにバランスの良い作品だと思った。
